【妊娠7週】胎児と母体の症状で知っておきたいこと

妊娠7週

妊娠7週目は生理予定日から3週程度経過しているため、ほとんどの女性が妊娠していることに気づくようになり、産婦人科に通い始めるようになります。

先週の時点では心拍数を確認できなかった方も、7週目に入ると心拍数を確認できるようになり、つわりがひどくなりがちです。流産などが心配な時期でもありますので、確認するためにも産婦人科でお腹の状態を定期的に確認するようにしてみましょう。

妊娠7週の知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきますので、参考にしていただければと思います。

妊娠7週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠7週のお母さんのお腹と胎児の様子

妊娠7週は心拍確認できる時期です

心拍数を確認できる時期です

エコーをチェックしても心拍数を確認できなかった方も、7週目になると元気な心拍数を確認できるようになります。これまで心臓が形成されても1つの部屋しかありませんでしたが、この週になると2つの心房と2つの心室に分かれて、心臓本来の血液を身体に送り込む働きが出来るようになります。

心拍が一層はっきりしてくるので、今まで胎のうは確認できても心音が確認できなかった方も、この週には聞こえるようになり、またエコーで確認できるようにもなります。

心拍数を確認できるとそこから一気に、精神的なプレッシャーも軽減されるようになります。エコーで点滅しているのが分かると、お腹の中の生命を感じられて母親としての自覚が芽生えます。

7週目に心拍数を確認できなかった方も以降に期待できると思いますのであまり神経質にならない様にしてください。

妊娠7週の大きさはまだ「胎芽」の状態

妊娠7週胎児 羊水 

赤ちゃんは7週目まで「胎芽」と呼ばれる状態であり、この頃はまだ細胞のような状態ですが日々成長しています。小脳や脳下垂体などの器官も発達するようになってきます。

目や耳だけでなく、歯や気管支なども形成されはじめるので、この頃の赤ちゃんにはすでに様々な器官が備わってきます。

妊娠7週エコーではまだ丸の姿

妊娠7週 エコー画像

頭ばかりが大きく、カエルのような姿になっていた赤ちゃんも、7週目を過ぎると頭と胴体の境目などがしっかりしてきて、一気に人間らしいかたちへと成長します。

尻尾は完全に無くなり、今まで突起だけの部分に腕や足が形成されますが、手足の指など細かい部分はこれからです。また顔の形成も進みまぶたや眼球が出来上がりますが、筋肉や脂肪がまったくついていないので、カエルの目のように飛び出しています。

この時期には、手や足も細かく形成されていきます。エコーでもいびつな丸形にしか見えませんが、実際はびっくりするほどのスピードで成長が進んでいます。

脳がどんどん大きく複雑になります

妊娠7週胎児

脳は身体の成長の中で一番早く発達しますが、それでも妊娠中には完成しないほど複雑な機能を持つものです。先週までには脳の一番奥にある視床下部が出来上がりましたが、今週はその下部にある小脳が形成されます。

小脳は立つ・歩く・指先を動かすと言った基本的運動のバランスを司るのですが、本能を司る視床下部と併せて外見だけでなく脳の形成も人類の進化を辿っているのがわかります。それからホルモン分泌を司る脳下垂体も形成が始まりましたが、思考・学習能力・意志などを司る大脳は妊娠後期に形が出来上がりますがまだ未熟で、完成するのは出生後数年経ってからです。

大きな臓器群が発達中です

肝臓や腎臓は器官形成期の早い時期に原器形成が終了しましたが、今は機能し始めるために発達をしている最中です。血液は通常脊髄で作られますが、妊娠初期はまだ脊髄が出来上がっていない為、その代わりに肝臓が造血器官として機能します。

また腎臓は出生後おっぱいを飲むための練習として羊水を飲み込みますが、それをろ過して尿として排出しますが、胎児期の腎臓の大きさが異常を見つけるための1つの目安になります。このようにかなり早い時期から腎臓や肝臓は機能し始めています。

妊娠7週の母体の症状などについて

つわりの症状は?

つわりの症状が酷くなりがちな時期ですほとんどの方が多少の違いはあっても、つわりに悩まされる時期です。 始まったばかりのつわりは、7週目になると悪化してしまったりもします。吐き気はより酷くなり、においつわりなどの症状も悪化しがちなのですが、妊娠症状はいつか安定するようになりますし、つわりも必ず終わるので、心配し過ぎないようにしつつ過ごすようにしましょう。

