妊娠21週目は、赤ちゃんの脳が発達しまばたきをするようになったりと順調に成長しています。性別がわかることや、胎動がよりハッキリ伝わるようになり、嬉しいことも多い週なのでイベントを楽しみつつ過ごすようにしましょう。
21週目は体型が著しく変化するため、慣れるのにいっぱいになりがちです。他にもホルモンの関係で様々な症状が出るので体調面にも注意が必要です。妊娠21週の知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。
妊娠21週の胎児の成長、お腹の様子
妊娠21週 胎児の体重は?様子は?
妊娠21週胎児体重は正常発育児の95.4%が262g~512g 平均体重:387gとなります。※1
身体の急成長が始まるばかりでなく、脳の急成長が再び始まるので、21週目には様々な変化が起こります。今までになかったことが急に起こるようになることもあるので、驚かされてしまうかもしれませんが、赤ちゃんの成長スピードに戸惑いすぎないようにしましょう。
妊娠21週性別について
最初は全く身体に存在しなかった生殖器も、段々と形成されていくようになり、精巣など生殖器が完成に近づくようになります。
卵巣や精巣などは、同じ組織から生み出されるものなので、男の子も女の子も、同じようなスピードで生殖器が成長します。エコー検査で生殖器の影をチェックできる可能性があるので、ぜひともチェックしてみましょう。
妊娠21週エコーでまばたきが
妊娠21週になると、今まで閉じていたまぶたが上下に分かれて目が開くようになります。分かれてもまだまだ閉じている時の方が多いですが、タイミングがあえばエコーでまばたきしているのが見えるかもしれません。
胎児の視力はこの時点では非常にぼんやりしていますが、まぶたが開く事で太陽光や強い室内光の明るさを感じ取る事ができるようになります。体調がよければ昼間は外に出掛け、夜は早めに就寝するようにすると、胎児もお母さんの生活リズムを感じ取ってくれるでしょう。
情緒の発達に関する注意点
21週目の赤ちゃんは脳神経をさらに発達させており、聴覚などもより敏感になっています。赤ちゃんの脳が発達することは、情報を判断する能力が日々、向上していることでもあり、お母さんが受けたストレスからの悪影響をもろに受けてしまうことでもあるので、夫婦喧嘩などは厳禁です。
喧嘩が起きる前に実家に一時帰宅するようにしておくと、リラックスすることができますし、胎児の状態も良くなるので、ストレスを回避するのが難しい場合は、思い切って遠出してしまいましょう。
胎動が痛く感じられることも
骨がさらにしっかりして、筋肉もつき始めているこの頃は、胎動がより大きく感じられるようになります。時には蹴られた場所によっては、痛みを感じる事も。胎児はまだ子宮の中を動き回っていますから、肋骨や膀胱付近で蹴られたり叩かれたりすると、鋭い痛みを感じる事も少なくありません。
痛みを感じた時は、横になってリラックスするのが一番です。お腹の赤ちゃんが元気な証拠だと思って乗り切りましょう。詳しく:胎動について知っておきたいこと
脳がますます発達し返事があるかも
21週目を過ぎると赤ちゃんの脳神経はますます、発達します。耳もそれまでよりもきちんと聞こえるようになっていますし、この頃の赤ちゃんは記憶力も発達しているので、コツコツ指で叩くことによって胎動に返事をするようにしてみましょう。
赤ちゃんとのコミュニケーションは、赤ちゃんに安心感を与えることができますし、それによってお母さんも癒しを得ることができるので、ぜひとも積極的に取り組んでみましょう。
「うたた寝」が見られるように
この時期の赤ちゃんは、寝たり起きたりのサイクルで生活しているので、超音波検査などをすると「うたた寝」に遭遇できる可能性があります。
21週目になると、赤ちゃんの指はますます発達するので、物を掴めるようにもなっていますし、それによって様々な寝相を打つようになっています。何度も超音波検査でチェックしてみると、「うたた寝の時のお気に入りの姿勢」などがわかることもあるので、しっかりチェックしてみましょう。
※1 参照 日本産婦人科学会 胎児計測と胎児発育曲線について
※1 参照 日本産科婦人科学会「推定胎児体重と胎児発育曲線」
妊娠21週の母体の症状などについて
尿たんぱくが出た場合
尿検査で尿たんぱくが出てしまうお母さんも少なくありませんが、どんな時に出てくるものなのでしょうか。尿には少量のたんぱく質が含まれていますが、腎臓でろ過される際に再び血液中に戻るので、通常は尿に混ざって排泄される事はありませんが、腎臓の機能が弱くなると出やすくなります。
