【妊娠24週】胎児と母体の症状で知っておきたいこと

妊娠24週 7ヶ月目

妊娠24週目は、逆子の心配が出てきたり、赤ちゃんがしゃっくりをしたりと、様々な変化があります。産婦人科の健診はきちんと通い、不安なことがあれば先生に相談し安全な妊娠生活を送りましょう。まだ性別がわからない妊婦さんも確定する時期です。

安定期ですので基本的なポイントを押さえておけば大丈夫ですので、引き続き色々なことに気を付けつつ生活していきましょう。妊娠24週の知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。

目次

妊娠24週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠24週のお母さんのお腹と胎児の様子

妊娠24週 胎児の体重は?様子は?

妊娠24週 胎児 胎盤 羊水 の様子

妊娠24週胎児体重は正常発育児の95.4%が461g~859g 平均体重:660gとなります。※1

胎動が激しくなる時期ですので、胎児は子宮の中を本当にあちこち動き回っています。元気の良い赤ちゃんならエコー撮影が難しいほど。お母さんも、お腹の赤ちゃんの胎動が以前よりも激しくなっているのが実感できるでしょう。

声を出す機能が完成に近くなります

妊娠24週 胎児 顔 口 へそ緒 の様子

子宮と羊水の中で声を出す事は出来ませんが、出生後に泣き声を上げるための準備が着々と進んでいます。声を出すために必要な気管・気管支・呼吸筋・横隔膜は全て揃いましたがそれを連動させる筋肉はまだ十分ではなく、少しずつ付けて出来上がりは臨月近くになります。

また、器官だけでなく、肺呼吸へと変わる時に、呼吸をするよう指示する呼吸中枢の成熟も必要になってきますが、呼吸中枢は脳神経の更なる発達に併せて機能し始めるようになります。

妊娠24週胎動について

妊娠24週 胎児 の様子

赤ちゃんは妊娠24~28週の時期に激しく動くようになり、お腹の中で大きな動きを見せるようになります。

段々と、自由に動き回るだけのスペースを埋め尽くすほどに成長していくので、胎動は落ち着いていきますが、この時期から28週にかけての時期は、お腹という壁を通して赤ちゃんとコミュニケーションが取れる貴重な時期なので、話しかけたり、突いたりする行為は続けるようにしましょう。

胎児がしゃっくりするのが胎動で分かる

妊娠24週 胎児 顔 の様子

普段の胎動とは少し違うリズミカルな小さい動きを感じるかもしれませんが、それは胎児がしゃっくりをしているのです。しゃっくりも反射行動の1つで、羊水を飲み込む際に羊水内に浮遊している剥がれ落ちた皮膚細胞や皮脂も一緒に口に入ってしまい、それを吐き出すためです。

しゃっくりは出生後の呼吸に必要な呼吸筋を鍛えるので、順調に成長している証拠だと考えてください。

赤ちゃんの味覚が鋭くなります

妊娠24週エコー 超音波 写真

24週目の赤ちゃんは味覚が非常に鋭くなっており、お母さんが摂取した食べ物の味を感じることができます。羊水は血漿と同じ成分で出来ていますが、この頃はホルモンがインスリンの働きを抑制するため、お母さんの血液には普段よりも多く糖分が含まれています。

そのため羊水もほんのり甘いのだとか。お母さんが食事をすれば、血液と羊水を通して胎児もその味を捉えているので、お母さんは様々な種類の食材を食べるよう心がけましょう。

「辛み」は痛みの一種であるとされており、痛覚で感知する味だとされていますが、辛みの強いものを食べた場合は赤ちゃんもその辛みを痛みとして感知するようになりますし、赤ちゃんはそのようにして舌の感覚を発達させていきます。