吐き気が酷すぎて痩せすぎてしまうような場合は、母体や赤ちゃんの健康状態が危うくなってしまうので、病院で点滴を打つなどして過ごすようにしましょう。

基本的には、つわりは出産までずっと続くわけではないので、あまり大騒ぎせず自分にあった改善方法を見つけて下さい。

つわりの症状のしくみについて

つわりの症状のしくみについて

つわりとは、hCGやエストロゲンなどのホルモンの分泌によって起こる症状だとされています。つわりが辛くて掃除も料理も出来ないと落ち込んでしまいがちですが、お腹の赤ちゃんがしっかり子宮にしがみつく為にhCGホルモンを多く分泌して準備をしている真っ最中なので、ここで無理に動いてしまうと赤ちゃんも不安定になります。

辛くてどうにもならない時は用事を後にして、まずは横になって安静にし、少し落ち着いてから用事を済ませてもよいでしょう。症状が続いてしまうと、周囲から体調管理について責められたり、自己嫌悪になったりしがちかもしれませんが、つわりは妊婦であれば必ず起きる症状です。

もし周囲に自己管理について追及する人がいた場合は、体調管理の問題ではなく、妊娠によるホルモン分泌の関係であることを伝えるようにし理解してもらいましょう。

つわりを経験せずに出産に至る方も

つわりを経験せずに出産に至る方も

驚かれる方もいるかもしれませんが、中にはつわりを全く経験しないような妊婦さんもいます。全体のおよそ2~3割の女性がつわりを全く経験しないまま出産に至るのですが、やはりつわりがないとなると、それはそれで不安です。

しかし、つわりがなかったとしても全く問題ではなく、つわりを経験しないまま健康な赤ちゃんを出産する女性も少なくないので、心配しすぎないようにしましょう。

妊娠7週のトラブルについて

身体の変化はつわりだけではありません。エストロゲン・プロゲステロン分泌量が増えるので、便秘・下痢・肌の乾燥に悩まされるようになります。またホルモン分泌が増えると新陳代謝も上がる為、汗をかきやすくなったり皮脂量が増えて吹き出物が出来るようになる方も多いです。

便秘になりがちに?ホルモンの関係

便秘になりがちに?ホルモンの関係

妊娠している女性の身体は、この時期からホルモンの関係で便通が悪くなります。ホルモンの関係で腸が緩んでしまいがちですし、大きくなった子宮によって腸が圧迫されるので便秘になってしまいますが、食物繊維を多く含む野菜などを食べるようにすると、便通が良くなります。

ココアなどを飲むと、便秘が解消されるだけでなく気分もリラックスするので、便通に良いものを摂取しつつ過ごすようにしましょう。

肌荒れがひどくなるのはなぜ?

肌荒れがひどくなるのはなぜ?

妊娠した女性は様々なホルモンを大量に分泌するようになるので、ホルモンバランスの影響で肌荒れを起こしがちです。

妊娠前は黄体ホルモンの分泌が落ち着くのを待てば、それだけで肌荒れも解消していたかもしれませんが、妊娠してからは中々、ホルモンの分泌が落ち着かなくなるので、肌荒れも思うように解消しなかったりもします。

妊娠している時期の肌荒れはとにかく刺激に弱いので、化粧水や美容液などは量を考えつつ付けるようにし、刺激が強いようなものは肌に塗らないようにしましょう。

おりもの増える?おりものの異変は?

おりもの増える?おりものの異変は?

7週目を過ぎるとおりものが増えるようになり、おりものナプキンを要するようになります。それは常に膣内や子宮頸管を清潔に保っておく為のものなので、あまり心配は要りません。

黄色いおりものが出る場合は普通であり、色が茶色っぽかったとしてもそこまで問題ではないですが、白いカッテージチーズ状のおりものが続く場合はカンジダ症である可能性があるので、産婦人科で相談してみましょう。

トキソプラズマ症に注意!

トキソプラズマ症に注意!

妊娠前に、トキソプラズマ症にかかっていた方は免疫がついているので、そこまでトキソプラズマ症に気を付ける必要はありません。

しかし、トキソプラズマ症にかかったことがない方はこの時期にトキソプラズマ症を発祥してしまう可能性がありますし、トキソプラズマ症にかかってしまうとインフルエンザのような症状に襲われるようになり、赤ちゃんに影響が出てしまいます。

ペットの糞に触ったり、加熱していない食べ物を摂取したりするとトキソプラズマ症に発症しやすいので、なるべく糞の始末は家族に任せるようにし、加熱していない食べ物は摂取しないようにしましょう。

軽い運動が各症状を緩和に

軽い運動が各症状を緩和に

7週目になるとつわりや便秘や下腹部の痛みで、辛くなってしまいがちです。しかし、適度に運動するようにすればそれぞれの症状を緩和させることができますし、ラクに過ごせるようになってきます。

妊娠中は激しい動きは禁物ですが、ウォーキングなどの穏やかな運動であればむしろ各症状に効果的であり、運動不足になってしまうと太りすぎや便秘を招いてしまうので、適度に運動するように習慣づけましょう。

