妊娠超初期~妊娠初期の安静(度合い・過ごし方など)で知っておきたいこと

妊娠超初期~妊娠初期の安静(度合い・過ごし方など)で知っておきたいこと 妊娠初期

妊娠初期は流産の可能性がもっとも高い時期で、妊婦さんは安静にして過ごすべきといわれます。安静といってもまだおなかも大きくなっていませんので、どの程度安静にしていればいいのか、迷ってしまう方も多いようです。

また妊娠超初期・妊娠初期には安静にすることが必要、という意見がある一方で、普段どおりに過ごして構わないという意見もあり、一体どちらがほんとうなのか判断に迷ってしまいます。

妊娠初期の妊婦さんに医師が絶対安静を指示するのはどんな場合なのか?安静にする度合いや加減などについての疑問点など妊娠超初期・妊娠初期に安静について知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。

妊娠初期に安静にすべき状態とは?

妊娠初期に安静にすべき状態とは?

妊娠初期に出血やお腹の張りがあり、産婦人科で診察を受けた結果、医師から絶対安静を命じられた、こんな経験をする妊婦さんは大勢います。

妊娠初期に切迫流産と診断されると、ほとんどの場合安静にするようにとの指示が出されます。切迫流産の状態が思わしくない場合は、ベッドに寝たままの絶対安静を指示されることもあります。

絶対安静の場合、入院安静と自宅での安静があり、自宅での安静が可能でないと判断された場合には、入院安静になることもあり、仕事をしている女性はいったん職場を離れなければならないこともあります。

妊娠初期の出血について

妊娠初期に安静にしなければならない状況はいろいろありますが、そのうちもっとも件数が多いのが、切迫流産によるもの。切迫流産は妊娠初期に起こることも多く、妊娠が判明したと同時に出血がある場合も珍しくありません。

妊娠初期の出血の原因は様々

妊娠初期の出血の原因は様々

妊娠初期にはごく少量の出血やうっすらと血の混じったおりものがあることがありますが、そのままにしておいても特に心配のない場合もあります。

妊娠が成立すると子宮粘膜が充血しやすくなり、これにより出血が起こることもあります。子宮頸管ポリープや子宮膣部びらん、ちょうど生理が始まるころに起こる月経様出血など、妊娠初期の出血の原因はさまざま。

このように妊娠初期の出血の原因は様々ですが、切迫流産による出血ということもありえますので、自分で勝手に判断せずに医師の指示を仰ぐことが必要です。妊娠初期に鮮血の出血が止まらない場合、おなかの痛みや張りを伴う出血がだらだら続く場合、出血の量が多い場合には、すぐさま病院に連絡するようにしましょう。

妊娠初期の出血は自己判断で対処しない

妊娠初期の出血は自己判断で対処しない

妊娠初期の出血は症状だけをもとに、リスクや流産になる可能性があるかどうかを判断することは出来ません。出血やおりものに異常がある場合には、必ず専門医の診察と検査を受けるようにしましょう。

妊娠12週未満の切迫流産への対処に関しては、病院や医師の考え方や方針に違いがあります。医師の指示や治療方針に関して納得のできないことやわからないことがある場合には、医師に尋ねることはもちろん、ご主人やパートナーの方ともよく相談し、納得できるまで話し合うようにしましょう。

妊娠初期の流産および切迫流産について

流産や切迫流産は妊娠初期のトラブルの最たるもの。流産とは妊娠22週目よりも前に妊娠の状態が終わることを指します。妊娠12週目までに起こりやすく、妊娠初期は流産の起こる可能性がもっとも高い時期といえます。

切迫流産とは流産になりかかっている状態で、流産が疑われる子宮出血が起きている状態を指します。流産はすでに胎児が子宮の外に出た状態なのに対し、切迫流産の場合は胎児はまだ子宮内に留まっているため、妊娠の継続が不可能ではありません。

切迫流産に対する対処法とは?

切迫流産に対する対処法とは?

日本産婦人科学会によると、妊娠12週までの切迫流産の場合、これに対する有効な薬剤はなく、経過を観察することが対処法になります。

切迫流産と診断された場合に安静にすることが必要か、不必要かについては見解が分かれていますが、子宮内に血腫のあるために出血が生じている場合などには、安静にすることが流産防止に有効であるとの研究報告もされています。

妊娠初期の流産防止に安静は必要?不必要?

妊娠初期の流産防止に安静は必要?不必要?

