【妊娠17週】胎児と母体の症状で知っておきたいこと

妊娠17週 5ヶ月目

妊娠17週目になると、赤ちゃんが急成長します。早い方は胎動を感じたり、性別がわかったりと感動が味わえる時期でもあります。まだ流産など危険もある時期ですので無理な行動は注意が必要です。

赤ちゃんは脂肪組織が発達するようになり、お母さんの身体もそれに応じて栄養をたくさん取り込まなければならなくなるので、毎日の食事が大変になってきます。毎日しっかり栄養のあるものを食べることが重要なのですが、何を食べるも重要なので、毎日食事日記などをつけるようにしてみましょう。妊娠17週に知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。

妊娠17週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠17週のお母さんのお腹と胎児の様子

妊娠17週の胎児の様子

妊娠17週 胎児 胎盤 羊水 の様子

この頃の赤ちゃんは急成長する傾向にあります。赤ちゃんの皮膚はますます厚くなっています。脂肪組織の発達もますます加速するようになります。

お母さんが栄養をしっかり摂らないと、赤ちゃんにまで栄養がいかないので毎日しっかりと栄養のある食事を摂取するようにしましょう。

聴覚、海馬の発達でお母さんの声を認知

妊娠17週 胎児 頭 の様子

16週頃になると、赤ちゃんはお母さんの声を聴くことができるようになるのですが、17週になるとますます聴覚と海馬が発達しています。

海馬は記憶を司る器官であるため、17週になると赤ちゃんはお母さんの声をきちんと覚えますし、この頃から赤ちゃんがお母さんの声を聞き分け、認知するようになります。

胎児が聞いているものは

お母さんの声の他に胎児が聞いているもの

胎児にはすでにお母さんの声が聞こえるようになっていますが、その他に聞いている音はお母さんの体内を流れる血流音です。血流音のザーという音はテレビの砂嵐の音とよく似ているので、泣いている赤ちゃんにテレビの砂嵐の音を聞かせると泣き止むなんて話もあるほどです。

聴覚が発達すると同時に記憶能力も機能し始めるので、子宮にいた時に聞いていた音を身近に感じそれを覚えているのでしょう。ただ胎児は、女性よりも低い男性の声はまだ聞こえないですが、お父さんと一緒にいる時のお母さんの雰囲気を感じ取るので、ぜひ親子3人一緒の時間を今から作ってください。

飲み込む吸うという動作の覚え始め

妊娠17週エコー 超音波 写真

この頃の赤ちゃんは依然として、外に出た時のための訓練に励んでおり、「飲み込む」動作や「吸う」動作に取り組んでいます。赤ちゃんの発育上、非常に重要なことであり、この過程がないと赤ちゃんは、せっかく産まれてきてもお母さんのおっぱいを吸ったり、お乳を飲み込んだりすることができません。

つまり、17週目の赤ちゃんはこの時期に、外に出た時のための重要な訓練を行っています。

胎児が体温調整可能となります

妊娠17週 胎児 胎盤 へその緒の様子

褐色脂肪という脂肪が発達するようになり、赤ちゃんは体温を自分で調整できるようになります。これまで胎児は薄い皮膚と弱い骨だけだけでしたが、段々としっかり厚みを増してくるようになります。

また皮下脂肪がつき始めているのですが、特に肩甲骨の裏側付近には褐色脂肪がついてくるのが特徴です。褐色脂肪は体内のカロリーを熱に変えて放散する働きがあるので、胎児が自分自身で熱を生み出せるようになります。この頃には甲状腺なども発達していますし、赤ちゃんは段々と自立するための準備を始めるのです。

しかし、赤ちゃんが体温調整できるようになった後も、まだまだお母さんの体温に依存している部分が大きいので、お母さんは絶対に身体を冷やしてはいけませんし、身体を冷やさないようにする努力は重要です。ブランケットなどを使いつつ、身体を常に温めておくようにしましょう。また熱による高体温も注意が必要です。

