【妊娠26週】胎児と母体の症状で知っておきたいこと

妊娠26週 7ヶ月目

妊娠26週目になると、赤ちゃんの脳と身体が急成長します。胎動も激しく、胎教なども少しずつできるようになり、赤ちゃんとのコミニュケーションができる時期です。切迫早産、早産の可能性もありますのでお腹の張り、腹痛、冷えなどは注意しましょう。

胎児の大きさは個人差があるので、平均より小さい、大きいで一喜一憂しないで引き続き健康的に過ごすようにしましょう。妊娠26週の知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。

妊娠26週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠26週の胎児の成長、お腹の様子

妊娠26週 胎児の体重は?様子は?

妊娠26週 胎児 胎盤 羊水 の様子

妊娠26週胎児体重は正常発育児の95.4%が639g~1144g 平均体重:892gとなります。※1

赤ちゃんの体重は増え、脳も急激に発達します。脳の発達によって全身のコントロールが可能になりますし、より緻密な動きを見せるようになってきます。

五感が発達してくるこの週は、胎児が見たものや聞いたものの情報を脳に送って処理する脳の働きも活発になります。脳が動く時に出る脳波は、すでに新生児の脳波と同じような動きをするように。脳自体、特に大脳辺縁系の成長も著しいので、胎児は自分の意思で身体を動かすようになってきます。

胎児の大きさに個人差が出てくる

妊娠26週 胎児エコー 超音波 写真

この週の健診で「胎児が平均より小さい」または「大きい」と言われる事があります。定期健診ではいつも胎児の頭の大きさと大腿骨の長さ、腹囲と頭の先からお尻までの長さを計測し、それらから推定体重を導き出しますが、1割程度の誤差があるのが当たり前と考えましょう。

その誤差を含めても、出産予定日と比較してあまりにも小さいまたは大きいようだと、発育不良もしくは発育過剰として、どちらの場合も妊婦の食生活や生活習慣の指導を受ける事になります。

聴覚の発達で様々な変化が生じます

妊娠26週 胎児 顔 口 の様子

お腹の中にいる赤ちゃんは、脳と聴覚がしっかり発達しているので、外部の声や物音をしっかり聴いています。「赤ちゃんには影響しないだろう」と思って爆音で音楽を聴いたり、夫婦喧嘩をしてしまったりすると、知らず知らずのうちに赤ちゃんの脳の中にトラウマを植え付けてしまうので注意しなければなりません。

この時期に聴かされた曲のことは、産まれた後になっても覚えていたりするので、恐怖感を覚えるような音は極力避けるべきです。

鼻孔と肺の発達によって呼吸が可能に

妊娠26週 胎児 鼻 胸 の様子

鼻孔と肺が発達するのがこの時期であり、26週目に突入すると、赤ちゃんは呼吸の練習を始めるようになります。

「呼吸の練習をしようにも、お腹の中には酸素がないのでは?」と疑問に思う方も多いかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは羊水を酸素の代わりに吸いこんだり吐いたりしており、羊水を使いながら呼吸の練習を始めています。

味覚が発達 赤ちゃんも辛さを感じる

妊娠26週 胎児 の様子02

赤ちゃんの味覚や嗅覚が発達してくる時期なので、赤ちゃんもお母さんが辛い物を食べると辛みを感じるようになります。そのこと自体に大きな問題があるわけではないのですが、激辛料理を食べ続けてしまうと胃腸が荒れてしまいますし、酷い場合だと急性膵炎などになってしまいます。

併発してしまうと、出産がさらに苦しいものとなってしまいます。辛いものは産後にいくらでも食べられるので、妊娠中は控えるようにしましょう。

弱い胎動、強い胎動を感じる

弱い胎動、強い胎動を感じる

26週目を過ぎると、赤ちゃんの鼻の穴が開通し、目もうっすらと開き始めます。目が開くと明るさや暗さを感じることができるようになるので、今が昼か夜かもわかるようになりますし、感覚器がよりしっかりと発達していきます。

しかし、睡眠リズムがお母さんと似てくるわけではなく、この時期の赤ちゃんは起きたり寝たりを繰り返しており、外に出るための準備運動をしつつもマイペースに過ごしています。

このリズムで胎動を感じるので弱い胎動、強い胎動を感じるようになります。

しっかりと心拍数を聴くことも可能に

しっかりと心拍数を聴くことも可能に

赤ちゃんの心拍数がハッキリ脈打つようになる時期なので、この時期に聴診器をお腹に当てると、赤ちゃんの心拍を聴くことができます。

皮膚の厚さなどに個人差があるので、必ず聴くことができるわけではないのですが、聴診器などを通販で購入しておくと、お父さんと一緒に赤ちゃんの心拍を聴くことができるので、気になる方は聴診器をゲットしてみましょう。聴診器は、インターネット通販などでカンタンに手に入ります。