妊娠初期の流産の原因のほとんどは胎児側にあるといわれています。妊娠初期の早い段階で流産がおきるのは、胎児に染色体異常がある場合や、受精卵の分裂のプロセスになんらかの異常が生じた場合。

妊婦さんが安静にしていなかったせいで流産が起こるわけではない、つまり妊娠初期の流産は受精卵の段階ですでに決まっていることで、いわば運命のようなもの。だから安静にする必要はないともいわれています。

運動や家事を行わずに安静にしていたとしても、受精卵に問題がある場合は必ず流産が起きるというのが、安静は不必要とする考え方。

流産に対する有効な薬物治療のない妊娠12週目までは、たとえ出血が起こっていてもとくに何もせずに経過を見守る、というのが海外の医療機関での基本的なスタンスでもあります。参考※1

安静は不必要でも体に負担のかかることはNG

ただし安静にする必要はないといっても、体に負担がかかることをどんどんしてもいい、という意味ではありません。

妊娠12週未満にランニングや水泳などのきつい運動や激務を行っても構わないのは、妊娠前からこれらを継続して続けてきた方で、それ以外の方が体力を著しく消耗する活動を行うのはリスキーです。

妊娠12週以降の切迫流産は安静が必要

妊娠12週以降の切迫流産は安静にすることが必要

安静にすることが流産予防に必ずしも有効ではないというのは、あくまでも妊娠12週未満に起こった切迫流産に限ったことで、流産予防の有効な治療法がある12週以降の場合には、安静にすることが絶対不可欠。その上で適切な治療を受けることが重要です。

安静にすることが必要な症状とは?

安静にすることが必要な症状とは?

もうひとつ重要なことは、12週未満の切迫流産であっても安静にすることが有効な状況があること。それは絨毛膜下血腫や母体に感染症や合併症などが生じている場合で、この場合は安静にすることが絶対に必要です。

あとで後悔しないように無理せず安静にする

あとで後悔しないように無理せず安静にする

妊娠12週未満の時期に、絨毛膜下血腫などの症状以外で切迫流産が起こっても、とくに安静にする必要はないと言われても、それだけではやはりまだ不安な気持ちが残ってしまう方も多いのでないでしょうか?

妊娠12週未満の流産は受精卵に問題があるので、妊婦さんの努力でどうにかなるものではない、と頭では分かっていても、気持ちを切り替えて普段どおりの生活を続けるのはやはり躊躇われます。

安静にしたからといって、流産が起きるのを防ぐことは出来ないかも知れませんが、それでも安静にしたいと思うのは、あとで後悔したくないから。医師が安静にしてくださいと指示するのも、そのような妊婦さんの気持ちを汲んでいるからかも知れません。

妊娠12週未満の切迫流産への対処に関しては、病院や医師の考え方や方針に違いがあります。また妊婦さんの状態や切迫流産の原因によって、安静の度合いや加減も違ってきますので、安静について疑問なことや分からないことがあれば、遠慮せずに医師や助産婦さんに相談するようにしましょう。参考※2

安静の度合いについて

安静の度合いについて

切迫流産と診断された場合、自宅での安静になることもあれば、入院して絶対安静になることもあります。

安静の度合いでもっとも重篤なのが入院での絶対安静。この絶対安静にはいろんな段階があり、ベッドの上に寝たままでトイレも食事もすべてベッドの上で行うことを指示される場合もあれば、トイレに行くときだけは歩くことを許可されることもあります。

家族構成や同居の家族の状況によっては、入院せずに自宅での絶対安静が許可されることもあります。自宅で安静の場合も入院安静の場合同様、出血の状態や妊婦さんの体調により、安静の度合いの目安が決定されます。

仕事をしている方の場合

仕事をしている方の場合

入院安静、自宅安静、どちらにしても、仕事をしている方は安静の指示が解かれるまで、仕事を休むことが基本になります。

職場に提出する書類としては、医師による診断書や母性健康管理指導事項連絡カードなどがあります。仕事をしている方は安静が決まったら、出来るだけ早く職場に連絡し、理解を求めましょう。

入院安静?それとも自宅安静?

入院安静?それとも自宅安静?

入院安静か、それとも自宅安静になるかは、それぞれの家庭環境や状況によって決められます。

自宅で安静にするには家族の協力が欠かせません。安静の度合いにもよりますが、上のお子さんがまだ乳幼児で手がかかる場合には、自宅で絶対安静を行うことは難しいでしょう。大人は妊婦さんの事情を理解できても、赤ちゃんには理解できません。抱っこをせがまれる、ママと一緒に遊びたがるといったように、とても安静にできる環境にはありません。

ご主人や同居の家族からの協力が得られ、上のお子さんが小学生や中学生という場合には、自宅での安静も可能でしょう。また上のお子さんが乳幼児であっても、安静の度合いが絶対安静ではなく、家事や行動に多少の制限を受ける程度であれば、自宅安静で乗り切ることが可能かもしれません。

入院安静になる場合とは?

入院安静になる場合とは?

自宅での安静が無理と判断されるのは、切迫流産の状況が芳しくなく、医師や看護師さんによる24時間モニターが必要な場合、点滴や投薬など治療が要される場合、トイレや食事にも介助が必要な場合、自宅にいると安静に出来ない状況がある場合など、いろいろな要素を考慮に入れて考え合わせ、担当医が判断します。

トラブルがない場合の安静の度合いは?

トラブルがなくても安静にすることは必要?不要?