妊娠17週 胎動が感じられる人も

妊娠17週エコー 超音波 写真 02

17週目になると、子宮の壁に赤ちゃんの手や足が届くようになるので、徐々にそれが胎動としてお母さんに伝わるようになります。お腹の赤ちゃんの動きを感じられるのはいつか、と待ちかねているお母さんも多いでしょう。

しかし、お母さんの体型は一人一人異なります。太っている方の場合は赤ちゃんのアクションが感じられないことも多く、逆に元々痩せている方は、赤ちゃんの胎動を感じやすい傾向にあります。

胎動という言葉からは、お腹の内側から叩かれたり蹴られたり感触をイメージすると思いますが、その動きは十分育った妊娠後期に入ってからです。この頃のアクションは気泡がぷちぷちと弾ける程度のものや、感じられたとしても最初は何だかくすぐったい感覚や、お腹がゴロゴロしている時の腸の動きの感覚などです。

本当に些細なアクションなので痩せていても太っていても、気づかない人は気づきません。胎動は胎児に集中すると感じられやすいですので、横になってリラックスした気持ちでお腹をゆっくりさすってみましょう。お腹の赤ちゃんも、お母さんの気持ちに答えてくれるかもしれません。

妊娠17週性別について

妊娠17週性別について

性別については、早く知りたい妊婦さんもおられるのではないでしょうか?この時期にわかる妊婦さんもいらっしゃいます。一般的に5~6ヶ月ころに性別がわかりますので、現時点でわからない妊婦さんはもう少しだけ我慢してください。

早く性別を知るメリットとしては、出産前の準備がしやすい、名前が考えられる、胎教時に性別のある胎児ネームで呼べるなどがあります。胎動を感じる時や性別がわかる時は感動しますのでもう少しですので楽しみに待ちましょう。

妊娠17週の母体の症状などについて

妊娠17週つわりについて

妊娠17週つわりについて

つわりは終わり、安定期でほっとしている妊婦さんも多いのではないでしょうか。しかしまだつわりに終わらない妊婦さんもいらっしゃいます。

つわりの時期や強弱は個人差があり、出産前まで続く場合や、一人目の妊娠時はつらく、二人目の妊娠時は軽いなど様々なケースがありますので、過剰な心配はしなくても赤ちゃんは元気に育っています。

しかしつらいつわりは軽減したいものです。妊娠17週までつわりのある方は、軽減方法などはいろいろ試していると思いますので、気分的に軽減するために、医師、看護師さんやパートナー、家族、友人の方に話(愚痴やつらさ)をしてみてください。話すことで少しだけ楽になるかもしれません。

寝る時の体勢にも注意が必要

寝る時の体勢にも注意が必要

女性の中には、「うつぶせでないと寝ることが出来ない」方もいます。バストが豊満な女性は特に、「うつぶせ寝」の方が多く、うつぶせで寝てしまう癖がいつまで経っても続いてしまうような方もいますが、寝る時の体勢というのは、やはり横向きか仰向けの方が適切です。

うつぶせ寝をいつまでも続けていると、赤ちゃんに負担がかかるだけでなく、お母さんの体調も悪くなる場合があります。。寝る時の姿勢がうつぶせ寝の方は、横向きか仰向けに寝ることに慣れるようにしてみましょう。

お母さんの心臓の負担が増えます

妊婦 心臓

もともと、お母さんの心臓はそこまで激しく動いていないのですが、17週を過ぎると一気に、そのはたらきが激しくなります。胎児が成長するにつれて胎盤へ送りこむ血液量は増えていきます。

血液増量真っ最中ですが、血液をどんどん循環させるために心臓もこの頃には、激しい働きをしています。何もしていないのに動悸が激しくなり不安になる方がいますが、お腹の赤ちゃんへ栄養や酸素を送り込んでいる証拠なので、あまり心配することはありません。

