生理予定日を過ぎているのに、まだ来ない。もしかしたら、妊娠しているのかも?そういえば、体調も気分もいつもと違う気がする。など、妊娠の可能性を感じる時があります。
でもつわりなど目立った兆候がなければなかなか気づかないこともあるものです。そこで、ごく初期の段階である、妊娠超初期症状として現れる兆候をまとめました。
妊娠超初期症状の兆候は人それぞれ
妊娠に関わる兆候は、人それぞれ表れ方が違います。それは、年齢や体型、遺伝、体質などひとりひとりの身体が違うからです。場合によっては季節によって妊娠超初期症状の兆候が変化することもあります。一概に、この兆候が現れたら妊娠超初期症状とは言い切れない部分があるのも事実です。
なぜ体調が変化するのか?
生理周期とホルモン分泌量の変化を見ると、周期のちょうど真ん中に来る排卵日後はエストロゲンに代わってプロゲステロン分泌量がぐっと増えます。
このプロゲステロンには体内に溜め込む作用があり、受精卵を子宮内に留め成長させるためには必要不可欠ですが、ただその性質によって、老廃物や余剰水分など便秘やむくみの原因となるものまで身体に溜め込んでしまうのが欠点です。受精すると妊娠状態を維持させる為にプロゲステロン量は更に増加するので、それに伴う不快感が増えるのです。
妊娠超初期症状の時期は?
妊娠超初期症状は、排卵後受精卵が着床するまでの間に起こる不調を指します。プロゲステロンの分泌量が増えるのが原因ですが、その点だけを見ると月経症候群と変わりません。
この時点ではまだ妊娠を決定付けるhCGホルモンが分泌されていないので、妊娠検査薬を使用しても陰性となります。月経予定日後に吐き気・胸焼け・眠気などを急に感じるようになると、もしかして妊娠したかもしれないと早く確認したくなりますが、後1~2週間ほど待ちましょう。
この時期に妊娠検査で陰性だったからと、薬やアルコール・タバコを摂取してしまい、その後やっぱり妊娠だったと分かれば、お母さんの心配や不安は計りしれません。その事態を避けるためにもフライング検査をしないよう注意しましょう。
さまざまな妊娠超初期症状の兆候
いつもの生理前と変わらない!?
妊娠超初期症状の兆候として見逃しやすいのが、生理前症状と酷似している場合です。身体がだるくなったり、下腹部が重く感じたりと、毎月感じている生理前の症状と変わらないことがあるため、妊娠超初期症状の兆候と判断できない可能性があります。
生理前の症状と似ているけれど、いつまでたっても生理が来ないと思ったときは、妊娠超初期症状の兆候の可能性を考えてみましょう。
風邪と間違えやすい
生理前症状と同様、妊娠超初期症状の兆候と間違えやすいのが風邪症状です。気だるさや熱っぽさなどから、ひきはじめの風邪と間違えられることもあります。
ただ、気をつけたいのは安易に風邪薬を服用しないということです。妊活中の方なら、風邪っぽい症状こそ妊娠超初期症状の兆候の可能性があると考え、風邪薬を飲む前に妊娠の有無を検査するようにしましょう。
胃もたれを感じる
いつもと同じように食べているのに、なんだか胃もたれを感じてしまう。ときには気持ち悪さを感じることもある。そんな場合も、妊娠超初期症状の兆候だと考えられます。人によっては妊娠超初期の段階で、つわり症状が出る場合もあります。
もともとストレスなどで胃腸が弱いという方であっても、妊娠の可能性が考えられるのなら、単なる胃もたれではなく妊娠超初期症状の兆候と捉えましょう。
眠気が常につきまとう
しっかり睡眠をとっているはずなのに、なぜか眠気が一日中つきまとう。これも、妊娠超初期症状の兆候のひとつです。お昼寝をしても、夜早めに寝ても眠気が襲ってくるのは、身体を休めようとする自然な働きでもあるのです。
妊娠超初期の頃は、まだ安定していない時期ですから眠気を無理に振り払おうとせず、ゆっくり休むことが赤ちゃんのためでもあるのです。生理日を過ぎているのにまだ来ない、という時期に眠気を強く感じたら、妊娠超初期症状の兆候の可能性だと考えましょう。
食欲が増す