マタニティマークの考え方

マタニティマーク

7週目の妊婦さんはとにかく、激しいつわりなどに襲われがちなので、無理は禁物です。この時期には、バスや電車の中で気分が悪くなってしまうことも多々あるのですが、お腹がまだ大きくなっていないため、妊娠していることが周囲に伝わりません。

市役所でもらったマタニティマークなどを鞄などに付けておくと、周囲の人が気づいて席を譲ってくれるようになります。

しかしマタニティマークによって近年トラブルが増加しています。不愉快な思いや、危険を感じるなど妊婦であることがマイナスに作用するケースもありますので、そのことも考えて使用する、しないを検討しましょう。

仕事場で辛くなってしまうことも

仕事場で辛くなってしまうことも

つわりのピークであることで、7週目は体調不良に悩まされがちです。便秘によって腹痛を起こしたりする方も多いので、この時期妊婦さんはとにかく、仕事が辛くなりがちです。

「立っているだけで辛い」「下腹部が痛くて中々仕事が進まない」ことも当然出てくるので、この時期にはあらかじめ、シフトを調整してもらうようにお願いしましょう。妊婦さんは無理して働くべきではありませんし、疲れが溜まってしまうと赤ちゃんまでその影響を受けてしまうので、赤ちゃんの健康を第一に考えるようにしましょう。

風邪で高熱が出た時の対処法

風邪で高熱が出た時の対処法

妊娠中は免疫力が下がりますから、気をつけていてもウイルスに感染して高熱が出てしまう事も少なくありません。一番不安なのが赤ちゃんへの影響ですが、赤ちゃんは39度近い子宮内部にいますから高熱自体が影響を与える事は少ないでしょう。

もちろん市販の解熱剤や抗生剤は、飲まないようにすべきです。薬を処方してもらい、赤ちゃんの状態を確認するためにも、病院を受診しましょう。

ただし、病院には前もって相談して他の妊婦に感染させないよう気をつけましょう。高熱が出るとやはり脱水症状が気になりますから、水分をしっかり摂取してください。感染を避けるためにも、普段からさまざまな風邪対策を心がけましょう。

妊娠7週の出血や腹痛 流産について

流産のいつからいつまで時期、切迫流産、切迫早産、稽留流産、化学流産、初期流産、後期流産、切迫早産、早産の一覧表

安心できる腹痛と注意すべき腹痛

安心できる腹痛と注意すべき腹痛

妊娠7週で子宮の成長による軽い腹痛を感じる、、妊娠初期症状の便秘や下痢などの軽い痛みもある場合があります。また個人差はありますが、下腹部がチクチク痛む、生理痛の様な痛みは子宮が成長している証拠です。

それら場合は赤ちゃんが成長過程ですので特に心配ありませんが、気になる痛みや強い痛み、出血を伴う場合は切迫流産や流産の可能性があります。すくに病院の健診を受けてください。軽い場合でも気になることは先生に相談することが大切です。

妊娠初期の子宮頸部細胞検査とは

妊娠初期の子宮頸部細胞検査とは

妊娠時は赤ちゃんの状態だけでなく子宮の異常もチェックできる時期と言えます。妊娠前に検査できればいいのですが、なかなか忙しくてできない検査でもある子宮頸部細胞検査は、妊娠初期に行うことができる子宮頸がんの検査です。

子宮頸がんはヒトパピローマウイルスが原因で、性交経験のある女性ならば年齢に関係なく誰にでも発病する可能性があり、実際乳がんに続いて2番目に多い女性のがんと言われています。

検査で母体や赤ちゃんを守り、また安心できますのであまり不安にならずに受けるようにしてください。

基礎体温が下がるのは危ないの?

基礎体温が下がるのは危ない?

高温期が続いていますが、急に下がってしまった場合に流産につながるのではと心配な方もいるでしょう。酷くなる腹痛や出血がなく翌日に計って高温になっていれば問題ないといわれていますが、気になる時は病院で聞いてみましょう。

体温が下がる原因は様々ですが、この時期だと寝不足が考えられるかもしれません。睡眠時間が少ないと基礎体温に影響しますが、妊娠初期は熱っぽさや体の不調で寝付けない方も多いため、体温低下につながってしまうと思われます。

また基礎体温が下がった事がストレスになってしまい、悪影響を与える可能性も出てきます。心配な時は1人で考え込まずに、病院で相談してみましょう。

詳しくは:妊娠初期出血:初期流産化学流産切迫流産稽留流産切迫早産早産

ここまでのまとめ

7週目はつわりが激しくなりがちな時期であり、体調不良に悩む妊婦も多い時期です。この時期を乗り越えることができれば、つわりが段々とラクになっていきます。

しっかり健康的に過ごしていれば赤ちゃんも段々と大きく育ってくれるので、適度に休憩を挟みつつ、毎日を健康的に過ごすようにしましょう。

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