生理予定日を過ぎても基礎体温は高いまま。そのまま一週間経過してもまだ生理が始まらない。もしかして妊娠したのでは?と思い、産婦人科で診察とエコー検査を受けた結果、妊娠していることが判明。

産婦人科医からはとりあえず安静にして過ごしてくださいといわれたが、どのくらいの加減で安静にすれば良いのか、よく分からない。

このように妊娠初期には出血のようなトラブルが起きていないにも関わらず、医師や助産婦さん、そして周囲の人からとりあえず安静にするように、と言われることがあります。切迫流産のようなトラブルが起きていないにも関わらず安静にする必要はあるのでしょうか?

トラブルがなく通常妊娠の場合の安静

トラブルがなく通常妊娠の場合

出血やおなかの痛み・張りといったトラブルがないにも関わらず、安静にしてくださいといわれると、安静といってもどのような点に注意して、どの程度の加減で安静にすればいいのか、いまいちはっきり分かりません。

妊娠したから安静にする、というのは当たり前のことのようですが、どんなに安静にしていても、受精卵に問題がある場合には悲しいことですが流産は避けられません。

流産することは防ぐことができないと考えると、妊娠したからといって特別安静にする必要はないかもしれません。しかしだからといって、妊娠前とまったく同じような生活態度を続けるのは考えもの。安静にする必要はない=何をして構わない、ということではありません。

ベッドに寝たきりになる必要はありませんが、妊娠したと分かったらそれなりの注意が必要です。タバコやアルコールの摂取を控える、体力を消耗するような激しい運動はしない、栄養バランスの取れた食事を心がけるなど、妊娠初期の過ごし方の注意点はたくさんあります。

許可と禁止されることを確認する

医師に安静にしてくださいといわれたら、許可される行為と禁止される行為について、それぞれどのようなものがこれに該当するか、具体的に細かく確認するようにしましょう。

妊婦さんが考える安静と医師が意味する安静がまるっきり違っていることもありえます。

つわり 妊娠悪阻の場合の安静の度合い

つわり 妊娠悪阻の場合の安静の度合い

つわりは病気ではないため、必要以上の安静は体重増加や生活習慣の乱れの原因となってしまうことが考えられます。できれば妊娠前と同じように日常生活を送ることが望ましいのですが、つわりの程度が酷く妊娠悪阻となってしまうと、自宅安静や入院を余儀なくされるケースがあります。

妊娠悪阻と診断される目安は、吐き続けて水分摂取ができないことによる脱水症状、急激な体重減少、尿の異常、起き上がれないほどのだるさなどがあります。

自宅安静となるか入院となるかは医師の判断によりますが、妊娠悪阻が悪化すると意識障害を引き起こす合併症を発症する恐れが出てきますので、上記の妊娠悪阻の症状に当てはまる時は、すぐに病院を受診し指示を仰いでください。

妊娠初期の過ごし方のポイント

妊娠初期の過ごし方のポイント

妊娠初期は心身ともにいろいろな変化が起こる時期で、つわりの症状もあらわれてきます。つわりで吐いてばかりいると体力も消耗され、食欲もなくなりますので、一時的に栄養不足や水分不足に陥ることもあります。

また安静にしないといけないと思うあまり、独断で自分の行動に無意味な制限をかけてしまい、それが原因でストレスが溜まることもあります。

妊娠が判明してから出産までは長丁場。自分自身に余計なプレッシャーをかけず、気持ちをゆったり持ち、出来るだけリラックスして毎日を過ごすこともポイントです。

妊娠超初期の安静が必要な場合は

妊娠超初期の安静が必要な場合は

妊娠超初期とは妊娠初期よりも前の段階で、排卵日以降生理予定日から数日後までを指します。不妊治療を行っている方は排卵日以降生理予定日までの時期は、着床・妊娠したかどうか非常に気になるものです。

病院で不妊治療を行っている方は、この時期の過ごし方は主治医の指示に厳密に従うようにします。妊娠超初期の過ごし方はどんな不妊治療を行っているかによっても異なります。主治医と緊密に連絡を取り、どのように過ごすべきかあらかじめ指示をもらっておくようにしましょう。

まとめ

妊娠初期に安静について知っておきたいさまざまな情報をご紹介しました。。妊娠初期は流産の可能性が高い時期ですので、妊婦さんは出来るだけ安静にして過ごすべきといわれます。

子宮からの出血といったトラブルが生じたことによるトラブル安静から、これといった問題はないけれども、妊娠初期の体を労わるための通常安静まで、安静にすることにはさまざまな度合いや加減があります。

どの程度安静にしてよいか判断に迷ったら、迷わずに医師に相談し確認するようにしましょう。出血などのトラブルが起こっていないからといって、体に負担をかけることは禁物。妊娠初期はおなかの赤ちゃんにとって非常に大切な時期ですので、身体的にも精神的にもプレッシャーがかかるような行動は厳に慎むようにしましょう。

参考※1 日本産婦人科学会 妊娠12週未満切迫流産への対応は?
参考※2 日本産婦人科学会 流産・切迫流産:病気を知ろう