いつもならお腹がいっぱいになるはずの量なのに、なぜか物足りない。ついついご飯のおかわりをしてしまう。食欲が増えるように感じたら、妊娠超初期症状の兆候の可能性があります。食欲が増すということは、赤ちゃんに栄養を送ろうとする作用が働くためです。
妊娠超初期は、赤ちゃんを育てるための環境づくりがちゃくちゃくと進んでいる時期ですので、栄養も豊富に必要になります。なんだかいつもよりお腹がすく、食べたい気持ちが強くなっていると感じたら、妊娠超初期症状の兆候と考えましょう。
匂いに敏感になる
街中でタバコの臭いが気になり始めた、ガソリンスタンドに近づくと匂いで気持ち悪くなってしまう。そんな匂いに敏感になることがあれば、妊娠超初期症状の兆候だと言えます。匂いに敏感になるのは、身体の防衛反応が働くためです。タバコやガソリンなど、身体に良くない影響を及ぼす匂いを敏感にキャッチすることで、できるだけ近づかないようにしています。
人によっては、夫の匂いを受け付けなくなり、香水で気持ちが悪くなる、食べ物の匂いがすべてダメ、など匂いに敏感になる種類には違いがあるようです。
熱っぽい、頭がボーっとする
風邪のような症状はないのに、なぜか熱っぽさを感じる、頭がボーっとするのも妊娠超初期症状の兆候のひとつです。これは、母親の体内の血液量が変化するためです。基本的に血液量が増えると体温が高くなり、のぼせたように熱っぽさを感じるようになります。
生理前にも同じような症状が出ることもありますが、長引く場合は妊娠超初期症状の兆候の可能性を考えましょう。
頭がクラクラ、貧血気味になる
血液量の変化は、熱っぽさやボーッとした症状を引き起こすだけでなく、正反対の症状も発生させます。
クラっと立ちくらみして貧血気味のように感じ、頭がクラクラするのも妊娠超初期症状の兆候のひとつです。血液が子宮へと集中するため、脳の血液量が減少しこのような症状を引き起こしてしまうのです。ふらつきを感じた場合は、腰掛け横になるなど、安静にするようにしましょう。
鼻水が出やすい、唾液がたまる
一瞬風邪と間違えやすいのが、鼻水が出やすいという症状です。しかし、唾液が口の中でたまりやすくなっている場合は、妊娠超初期症状の兆候だと考えましょう。場合によっては、喉がいがらっぽくなる人もいますが、これらは妊娠によるホルモンバランスの変化により分泌作用が活発になるからです。
外から入ってきた異物をできるだけ排除しようという働きた強くなるため、いつもより鼻水が出やすく、喉がいがらっぽくなります。また、唾液が増えるのは殺菌効果を高めようとする作用が働いているからです。いずれにおいても、赤ちゃんを守るための症状だと言えます。
歩きにくい、腰周りが痛い
いつもと同じ道を歩いているのに、どうも歩きにくい、ガニ股になりやすく、太ももの付け根あたりに違和感がある場合も、妊娠超初期症状の兆候だと考えられます。
妊娠超初期は、赤ちゃんを育てるための環境を整える力が強く働くため、血流の変化や骨盤の動きに変化が生じます。人によっては、腰痛や下腹部痛を感じることもあります。朝おきたら腰がモーレツに痛く、ぎっくり腰だと思って受診したら妊娠が発覚したというケースもあります。
胸やお腹が張る
いつもより胸が張った感じがする、満腹でもないのにお腹に張りを感じる。これも妊娠超初期症状の兆候のひとつです。胸やお腹が張るのは、妊婦の身体へ変化している証のひとつです。強い痛みを感じることはありませんが、生理前症状と間違えやすいので注意しましょう。
超初期症状と月経前症候群
妊娠超初期症状と月経前症候群の一番大きな違いは、お腹の痛みの原因です。本人にしてみれば同じような痛みにしか思えませんが、実はその痛みがどうやって引き起こされたのか根本の原因が異なるのです。
月経症候群のお腹の痛みは、排卵後受精しなかった為に子宮が子宮内膜を排出しようと収縮し始めるのが原因なので、ギュッと内側に引っ張られるような痛みになります。