辛い物を食べると害になることはないですが、食べ過ぎてしまうと母体の健康状態を損ねてしまうので、激辛料理などは控えておきましょう。

妊娠24週 胎教も積極的に

妊娠24週胎教も積極的に

24週目の赤ちゃんは反射神経が発達しているため、外部の情報を感知するとそれに対して反射反応を起こすようになります。大きな物音や衝撃を感じると、お腹の中からキックを返してきたりするアクションを見せるようにもなります。赤ちゃんが元気な反応を見せてくれる時期なので、声を掛けたり、クラシックを聴かせたりして過ごすようにしましょう。

クラシックを使って胎教をおこなえば、赤ちゃんの脳の発達に良い効果を与えることができますし、お母さんも心身をリラックスさせることができるので、音楽を上手く取り入れつつ生活してみてください。

妊娠24週性別について

妊娠24週性別について

性別が確定できるぐらいの大きさに赤ちゃんが育っています。早い人は性別がわかっていると思いますが、まだ性別がわからない妊婦さんはドキドキした気持ちだと思います。男の子、女の子がわかれば出産に向けての準備もしやすいです。

性別判定は赤ちゃんの状態などでエコーの見え方が異なります。妊娠24週でわからなくても、もう少し待ちましょう。

逆子診断されてしまった場合の対処法

逆子だと診断されてしまった場合の対処法

24週目の段階で、「お子さんが逆子になっています」と診断されることもありますが、逆子は決して珍しいものではありません。

また、この時期の子宮はまだまだ、赤ちゃんが動き回るための隙間があるので、逆子を治すための運動をすれば治る可能性が高いです。ただし、「いつか治せるからいいや」と放置してしまうと、34週目を過ぎたあたりから逆子の治療が不可能となってしまうので、逆子対策はこの時期から始めるようにしましょう。詳しく:逆子について知っておきたいこと

※1 参照 日本産婦人科学会 胎児計測と胎児発育曲線について
※1 参照 日本産科婦人科学会「推定胎児体重と胎児発育曲線」

妊娠24週の母体の症状などについて

お腹にガスが溜まりやすくなります

お腹にガスが溜まりやすくなります

妊娠24週目のお腹は非常に大きく張り出すようになっており、周辺の内臓がますます圧迫されるようになります。

子宮によって腸が圧迫されるとお腹にガスも溜まりがちになります。ガスが溜まるとその影響で腹痛も起きやすくなってしまいます。トイレに入る度に「の」の字を描くようにマッサージしておくと、腸の状態が良くなり、便秘やお腹の張りなどが改善されるので試してみましょう。

お腹の大きさに慣れることが大切

お腹の大きさに慣れることが大切

妊娠中期に入ってからも、お腹はどんどん大きくなっていきますが、その体型に慣れるようになってきます。

お母さんは、最初は大きなお腹に戸惑いがちですし、歩きづらさや腰痛に悩まされがちですが、24週目にもなると大きなお腹を抱えて歩くことにもすっかり慣れていますし、自分の体調のことがよくわかるようになってきます。

寝苦しときは「シムスの体位」で

寝苦しときは「シムスの体位」で

お母さんはどうしても、妊娠中期になると寝苦しくなってしまいがちです。もともとうつぶせでしか寝られないタイプの女性は特に、寝ることにストレスを感じてしまいがちです。

この時期に「シムスの体位」で寝るようにすると、安眠しやすくなり、赤ちゃんの状態も穏やかになります。「寝苦しくてストレスが溜まっている」方は、シムスの体位で寝るようにしましょう。

水分を摂取過剰になりがちです

水分を摂取過剰になりがちです

妊娠中期のこの時期は、下半身がとにかくむくみます。むくみには水分摂取が効果的ですし、体内の塩分濃度を少しでも下げようと思って、水を過剰に飲んでしまう人もいますが、水分を摂り過ぎてしまうと却ってむくみが激しくなってしまいます。

