【妊娠9週】胎児と母体の症状で知っておきたいこと

妊娠9週 3ヶ月目

妊娠9週目になると、赤ちゃんも顔もしっかりしてきます。お母さんはつわりがますます酷くなり、便通などにも悩みがちですが、この時期はつわりのピークですので、9週目を過ぎればつわりもラクになっていきます。

「妊娠9週の壁」と言われるように流産の危険性も非常に高い時期です。各症状を緩和させるための方法を少しでも知っておくと、母体がラクになります。妊娠9週に知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。

妊娠9週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠9週のお母さんのお腹と胎児の様子

妊娠9週胎児の様子は

妊娠9週 胎児 顔 手 胎盤の様子

個人差はあるものの、妊娠当初とは比べものにならないほど大きくなっています。胎児の顔はかなりしっかり形成されていますし、鼻などの器官も形成しているので、お母さんはますます赤ちゃんの成長を確認し、安心できるようになります。

妊娠9週 心音心拍確認できる

妊娠9週 胎児 胎盤 羊水 の様子

心臓が形成される妊娠4週を皮切りに、脳・肺など次々と生命を維持するために必要な内臓器官が形成されていきますが、この週には最重要器官以外の大半の器官の基盤が出来上がり、これからさらに完成に向けて発達を開始していく時期です。

この段階ではまだ軟骨はあっても骨はまだ形成されていないため、エコーを見ると胎児の向きによってはつるんとした脳が見える事も。また8週目に心音が聞こえなくても、9週になればほとんどのお母さんが心音を確認できます。

胎児の指が一本一本形成されます

妊娠9週 胎児 手 の様子

最初は突起のような状態だった手も、徐々に水かきができるようになり、9週目に入ると指の一本一本が形成されるようになります。指ができるだけでなく、一本一本の指に爪が形成されていきますし、この時期は赤ちゃんの手がどんどん細かく形成されていく時期です。

身体の内側の基礎形成が終わり発達する段階に入り、今度は身体の外側の形成に移っていくのがこの時期です。進化の名残のしっぽも退化して見えなくなり、反対に鼻・口・目・耳・舌などの顔のパーツがこの週にどんどん出来上がります。

まだまだハッキリしませんが、以前と比べると頭と胴体の区別が付きやすくなってくるのもこの時期です。

妊娠9週 性別は?生殖器の形成もスタート

妊娠9週 胎児 の様子

9週目になると生殖器の形成がスタートし、男の子は男の子としての生殖器が形成されるようになり、女の子は女の子としての生殖器を形成するようになっていきます。

ただし、この時点では超音波を使っても女の子か男の子かは判別がつきません。超音波で外陰部をしっかり捉えられるようになるまでは、性別はわからないです。性別がわかるようになるまでには、まだ時間がかかるので、判別できるようになる日を楽しみに待つようにしましょう。

4D3Dエコーで詳細な胎児を

妊娠9週4D 3Dエコーで詳細な胎児を

エコーは通常では平面画像を表し、その装置を使う病院がほとんどですが、最近では立体的な3Dエコーや3Dに動きを追加した4Dエコーでもって、健診を行う産婦人科も段々数を増やしています。

中には定期健診とは別料金で検査を行う病院もあるため経済的負担を配慮して4Dエコーをやらない人も多いですが、やはりリアルタイムで赤ちゃんの様子や動きが見られるのは、赤ちゃんへの思いを深めて後々の良い思い出になりますよね。もし通常健診内で4Dエコーを行う産婦人科があれば、ぜひ試して見てください。

エコーでは赤ちゃんは2頭身の状態です

妊娠9週 胎児 エコー 超音波 写真

9週目になると、手には指ができ、足の細かい部位もどんどん形成されていき、脳にも、しわができてきます。最初は頭ばかりが大きく、アンバランスだった頭身も、この頃から段々とバランスが良くなっていき、2頭身のスタイルになります。

2等身のスタイルが段々と3頭身へと近づいていき、段々と人間らしいスタイルに変わっていくので、その経過をじっくり見守るようにしましょう。

妊娠9週の母体の症状などについて

妊娠9週つわりについて

妊娠9週つわりについて

8~9週目はつわりのピークであり、慢性的な吐き気に悩むようになりがちです。何も食べる気にならず、食べ物の臭いを嗅ぐだけで吐いてしまいます。辛いですが赤ちゃんが成長している証たと考え、もうしばらく我慢してください。

つわりを軽減させるための方法

つわりを軽減させるための方法

つわりはホルモン分泌の関係で起こるものなので、中々思うように症状を緩和できません。しかし、精神的なところからくるつわりの場合は、周囲の協力さえ得られれば軽減することができます。

家事をお休みさせてもらったり、家族につわりについて理解してもらったりしておくと、精神面からくるつわりが収まるようになり、段々とラクになってくるので、周囲の理解を得つつ、休み休み過ごすようにしましょう。