妊娠超初期症状の場合は反対に、少しずつ容積を増やし始めている子宮の筋肉が伸びる事によって起こる痛みです。ですから超初期症状の場合は、子宮が伸びて刺激を受けるチクチクとした痛みになります。自分のお腹の痛みがどのタイプか良く確認してみましょう。
便秘が続く
いつもと生活リズムは変わらないのに、なぜか便秘が続いてしまう。また、食中毒でもないのに下痢が続いてしまう。そんなときは妊娠超初期症状の兆候だと疑ってみましょう。
妊娠超初期の頃は、血流が子宮に集中するため、周囲の臓器に血液が満足に行かなくなることがあります。血流が滞ると、腸の運動が鈍くなり便秘や下痢を引き起こしてしまうのです。また、子宮が少しずつ大きくなることから、膀胱が圧迫されトイレの回数が増えるというケースもあります。
基礎体温の高温期
基礎体温をつけている方は、自分の生理周期を細かく把握している事でしょう。排卵前は低体温期で排卵後は高体温期になるのですが、その差は0.55度程度の違いしかありません。このように些細な違いは標準体温計では計測できず、小数点2位までを計測できる婦人用体温計でないとわかりません。
一般的には高温期が16日以上続いた場合は妊娠の可能性が高いとされていますが、それは生理予定日2日後で検査薬でも分からない時期です。毎月ドキドキして生理を待っている方はなるべく早い時期に妊娠を確認する為に、ぜひ基礎体温をつけて記録をとりましょう。
上記の症状が継続する場合
生理に関係するお腹の痛みはいくつかありますが、起こる時期によってどのような原因から来る痛みなのか区別がつきます。妊娠超初期症状は月経前症候群と似ていますが、月経前症候群の症状は排卵後から続き月経予定日前には終わるのに対し、妊娠超初期症状は排卵後から現れる様々な症状が月経予定日後も継続するのがポイントです。
また妊娠超初期には熱によるだるさや吐き気・下痢など風邪と思われる症状が出ますが、通常の風邪ならば安静にして薬を服用すれば3・4日で治まるはずが、ずっとその状態が継続したり更に酷くなる場合は妊娠の可能性を考慮に入れて良いかもしれません。
想像妊娠で症状が出ることも
赤ちゃんが欲しくて妊娠活動を続け、生理のたびに妊娠できたかどうか気になってしょうがない方も少なくありませんが、あまりにもその気持ちが強くなると想像妊娠になる事があります。
想像妊娠とは妊娠している状態ではないのに、生理が停止したり高温期が続く・吐き気や眠気に襲われるなど、妊娠同様の症状が現れる事です。
ただ、通常妊娠した場合はプロゲステロンやhCGホルモンの影響で症状が現れるのに対し、想像妊娠の場合それらの症状は自分の気持ちが身体に影響を与えているので、ホルモン分泌の増量はないのが特徴です。症状だけを見ると区別は付きにくいのですが、妊娠検査薬や尿検査で想像妊娠かどうかが分かります。
妊娠超初期症状が出たらまず安静
妊娠超初期症状の程度は個人によるので、症状が強く現れた方は自発的に身体を休めますが、あまり強く出ない方や自分が妊娠しているという考えが及ばない方はその内治ると無理して身体を動かしてしまいがちです。
この時期はちょうど受精卵が着床場所に向けて移動している最中なので、妊娠初期よりも不安定な状態だといえるでしょう。こんな状態の時に無理をして疲れが溜まってしまったり身体が冷えてしまえば、これから出産までの間にトラブルが多発する原因にもなりかねません。
いつもと違う腹痛や下痢・便秘を自覚したら、まずは横になって痛みが治まるまで安静にする必要があります。
ここまでのまとめ
妊娠超初期症状の兆候を感じたら、妊娠しているかどうか検査を行いましょう。一刻も早く知りたいという方は、生理予定日から1週間後から検査をスタートすることができます。薬局で簡単な妊娠検査薬も販売されていますが、検査薬により反応の出方は違いがあります。妊娠の有無を正確に診断してもらうためにも、必ず医師に判断してもらうようにしましょう。
妊娠超初期症状の兆候をいち早く捉えることで、飲酒や薬の服用などをより早く控えることができます。大切な赤ちゃんのためにも、僅かな妊娠超初期症状の兆候を見逃さないようにしましょう。