心臓の負担が増えると聞くと何だか不安に思ってしまうかもしれませんが、これは妊婦さんであれば必ず経験することです。

血液量が増える妊娠初期終わり頃から出産までは新陳代謝が活発になりますが、汗をかきやすくなり、肌トラブルが出来やすいので常に清潔を心がけてください。

動悸があまりにも激しい場合は、医師への相談が必要ですが、そうでない場合は何の問題もないので、いつも通り過ごしましょう。

耳の不快感が出る場合も

耳の不快感が出る場合も

ホルモンのバランスが崩れる妊娠中は、様々な身体の変化やトラブルが起こりやすくなります。妊娠中に耳が詰まったように感じ、自分の声は大きく聞こえるけれども周りの声や物音が聞こえづらくなる、耳の不快感もホルモンバランスの変化が原因で、耳管開放症と呼ばれています。

困るのが一度発症してしまえば有効な治療法が少なく、出産後にホルモンバランスが戻れば改善するケースと改善しないケースがあります。気になる方は医師に相談してみてください。

耳管開放症は、ホルモンバランスの他にも疲れやストレス・血行不良・水分不足が原因であるという人もいます。これを防ぐには生活習慣を改善する事が最も大事と言えるでしょう。

お腹が大きくなり妊婦服が必要に

マタニティウェアの用意が必要な体型に

赤ちゃんの急成長が始まる時期なので、マタニティウェアが必要な体型になります。「大きめのシャツを着れば何とかなりそうだし、マタニティウェアは必要ない」方もいるかもしれませんが、マタニティウェアを着ておくとひと目で妊婦だということが周囲に伝わります。電車やバスなどでも席を譲ってもらえる優しい方が現れるようになります。

また、マタニティウェアを買うための経済的余裕がなかったとしても、大きめのリサイクルショップへ行くとそういったものが手に入ることがあるので探してみましょう。

妊娠17週食事管理について

栄養が足りないように感じる場合の対処法

「毎日食事に気を付けているけれど、それでもマイナートラブルが起きてしまう 体重管理が大変」など感じている場合は、食事日記をつけるようにしましょう。

食事日記は、ノートなどにその日に食べたものを書くだけで、難しいことではありません。食事日記をつけると、足りない栄養が一目瞭然となるので、ぜひとも試してみましょう。

妊娠17週体重について

体重の増加の仕方は個人個人で異なります

つわりが終わると、炭水化物などをたくさん食べたくなる人も多く、この時期に一気に体重が増える人もいます。

体重にはやはり個人差があるものです。もともと食欲が旺盛な方は、この時期に一気に体重が増えますが、元々体重が増えづらい体質の方(筋肉質の人など)は、食べても食べても体重の変化は少ないです。

体重が増えるスピードは個人個人でかなり差があるので、周囲の人と体型が違うことに悩む必要もありませんし、無理して食べる必要もありません。

妊娠17週 便秘について

便秘を防ぐために水分を摂取しましょう

身体の中で赤ちゃんが急成長を遂げることにより、お母さんの身体の中でもさまざまな変化が起こります。痔になるだけでなく、妊娠のホルモンや腸への圧迫によって便秘になることも増えてきます。

消化するのに時間がかかるようなものはなるべく摂取しないようにしましょう。特に、肉類は、消化するのに時間がかかる上に胃腸に負担がかかってしまうので、なるべく消化しやすいものを胃に入れるようにし、タンパク質は魚や豆などから摂取するようにしましょう。

妊娠17週痔になってしまいがちです

痔になってしまいがちです

17週目になると、直腸の静脈瘤によって血流がヒートアップします。骨盤の中の血液量も今まで以上に増えます。血管が膨張してしまいやすいので、その影響で痔の症状が出てしまう妊婦さんが非常に多いのです。

最初は、痔になってしまったことにショックを感じるかもしれませんが、妊婦であれば痔を経験する方は多いです。「この時期になると変化が起きるものなのだ」と割り切るようにしましょう。

痔を予防するためにできること

痔を予防するためにできること

出産経験のあるお母さんの中には「安定期に痔になって大変だった」方もいるかもしれません。前回の出産の時に痔になったお母さんは、今回の出産でも痔になる可能性が濃厚です。