原因として膀胱炎や腎炎の他に疲れも挙げられ、妊娠中に1・2回尿たんぱくが出る場合は、この疲れによるものと考えられるので、あまり気にしないようにしましょう。ただ、尿たんぱくに高血圧も伴うと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の可能性が考えられます。その場合は医師の指示にしっかり従って改善してください。
お腹と胸が一気に膨らみます
妊娠21週目になると、赤ちゃんの成長によってお腹が大きくなり、ホルモンの影響によって胸がこれまで以上に膨らむので、いかにも妊婦らしい体型になります。
当然、今まで着ていた服も着られなくなってしまいますし、締め付けの強い服はNGとなるので、気をつけなければなりません。ゆったりとした服であれば何でもいいわけではありませんし、できれば着替えやすく尚且つ身体を冷やさないようなものが最適です。
「妊娠線」ができやすくなります
妊娠線とは、妊娠を原因にお腹にできてしまう線のことです。お腹が大きくなってくると皮下組織が切れてしまうのでどうしても、妊娠線ができやすくなってしまいます。妊娠線を放置してしまうと、出産後までその妊娠線が残り続けてしまうので、なるべくマッサージをするようにし、妊娠線が身体に残らないように注意しましょう。
もちろん、強くマッサージしてしまうとそれが腹圧となってしまい、お腹が痛くなってしまうので優しくマッサージするのがコツです。マッサージの際は、保湿クリームなどを使うとより効果的となります。
妊娠線ケアをもう一度見直して
もうすでに妊娠線クリームを使い始めている方も多いでしょう。しかし、この時期からお腹は急激に大きくなってくるので、もう一度妊娠線ケアがこれで良いかどうか見直してみてはいかがでしょうか。お腹が大きくなるときに皮膚の伸びが悪いと妊娠線になるので、まずは保湿して皮膚を柔らかくするのが大事ですね。
妊娠中は肌が乾燥しやすいので、妊娠線クリームなどを全身にたっぷり使い、保湿に優れている種類を選ぶのが良いでしょう。そばかすや黒ずみが気になる人はビタミンC・Eが含有されているものを選んでみてはいかがですか。
痔の症状に悩みがちな時期です
21週目のお腹はパンパンに膨れているので、その影響で腸が圧迫されるようになり、便通が悪くなってしまいます。便通が悪くなると痔の症状にも悩まされるようになりますので、痔や便秘で苦しんでいる時は、なるべく便通を良くするために食生活には気を付けましょう。
ホルモンの影響で肌にシミが
妊娠しているお母さんの身体は、ホルモンの影響でメラニン色素が生成されやすくなっています。日焼け止めをつけていても肌が焼けてしまったり、そばかすができてしまったり、乳頭が黒くなったりするので、気になる方は美白用クリームを塗るようにし、ビタミンCをこまめに摂取するようにしましょう。
乳首の黒ずみが目立つように
メラニン色素が増えやすい時期なので、乳頭が黒ずみが目立つようになってきます。母体が一気に変化する時期なので、何かと戸惑ってしまいがちかもしれません。基本的に乳頭の色は、黒ぽくなるものですし、延々と黒い状態が続くわけではありません。産後は徐々に色が元に戻るようになるので、安心して過ごすようにしましょう。
転倒の危険性が高まります
慣れないお腹で「お母さんの体型がアンバランスになる」ことがあります。今までは歩行の際もそこまで、不便に感じていなかったかもしれませんが、この頃からお腹が本格的な大きさになるので、背中が反り気味になったり、腹痛が起きたり、バランスを崩したりのトラブルが起きる可能性が高まります。
転倒の危険性を防ぐには、なるべくヒールの低いパンプスや運動靴を履くと良いので、ピンヒールなどのヒールの高い靴は絶対に履かないようにしましょう。
乳房マッサージでお乳が出ることも
21週目になると、胸もずいぶん大きくなってきて、そろそろ母乳ケアを始めてよい頃になってきました。母乳がたくさん出るかどうかは個人によって差がありますが、妊娠中にマッサージをしておけばほとんどが問題なく母乳が出るようになります。
乳房マッサージとは、その名の通りお乳の出を良くするためのマッサージであり、このマッサージを21週目辺りから始めるようにしておくと、出産後、お乳の出が良くなるのでかなり助かります。乳房マッサージによってお乳が出ることもありますが、栓が詰まってしまうと良くないので、なるべくしっかりとタオルなどで拭き取るようにしましょう。