水分の摂取量は、適量が人それぞれ異なるので難しいところですが、一日2リットルも飲めば充分ですし、大量の水分を飲むと水中毒を起こしてしまうので注意しましょう。

階段と浴室で転倒してしまうと・・・

階段と浴室で転倒してしまうと・・・

赤ちゃんが大きくなっているので、重さでバランスを崩してしまいがちです。お風呂や階段で転倒してしまって早産となる妊婦さんは少なくありませんし、油断していると転んでしまうこともあるので、とにかく、階段や浴室には注意するようにしましょう。

また、注意していても、床が滑りやすくなっているとそれによって転倒してしまうこともあるので、普段使っている靴の裏にラバーを貼るなどして、転倒の可能性を避けるようにしましょう。

腰痛に注意を

腰痛がひどくなる方も

お腹が前に張り出してくるので、その分重心も前につられて転倒する可能性が高くなります。それを避けるために身体は自然と反り腰になって、重心を体の中心に戻そうとしますが、反ったままでいるとその反動で腰痛になりやすくなります。

椅子に座ったり横になって腰の緊張を取るような姿勢をとったり、腹帯を締めてお腹を自分と密着させるようにすると少しは楽になるでしょう。しかし他にも血行不足や身体の冷えが腰痛の原因となりえるので、血行を滞らせないよう半身浴でじっくり身体を温めたり、ウォーキングをしてきちんと冷え対策を行いましょう。

妊娠24週 旅行について

海外旅行は中止を検討しましょう

妊娠後期や出産後には出来ない事を、安定期の今のうちにしたいと考えている方も多いでしょう。中でも旅行は人気があり、各旅行会社がマタニティ専用プランを出すほど。妊婦の体調を考えた旅行内容やケアに特化しているので、ぜひ活用してください。

しかし、安定期であっても疲れが溜まりやすくお腹の張りもあるので、長時間同じ姿勢でいなければならない海外の旅行は中止を検討した方が良いでしょう。なるべく目的地までの距離が短く、日帰りまたは一泊程度の旅行がお母さんの身体に負担をかけずにリフレッシュできます。

塩分の摂りすぎがむくみを悪化させます

塩分の摂りすぎがむくみを悪化させます

妊娠中期の妊婦さんは、むくみが非常に激しくなっており、足や腰周りが一回り大きくなってしまうこともあります。むくみとはそもそも、体内の塩分が水を閉じ込めるためにはたらいてしまっているような状態なので、この時期に塩分の強いものを食べてしまうと、むくみがますます悪化してしまいます。

塩辛いものを食べた後はいつも以上に水分を摂取するべきですし、できれば塩辛いものの摂取は控えるべきなので、塩分に気を付けつつ過ごすようにしましょう。

妊娠24週食事について

必ずしも沢山食べなければいけないわけではありません

若い妊婦さんの中には、「妊婦=沢山食べなければならない」と思い込んでいる方も多いですが、妊婦さんは食べ過ぎてしまうとそれが難産の原因になってしまいますし、沢山食べなければならないわけではなく、「栄養を摂取すること」が大事です。

赤ちゃんが大きくなってくると、お母さんはどうしても「もっと食べないと」と焦りがちになりますが、沢山食べることが重要なわけではありませんし、食べ過ぎてしまうとむしろ問題が起きてしまうので、体重をチェックしつつ、栄養のある食事を摂るようにしましょう。

妊娠24週お腹の張り・腹痛・出血・破水・早産

流産、早産いつからいつまで、切迫早産、早産、死産、正期産、切迫流産、切迫早産、稽留流産、化学流産、初期流産、後期流産の一覧表

切迫早産・早産になってしまう可能性も

早産になってしまう可能性

切迫早産の兆候は様々で、お腹が石のように硬くなる・あまりにも頻繁なお腹の張り・出血・破水など人によって変わり、中には気づかないまま定期健診を受け、そこで指摘されて即入院する方もいます。

状況によりますが破水してしまえば早産へ進むしかありませんが、その他の症状ならば、治療を受けながら正産期まで赤ちゃんをお腹の中に留めておく事ができるので、あまり不安にならないようにしましょう。