※1 参照 日本産婦人科学会 胎児計測と胎児発育曲線について
※1 参照 日本産科婦人科学会「推定胎児体重と胎児発育曲線」

妊娠26週の母体の症状などについて

妊娠糖尿病のリスクが高まります

妊娠糖尿病のリスクが高まります

26週目になるとホルモンの分泌によって、妊娠糖尿病に陥りやすくなります。糖尿病についてあまり詳しくない方は、甘い物を食べすぎてもそこまで害がないだろうと思い込んで間食を続けてしまいがちです。糖尿病になれば全身にその弊害が及んでしまいますし、赤ちゃんもリスクを負ってしまうことになります。

糖尿にならないためには

糖尿にならないためには

この頃はお母さんが摂取した糖分のほとんどが胎児の成長に使われ、今までお母さんが必要としていた分の糖分も胎児へ回るため、血液中に糖分が増えるようになります。ただ、増えた分も胎児へと送られるのなら良いですが、胎児へと送った後にまだ糖分が血液中に多く残っているようだと妊娠糖尿病となって、お母さんにも胎児にも良い事は全くありません。

糖尿にならないためには食事制限が一番で、炭水化物ダイエットをする必要はありませんが、主食を少なくしたり血糖値が上がりやすい食品を避けるよう気をつけましょう。血糖値が高くなってしまうと、それによって気分も荒れやすくなるので、赤ちゃんのためにも、糖質の摂取は控えるようにしましょう。いずれの場合医師の診断を受け、指示を受けるようにしましょう。

白米やパンの摂取に注意が必要

白米やパンの摂取に注意が必要

妊娠糖尿病に陥りやすい時期なので、それを気にしてチョコレートやケーキの摂取を控える方が増えるのですが、その代わりに白米やパンを食べ過ぎてしまう人が多くなっています。

白米やパンも糖質をたっぷり含んでいますし、食べ過ぎれば血糖値が上がり、気性も荒くなってきます。糖質は思いもよらないものに含まれていたりするので、この時期は食べ物を摂取する前に、成分表をチェックするようにしましょう。

妊娠糖尿病と診断された場合は

妊娠糖尿病と診断された場合は

この時期のお母さんは胎盤性のホルモンによって、インスリンの分泌が制限されているので、気を付けて生活していても妊娠糖尿病と診断されてしまうこともあります。

赤ちゃんの成長のためには糖分も必要なので、栄養バランスの見極め方が難しい時期です。糖質は炭水化物食品に含まれていることが多いです。白米の量を減らしたりしつつ糖質摂取量を制限するようにしましょう。

肩こりや頭痛が悩まされるように

肩に負担が掛かるようになります

これまでは腰や足に負担がくることが多かったお母さんも、26週目を過ぎると肩に負担を感じるようになってきます。

妊娠中は血流が増加し新陳代謝も上がるので勘違いしやすいのですが、血流は胎児に優先的に回りまた子宮が圧迫されるため、実際はお母さんの血行は悪くなりやすいのです。

多くの妊婦がむくみに悩まされるのもそれが理由です。血行不良に加えて胸も大きくなるため、肩こりになる方が増えてきますが、肩こりが酷くなれば肩や首の筋肉が強張って一緒に頭痛も起きやすくなってしまいます。

手軽な湿布で肩こりを改善する方法もありますが、湿布薬には胎児に悪影響を与える可能性のある成分が複数含まれていますので、使用する前に医師に相談した方が良いです。また、患部を温めたりストレッチをするなど、元々の原因から改善させるのも大事です。

動機や息切れが更に激しく

動機や息切れが更に激しく

この週の子宮底長は20cm~24cmと、とうとうおへその上を越えるように。そのため腸や胃が下から押し上げられて、横隔膜を圧迫するため呼吸もきちんと出来なくなり、ちょっと動くだけですぐ息切れしてしまうのです。

それと同時に成長している胎児へさらに血液を送るため、血流が増えて心臓に負担をかけ息切れに加えて動悸も激しくなり、無理を重ねれば倒れてしまう事もしばしば。

運動するようにと言われますが、動悸・息切れが激しくなるほどする必要はありません。自分の体調をよくチェックしながら、適度に休みながらゆっくり行動・運動しましょう。

髪の毛が汚くなりがちです

髪の毛が汚くなりがちです

26週目になるとホルモンの影響によって髪の毛が汚くなりがちです。頭皮の性質が変わってしまい、フケが出やすくなったり、油っぽくなったりしがちなのですが、妊娠している女性であれば誰もが経験することなので、ショックを受けすぎないようにしましょう。

頭皮が油っぽくなったり、乾燥したりと、様々な変化が現れてくるのですが、その日の頭皮のコンディションをチェックしつつ、どういうケア用品を使うかを考えるようにしておくと、髪の毛を清潔に保てるようになるので、ケア用品を揃えつつ対処してみてください。

妊娠26週 体重管理

巨大児を回避するには

お母さんの中にはもともと甘い物が大好きで、毎日5食も6食も食べてしまうような方もいます。ダイエットをした経験がないことも多く、痩せることを諦めている方がいらっしゃいます。