扁平乳頭や陥没乳頭・巨大乳頭で形や大きさによっては、赤ちゃんが母乳をきちんと吸えない場合もあるので、指摘された方は保健所・病院の母乳相談や母乳教室で相談してみるのも1つの方法です。
妊娠21週体重管理は大切
お腹の赤ちゃんの成長に必要なものを。と食事内容や運動をがんばっているお母さんもたくさんいます。でもたまには自分の好きなものを食べたいと思いませんか。
コーヒーや緑茶などカフェインが入っているものは、安定期には1日1杯程度なら飲んでも基本的に大丈夫です。(気ななる方は医師に相談してください。)フルーツがたっぷり入ったケーキならビタミンも少しは摂れるでしょう。
太りすぎと注意を受けていたり、妊娠高血圧症候群の疑いがあるのならば我慢しなければなりませんが、そうでないのならば、たまには好きなものを食べてリフレッシュしてみてください。
妊娠21週腰痛緩和について
妊娠133日目を迎えるこの週は、ちょうど出産までの折り返し地点に着ています。お腹もかなり大きくなっているので、今まで以上に身体のバランスを取りづらくなっています。
腰でお腹を支えようと頑張るようになるので、どうしても腰痛が出てきてしまいがちです。入浴しつつ、ゆっくり腰を温めるようにすると腰痛の症状が緩和されるので、試してみましょう。
妊娠21週の出血や腹痛 流産について
妊娠21週は流産と呼ばれる最後の週となり22週から早産となり、生存できない場合が死産となります。
安定期になり油断から無理をしたり、つわりでできなかった仕事取り返そうと頑張って流産するケースがあります。出血、腹痛、お腹の張りがある場合は注意が必要です。また、子宮異常や感染症などによる流産も可能性があります。
腹痛、お腹の張りが継続的に続いたり、我慢できないぐらいの痛み、大量の出血、続く出血、破水などはすぐに病院に連絡し医師の指示に従ってください。緊急入院で流産とはならず、切迫流産で妊娠継続てきますので焦らず行動しましょう。
詳しくは::お腹の張り痛み:安定期流産:破水:切迫流産:稽留流産:切迫早産:早産
細菌性膣炎とは?対処と予防
免疫力の低下と性行為などによってクラミジアやカンジダなどに感染しやすくなりますが、特定の菌ではなく、免疫力の低下や膣内環境の悪化などのより体内に存在する様々な常在菌のバランスが崩れ、大腸菌などの悪性細菌が繁殖し膣内に炎症を起こすのが細菌性膣炎です。
自覚症状が現れにくい場合もあり、炎症の進行に気づかず絨毛膜羊膜炎を発症し流産や早産につながる可能性があり、一刻も早い治療が大事です。分かりやすい症状としては灰色で悪臭のするおりものが挙げられるので、何かおかしいと思った時は定期健診まで待たずに受診するようにしましょう。
ストレスが少ない環境づくりをし、安定した生活を心がけ、膣周辺を適度に清潔にすることが予防につながります。
妊娠性歯肉炎・歯槽膿漏・歯周病も早産に?
妊娠中はあちこちに普段とは違う症状が表れますが歯もその1つです。ただ歯よりも歯茎に関する症状に悩まされる妊婦の方が多く、歯槽膿漏や歯周病の他に妊娠性歯肉炎なんて病気にかかりやすくなります。
口腔内にはエストロゲンを好物とする歯周菌があり、エストロゲンが多く分泌されるこの時期は、この歯周菌が増えて腫れや出血を引き起します。
また他の歯周菌が増えれば免疫細胞が過剰反応を起こし、その際に陣痛促進作用を持つホルモンが分泌されてしまい、下手をすれば早産の原因になりえます。ぜひ今のうちに歯をきれいにして、出産に臨みたいです。
仕事を続けている方が気をつけること
つわりが辛かった時期も終わり、特に仕事を続けている方は再びやる気が出てきた事でしょう。しかし安定期に入って体調が落ち着いたからと、急に仕事を増やしたりあちこち動き回るのは止めましょう。
赤ちゃんが急成長する時期に入り、お母さんの体もその成長を支えるサポートのため体の機能をフル回転させています。
そんな所に無理を重ねてしまうと、ある日突然貧血で倒れてしまったり、出血やお腹の張りが続いて切迫流産になってしまった、なんて事も大いに考えられます。どんなに体調がよくなったと思っても、やはり妊娠中ですから、休憩をこまめに取り入れたり長時間同じ姿勢をとらないように対策を立てていきましょう。
ここまでのまとめ
妊娠21週目を過ぎると、出産まであともう半分のところまで来ます。身体のバランスを崩しがちな時期であり、赤ちゃんにストレスが及ばないように注意が必要です。
何かと気をつけなければならないことも多いですが、ゴールまであと半分だと思うと頑張ることができるので、ゴールを見据えつつ、赤ちゃんのために運動などもしっかり行うようにしましょう。