食べたい物を食べることが対策に

食べたい物を食べることがつわりの対策になることも

酷いつわりで何も食べられなくなる多いですが、そういった時はせめて食べたい物を食べるようにしましょう。お腹の赤ちゃんに栄養が届かなくなってしまう、ということは避けなければなりませんし、お菓子でも良いので、食べたいものをお腹に入れるようにするべきです。

一番良くないのは、お腹に何も入れることができず、絶食が続いてしまうことなので、とにかく、食欲がなくて何も食べられないような時も、何かをお腹に入れるように工夫するようにし、絶食状態が続かないように努力しましょう。

臭いに敏感になり困る場合は

臭いに敏感になりすぎて困ってしまう場合は・・・

9週目のこの時期も、臭いが気になって食欲がわかなかったり、食べ物の臭いを嗅いだだけで吐き気を催したりしがちです。

そういった場合は、臭いの強くない食べ物をのみ、摂取するようにしたり、臭いの弱い化粧品を使うようにしたり工夫をしておくと、症状が緩和され、ラクになります。

また、周囲の人にも「臭いの強いものは近づけないでほしい」と伝えておくと、無理をせずにすむようになり、リラックスして過ごせるようになります。

乾燥肌になりがちな時期です

乾燥肌になりがちな時期です

ホルモンの影響によって、お母さんの肌質が変化してしまいがちな時期です。乾燥肌になってしまう方も多く、肌の異変にストレスを感じてしまいがちな時期ですが、こういった時期にも、保湿性の高い美容液などを使うようにすると、それだけでストレスを緩和することができます。

また、美容液を使う場合は無香料のものを選んだ方が、身体に負担がかからないので、香料を含んでいないものを使うようにしましょう。

妊娠9週の胃痛は

妊娠9週の胃痛は

段々と子宮が大きく育つようになり、腸がますます圧迫されるようになります。ホルモンの関係などで腸のパワーも落ちており、便秘が続きがちになってしまうので、なるべく消化に良いものを摂取するようにし、消化不良を起こさないように心がけましょう。

肉類などは胃腸を疲れさせる原因であり、消化不良も起こしやすいので、たんぱく質は魚類や豆類から摂取するようにし、便秘にならないような食生活を目指しましょう。もちろん、食物繊維を摂ることも効果的です。

妊娠9週お腹のふくらみは?

妊娠9週お腹のふくらみは?

段々とお腹も膨らんできます。お腹が張るようになるとスカートやパンツなどを窮屈に感じるようになりますし、段々と今までは着ることができた衣類も入らなくなってくるので、お腹周りに余裕のあるような衣類を揃えておくようにしましょう。

無理に締め付けるような服を着てしまうと、腹痛を起こしやすくなってしまうので気をつけなければなりません。

妊娠9週 胸の張りの状態は?

妊娠9週 胸の張りの状態は?

赤ちゃんを育むためのホルモンが分泌されるため、お母さんの胸が張るようになります。張りによって胸が痛くなってしまうこともあり、ブラジャーをきつく感じることなども多くなってくるので、なるべく胸を締め付けるような服装は避けるようにし、ラクに過ごせるような服装を選ぶようにしましょう。

マタニティーブラがない場合も、スポーツブラやブラトップを使うようにすると快適に過ごすことができます。

妊娠中になりやすい静脈瘤には注意を

妊娠中になりやすい静脈瘤には注意を

妊娠中は血行が悪くなり、むくみやすくなります。その原因は妊娠状態を維持するホルモンのプロゲステロンによるものですが、筋肉の働きを抑制して子宮が伸びやすくなるのを助ける働きもあります。

ただし血管が収縮して血液を送り出す働きをも抑えてしまうのが欠点で、特に下半身の血液を上半身に送り返す静脈の働きが鈍くなり足のあちこちに静脈血液が溜まってコブのようになってしまうのを、静脈瘤と呼びます。

特に仕事を続けている妊婦や立ち仕事の家事が多い妊婦、高齢出産の女性はなりやすいので要注意です。時折足をマッサージしたり、屈伸運動をして血行を促しましょう。

妊娠9週に妊娠に気づかない場合も

妊娠9週に妊娠に気づかない場合も

妊婦さんの中には、この時期になっても妊娠に気づいていない人もいます。妊婦さんのうち2割は、つわりを全く感じないので妊娠していることに気づくキッカケがなかなかないですが、9週目を過ぎるとお腹もだんだんと大きくなってきますし、胸の張りやお腹の張りなども顕著になっています。