食物繊維をたっぷり含んだものを食べるようにし、便を柔らかくするように努めるたりすることで、痔の症状も緩和されますので試してみましょう。

妊娠17週の出血や腹痛 流産について

流産のいつからいつまで時期、切迫流産、切迫早産、稽留流産、化学流産、初期流産、後期流産、切迫早産、早産の一覧表

妊娠17週は安定期になり、この時期の流産は後期流産と呼ばれています。初期流産の時期は胎児側の問題で流産になり、後期流産は母体側の様々な問題で流産になります。

安定期の油断からおきる流産や子宮筋腫、子宮奇形、子宮頚管無力症、絨毛膜羊膜炎などが原因で起きてしまう場合などがあります。

特に、出血と腹痛、お腹の張り、破水などの症状は危険な場合があり、すくに医師の診断のもと治療が必要になります。大量の出血、だらだら出る出血、強烈な腹痛、つづく腹痛、カチカチのお腹、破水などは最も注意が必要です。

軽い腹痛と注意すべき腹痛とは?

軽い腹痛と注意すべき腹痛とは?

安定期に入り、活動的になるお母さんも多いのではないでしょうか。ある程度妊婦さんも運動をしなくてはならないですが、頑張りすぎて張りや腹痛の場合や、性行為による腹痛や張り、便秘や下痢の痛みなどによるものはしばらく安静にして落ち着けば問題ありません。

また赤ちゃんが成長すると言うことは、子宮が大きくなる過程のチクチクするような痛みも心配ありません。

注意すべき腹痛は、継続する痛みや張り、出血を伴う痛みは注意が必要です。このような状態はすぐに医師の診断を仰ぐようにしましょう。軽い腹痛でも心配な場合は医師に相談するようにすることも大切です。

お腹の張りと破水の原因とチェック

お腹の張りと破水の原因とチェック

破水してしまう原因は、感染症と子宮頸管無力症の2つが代表的です。感染症による破水にはその前からお腹の張りが続きますが、子宮頸管無力症にはお腹の張りがないのが大きな違いです。

安定期は外出が多くなる事から感染症にかかる機会が増えますが、破水するまで放置すれば赤ちゃんが命の危険にさらされてしまいます。

破水は一気に出るものと少量ずつ出るものがあって、少量だと尿漏れやおりものと勘違いしやすいのですが、長期にわたって動くたびに漏れているのであれば、破水の可能性が高いです。おりものや性器の異常で感染症を発見できますから、自覚症状が出た時はすぐ病院を受診しましょう。

子宮頸管無力症と子宮頸管長とは

子宮頸管無力症と子宮頸管長とは

子宮頸管は個人差がありますが約4cm前後の長さがあり、膣と子宮口をつないでいます。臨月を過ぎると、少しずつ子宮口側から頸管が緩み頸管長が短くなっていき出産を迎えます。

この時期に子宮頸管の力が弱い、短い方がいます。妊娠中期(安定期)の段階でも赤ちゃんが成長するにつれての重みや先天性など様々な原因により、子宮頸管が開いたり、短くなることを子宮頸管無力症といいます。

子宮頸管長はエコーで確認できるので、わざわざ測らない病院もあれば、早い妊娠週数のうちから毎回しっかり頸管長を計る病院もあって、対応はそれぞれ異なります。

もし、子宮頸管無力症と指摘された場合は、入院し回復するまでは絶対安静を言い渡されます。流産・早産を防ぐ処置をした後は退院できますので、不明な点は医者とよく話し合うようにしましょう。詳しくは::お腹の張り痛み安定期流産破水切迫流産稽留流産切迫早産早産

ここめでのまとめ

17週目は胎動が徐々に感じられるようになる時期ですが、この時期の胎動は本当に小さいので、この時期に感じられなかったとしても不安に思う必要はありません。赤ちゃんの手や足がきちんと、子宮壁まで伸びるようになっています。穏やかに毎日を過ごしていれば必ず、胎動を感じられるようになっていきます。

体調面では、痔などの問題が起きやすい時期ではあるのですが、食生活に注意をして、適度な運動して過ごすことで、症状は緩和されるので工夫しつつ過ごすようにしましょう。

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