切迫早産の症状が極軽いものならば自宅安静で張り止め薬の服用ですみますが、切迫早産が進行してしまうと、入院して24時間点滴などの治療を受ける必要が出てきます。

切迫早産にいつ気づき治療を始めるかでこのような差が出てきてしまうので、普段から自分の体調をよくチェックしておきましょう。

その他原因として、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、低置胎盤、子宮頸管炎、絨毛膜羊膜炎、細菌性膣症、子宮筋腫、子宮頸管無力症、子宮奇形、羊水過多症、羊水過小症、多胎妊娠、妊娠糖尿病、疲労、ストレス、喫煙、飲酒、早産経験者、高齢出産などがあり、様々な要因で切迫早産、早産になってしまします。

正産期を待たない出産は「早産」と呼ばれており、それによって心身共にダメージを受けてしまうお母さんも少なくありません。最新の医療では早産の子も健康に育てられるようになってきていますのでその点は安心ですが、まずは産婦人科にこまめに通うようにしつつ、赤ちゃんの様子をチェックすることが大切です。

詳しくは:お腹の張り痛み安定期流産破水切迫早産早産常位胎盤早期剥離妊娠高血圧症候群

お腹の張り方の違いは?危ない張りや痛みは

お腹の張り方の違いは?危ない張りや腹痛は

お腹が張りはあるが痛みがないケースは安静にしてまず様子を見ましょう。痛みがある場合や痛みが継続するケース、張りの固さカチカチで治まらないケースなどは切迫早産の可能性がありますので医師の診断を受け、指示を受けるようにしましょう

繰り返し張りや痛みが周期的にあるケースは子宮収縮が考えられます。切迫早産の兆候でもありますので医師の診断を受けてください。

部分的に張りがあるケースは特に問題はありません。もしかしたら赤ちゃんの足かもしれません。しばらく安静にしていれば落ち着いてくることがほとんどです。しかし継続する場合は注意が必要になります。

便秘と子宮収縮での腹痛

便秘と子宮収縮での腹痛

赤ちゃんはとどんどん成長していますが、大きくなった分、腸が更に圧迫されて今まで以上にガスが溜まり、便秘が一層ひどくなってしまう事があります。

ただの便秘だと思っても立てないほどの痛みがおそって来る場合もありますし、その痛みでお腹の張りが引き起こされますから、便秘と子宮収縮で倍の痛みに苦しんでしまう事にもなりかねません。

そのような腹痛が頻繁に起きれば、早産につながる恐れが出てきますから、なるべく早く改善しましょう。頑固な便秘には浣腸が効果的ですが、妊娠中は過剰な刺激を受ける事も考えられるので、先生に確認してから試すようにしましょう。

鼻からの出血は大丈夫?

鼻からの出血は大丈夫?

血液量が増えてきて血流も良くなりますが、それが鼻血につながることがあります。妊婦には非常によくある症状です。鼻は外からのウイルスや菌が体内に侵入するのを抑えるため、鼻の入り口には多くの毛細血管が存在していますが、血流が良くなれば鼻の粘膜が腫れて、少しの刺激で出血するようになってしまいます。

鼻血が出たら通常の鼻血を止める方法で大丈夫ですが、特に長時間お風呂は注意が必要です。また、出血が止まらなかったり、めまいや吐き気がある時はすぐ病院を受診してください。

ここまでのまとめ

比較的体調が安定する時期ですが、早産の危険性が高まったり、逆子だと診断されたりする時期なので、産婦人科にはしっかり通うようにしましょう。逆子はこの時期からはたらきかければ治すこともできますし、運動をすればお母さんのコンディションもより、落ち着いてきます。

神経が過敏になる方もいますが、ストレスは赤ちゃんにとっても害となるので、リラックスの方法を見つけつつ上手に過ごすようにしましょう。

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