「妊娠しているような気もするけど、つわりがないから妊娠ではないはず」と考えている方も、妊娠している可能性を考慮し、妊娠検査薬を使ってみましょう。

妊娠9週の出血や腹痛 流産などについて

流産、早産いつからいつまで、切迫早産、早産、死産、正期産、切迫流産、切迫早産、稽留流産、化学流産、初期流産、後期流産の一覧表

妊娠9週の壁とは心拍が確認され順調に妊娠生活を送っていたところ、8週~9週頃に流産してしまうケースが非常に多いことからこのような壁と表現されているようです。初期流産は染色体異常や胎児の成長に何らかの問題が生じ、流産してしまうケースがほとんどです。防ぐことが難しいのか妊娠初期の流産です。

流産の兆候ではっきりわかるものは、不正出血があり激しい腹痛がある場合はすくに病院で受診しましょう。また子宮の病気の可能性もあります。ケースによりますが早めの処置で流産にはならず、切迫流産で安静にしていれば妊娠継続できます。

出血の色で危険度がわかる場合もあります。おりものに少しピンクや茶色が混じっているものは危険度の少ない出血です。鮮血や血の塊などの場合は危険度が高いです。

しかし出血がある場合はすくに受診するようにしましょう。不正出血や腹痛など体調に異変を感じたときは、我慢せず先生に相談しましょう。また兆候、症状が出ない稽留流産のケースもあります。

詳しくは:妊娠初期出血化学流産切迫流産稽留流産初期流産切迫早産早産

出血が続く・止まらないとき

出血が続く・止まらないとき

急に大量の出血があったり腹痛が酷くなるようならば、すぐ病院に行くべきですが、腹痛がなく大量ではなくても不正出血がずっと続く場合は、病院にいくべきかどうか迷ってしまいます。

1日で終わるのならばストレスや性交痛・疲労などが原因による出血が考えられますが、3日以上続く場合は切迫流産の可能性があるので病院を受診した方が良いでしょう。切迫流産は流産になりかけていますが、子宮口が開いていないため、少量出血が長く続くケースが多いです。

もちろん、びらん出血や子宮頸管ポリープなどの病気が原因の出血もあり、これは病院で検査を受けなければどこからの出血なのかわかりません。もし切迫流産ならば安静にする必要がありますから、症状が気になる場合は医師に相談し、指示を受けるようにしてください。

チクチクした下腹部痛は大丈夫?

チクチクした下腹部痛は大丈夫?

妊娠3ヶ月までは流産の可能性が高いので日頃の行動に十分注意して、と指導されます。そう聞くと、ちょっとしたお腹の痛みでも流産したかもしれない、と不安になってしまう方も多いでしょう。しかしこの時期起こる、お腹の痛みには種類があって、チクチクした不快な下腹部痛ならば特に心配は要りません。

それは子宮が大きくなるにつれて筋肉や靭帯が引っ張られる痛みがチクチクと感じられるのが理由で、子宮が順調に大きくなっている証拠ともいえます。あまり腹部の痛みに神経質にならずに過ごすのが、お母さんだけでなく胎児にとっても大事です。

尿路感染症の原因と対処

尿路感染症の原因と対処

子宮の大きさに膀胱が圧迫されて、ほとんどの妊婦さんが頻尿になります。トイレが度重なると面倒になって我慢してしまう方もいますが、その状態が続くと尿路感染症の原因となるので注意しましょう。

尿路感染症は女性ならどの年代でも起こりやすいですが、妊娠中は免疫力の低下や黄体ホルモンの影響で、外部から菌が進入しやすくなるため、感染率が更に高くなります。

放置すれば腎臓にまで感染して腎盂腎炎を発症し、最悪の場合は流産の原因にもなってしまいます。尿路感染症は妊婦用の抗生物質で治療できますので、症状が進行してしまう前に早めに病院で相談してください。

カンジダになってしまったら

カンジダになってしまったら

免疫力の低下やホルモンバランスの崩れは、自覚している症状以外にも体に様々な影響を与えます。カンジダもその1つで、体が弱っている時に性器周辺に常在するカンジダ菌が膣内に侵入し、炎症を引き起こします。

カンジダは白くボロボロしたおりものが特徴的ですが、放置すると出産時に赤ちゃんに感染してしまいますが、それを避けるために妊娠中期にカンジダの検査を行います。自覚症状が現れたら、すぐに治療を開始するようにしましょう。

以前カンジダに感染した事のある方は再発率が高いので、普段から性器周辺は清潔にし、きちんと乾かすようにしてカンジダ菌の増殖を裂けるように努めましょう。

ここまでのまとめ

9週目になると、赤ちゃんの顔や脳がよりクッキリと作られるようになり、手や足などもより人間らしくなってきます。

しかし、赤ちゃんが成長するようになるとより腸や膀胱が圧迫されるようになり、体調不良やトラブルになるケースもあります。辛い時はなるべくすぐに、椅子に座るなどして休憩を取るようにしましょう。

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