26週目の段階になっても好きな物を好きなように食べ続けてしまいがちですが、26週目は妊娠糖尿病になりやすい時期でもありますし、継続的に食べ過ぎ&体重増加してしまうと、赤ちゃんが巨大児になる可能性もあります。

巨大児になってしまうと難産になりがちですし、赤ちゃん側もダメージを負うことになってしまうので、少しずつでもウォーキングを始めるようにし、できれば毎日の食事を記録するようにしましょう。

定期健診が再び2週間に1回の方も

定期健診が再び2週間に1回に

妊娠中期ですが、中にはすでに定期健診を2週間に1回にする産婦人科もあります。胎児が大きくなってくるので、いつ何時切迫早産になるか分からないのと、妊婦の体調を細かく見て妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を予防するのが、定期健診を増やす理由で、この頃の定期健診は通常の検査にむくみ検査や子宮低長検査がプラスされます。

まだ体調が良いからと定期健診をサボってしまう方も中にはいるかもしれませんが、自覚症状が無い糖尿病や感染症が知らないうちに進行してしまえば、後々胎児にも母体にも大きな悪影響を与えかねません。定期健診を増やすよう病院から指示があった場合は、きちんと守りましょう。

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早産でも生きられる可能性があります

早産でも生きられる可能性があります

26週目の段階で早産してしまう妊婦もいます。とにかく精神的にも肉体的にもダメージを受けてしまいます。

しかし、最新の新生児医療の力によって赤ちゃんが生き続けることができる可能性が高いですし、早産でもしっかりと成長してゆき、何ら問題なく大人になるような場合も少なくありません。早産=死、というわけではないので、早産になってしまった場合は、医療の力に期待しつつ、安静に過ごすようにしましょう。

切迫早産、早産の原因として、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、低置胎盤、子宮頸管炎、絨毛膜羊膜炎、細菌性膣症、子宮筋腫、子宮頸管無力症、子宮奇形、羊水過多症、羊水過小症、多胎妊娠、妊娠糖尿病、疲労、ストレス、喫煙、飲酒、早産経験者、高齢出産などがあり、様々な原因で切迫早産、早産になってしまします。

兆候としてお腹の張り、腹痛、陣痛、出血(おしるし)、破水、があり、状況により早い処置が必要なので兆候を感じたときはすくに病院に行くようにしましょう。

未熟児養育医療制度とは

未熟児養育医療制度とは

早産だと大抵は未熟児なので、出生後迅速な治療が必要になります。場合によっては入院や手術が必要になるので、両親にとっては大きな出費になりますが、各自治体ではそんな未熟児に対する入院治療費を負担する未熟児養育医療制度があります。

ただし、1歳未満で出生時の体重が2000g以下である事、生活力が非常に弱く医師が入院養育を認めた場合等、自治体によってその申請条件や負担額は異なります。もちろん正期産で生まれるのが一番ですが、もし早産になってしまっても自治体がサポートしてくれるので負担が軽減されて多少安心できます。

気になる出血は迷わず受診・相談を

気になる出血は迷わず受診・相談を

妊娠中期から臨月までの出血は、少量であっても病院で相談するようにしましょう。出血があってもお腹の張りや腹痛がなければ問題ない場合もありますが、反対に大出血の兆候であるケースも考えられます。

出血に腹痛が伴えば切迫早産の可能性が考えられますが、前置胎盤による出血は腹痛を伴わず、最初に警告出血と呼ばれる少量の出血が認められる事が多いです。

この状態だとすでに子宮内には血液が溜まっているので、少量出血の後に大出血を起こす事があり母子共に危険な状態になってしまいます。少しだからと甘く見ずに病院を受診するようにしましょう。

詳しくは:お腹の張り痛み安定期流産破水切迫早産早産常位胎盤早期剥離妊娠高血圧症候群

切迫早産の治療法 安静のレベル

切迫早産の治療法 安静のレベル

切迫早産に最も効果のある治療は、安静にする事です。切迫早産の進行度によって安静のレベルは異なり、極軽い方はトイレやシャワーなどベッドから起き上がる事もOKですが、進行してしまった方はシャワー厳禁でトイレもベッドの上なんて事になってしまいます。

1日中横になってばかりいるとあれこれ不安な事を考えてしまいますが、これは赤ちゃんが問題なく正産期に生まれるための手段ですから、赤ちゃんのためだと思って頑張りましょう。

その他に、感染症による早産の場合には抗生物質、子宮収縮抑制のために張り止め薬を処方されますが、進行が進んでしまえばこれらの効果が出ないので、何か異常を感じた時はすぐ病院を受診してください。

ここまでのまとめ

赤ちゃんの聴覚や心拍数、肺などが発達するので、26週目は赤ちゃんのめざましい成長に喜びを感じられることでしょう。しかし、この時期に油断して激しい運動などをしてしまうと早産となってしまう可能性のあります。引き続き激しい動きは避けるようにしなければなりません。

体質の変化によってストレスを感じがちな時期ですが、ゴールが見えてくる時期でもあるので、定期的に自分にご褒美を与えつつ、リラックスして過ごすようにしましょう。

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