妊娠中の足がつる(こむら返り)ときに知っておきたいこと

妊娠中の足がつるときに知っておきたいこと

妊婦さんは妊娠初期から臨月まで、いろいろなマイナートラブルに見舞われます。足がつる(こむら返り)のもそのひとつで、妊娠中は足がつりやすいといわれています。

妊娠中に足がつる原因から対処法まで、妊婦さんの足がつるときに知っておきたい情報を幅広くご紹介します。足がつる原因をしっかり把握し、予防法と対処法を覚えておきましょう。

PR

足がつる(こむら返り)とは?

足がつるとは?

妊娠中に足がつりやすい原因について知る前に、まずは足がつるとは具体的にどんな症状なのか、この点についてみていきましょう。

足がつるとは、足の筋肉が異常に収縮することにより、痙攣がおきる状態で、医学用語では有痛性筋痙攣と呼ばれています。足の中でもとくにふくらはぎにおこることが多く、こむらがえりとも呼ばれています。ふくらはぎだけでなく、太もも、足先、稀に腕におこることもあります。

足がつるのは健康な状態でもおこる症状で、日ごろあまり運動をしない方が急に激しい運動を行った場合や、夜間睡眠中に寝返りを打ったときに起こりやすい、という特徴があります。男性よりも女性、年齢が高い方、妊娠中の女性に多くみられるトラブルです。

足がつる状態は通常数秒から数分間続き、痛みはおさまります。健康な方でもふとした拍子に、足がつる(ふくらはぎがつる=こむら返り)ことはありますが、あまりにも頻繁に起きる場合や、日常生活に支障がでるほどの痛みが続く場合には、念のため病院で診察を受けましょう。※こむら返りとは、こむら=ふくらはぎのこと、ふくらはぎがつることで総称として足がつるとも言われます。

妊娠中に足がつる原因とは?

妊娠中に足がつる原因とは?

足がつることは妊娠中のマイナートラブルのひとつ。夜寝ているときに突然ふくらはぎに激痛が走り、痛みがなかなかおさまらなかった。こんな経験をする妊婦さんは大勢います。ふくらはぎに激痛が走るこむらがえり以外にも、足の裏や足先、ふとももなど、つる部分はいろいろ。

妊娠中に足がつりやすい原因はいくつかあります。ここでは足がつる原因について詳しくみていきましょう。

黄体ホルモンによる影響

妊娠の成立・継続に重要な役割を果たす黄体ホルモン。黄体ホルモンには妊婦さんの血管を拡張させるはたらきがあります。血管を拡張させることにより、血流の流れを良くし、子宮におなかの赤ちゃんの成長に必要な養分をたっぷり含む血液を集めることが、黄体ホルモンの役目です。

血流が増えることにより、心臓から足に下がってきた血液が戻りにくくなり、これによって筋肉が緊張し、足がつるという症状になってあらわれます。

大きくなった子宮による影響

大きくなった子宮による影響

妊娠後期や臨月になるとおなかの赤ちゃんはいよいよ大きく成長し、これにより子宮も重みと大きさを増します。大きくなった子宮はまわりにある臓器や筋肉を圧迫します。

重く大きくなった子宮の圧迫により、下肢の血流は滞り、筋肉が収縮することにより、こむらがえりや足のつりが生じます。

運動不足によるもの

運動不足によるもの

妊娠中はいろいろな原因により、運動不足になりやすい状態です。妊娠初期は流産の可能性が高いことから、またつわりで体調が悪く体を動かす気分にならない妊婦さんも多いでしょう。このため妊娠前に比べると、筋肉を動かす機会が少なくなっています。妊娠後期や臨月になると、今度は大きくなったおなかのせいで、体を動かすことが億劫に感じます。

こむらがえりは運動不足による筋肉の衰えや筋肉量の低下によって起こる、と考えられています。妊娠中の運動不足もまた足がつる原因のひとつです。

水分不足によるもの

水分不足によるもの

脱水症状になってもこむらがえりが起こりやすくなります。体から水分が失われると、血液循環が悪くなり、筋肉が収縮しやすい状態に。夜間にこむらがえりの多い理由のひとつは、水分補給ができないため、水分が不足しがちなためと考えられます。

妊婦さんの足がつる原因のひとつは、水分不足にあります。妊娠初期はつわりのために水さえ喉を通らないこともあります。吐き気のせいで食事の量も減り、食事から摂る水分量も減ってきますので、意識的に水分を補給しない限り、水分が不足してしまいます。

体の冷えによるもの

体の冷えによるもの

体の冷えもまた足がつる原因のひとつです。一見すると、妊婦さんと体の冷えは無関係のような気がしますが、実のところ妊娠中に手足の冷えに悩む方は大勢います。

妊娠初期はプロゲステロンの影響もあり、体温が高めになります。妊娠初期の症状であるほてりや熱っぽさの原因はこのことにあります。風邪のひきはじめのようなほてりや熱っぽさを感じるため、薄着をしたり、エアコンに当たりすぎて、手足の先やおなかを冷やしてしまう。そして体が冷えることで血液循環が滞り、足の筋肉が冷えをきっかけに過敏に反応し、異常に収縮する。これもまた妊婦さんの足がつる原因のひとつです。

むくみによるもの

むくみによるもの

妊娠の継続に重要なプロゲステロンには、体の養分や水分を溜め込むはたらきがあります。妊娠初期から妊娠中期の前半までのむくみの主原因は、このことにあると考えられます。

さらに妊娠初期だけでなく、妊娠中期の後半以降妊娠後期・臨月にかけても、妊婦さんの体はむくみやすい状態にあります。赤ちゃんの成長に合わせて、大きくなった子宮が静脈を圧迫することで、むくみが生じ、このため足がつりやすい状態になります。

ミネラル不足によるもの

ミネラル不足によるもの

カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルが不足することも、足がつる原因のひとつ。ミネラルが不足すると、筋肉や神経が過敏になり、筋肉が極度に収縮します。

ミネラルやその他の栄養素が不足すると、筋肉に疲れが溜まりやすくなり、こむらがえりがおこりやすくなります。

妊娠中はおなかの赤ちゃんに対しても栄養が供給されますので、妊婦さんはいろいろな栄養素を余分に摂取しなければなりません。ミネラルだけでなく、ビタミンB群、葉酸、ビタミンC、ビタミンDなど、妊婦さんに不足しやすい栄養素はたくさん。その中でも鉄分はとくに不足しがちで、妊婦さんは貧血にもなりやすい状態にあります。

妊娠中に足がつったときの対処法

妊娠中に足がつったときの対処方法についてみていきましょう。足がつることで生じる痛みは、しばらくすると完全におさまりますが、睡眠中のこむらがえりの激痛は大人の男性でもつらいもの。足がつった場合に効果的な応急処置や対処方法についてみていきましょう。

ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎのストレッチ

こむらがえりはふくらはぎの筋肉が異常に収縮することによりおこります。こむらがえりがおこったら、まずはふくらはぎの筋肉をゆるめるストレッチを行いましょう。かかとを前方向に突き出し、足のつま先を手で引っ張り体側に倒すようにし、ふくらはぎを思いっきり伸ばします。

妊娠後期・臨月になると、おなかが前にせり出していて、自分で足先をひっぱることは難しいので、。の場合は、足裏にタオルや手ぬぐいをひっかけて引っ張ると楽にストレッチができます。パパや家族の方に足先を体のほうに押してもらってもいいでしょう。

これを無理をしない程度に数回繰り返します。ふくらはぎを伸ばす際のポイントはゆっくり、無理をしない範囲で行うこと。急にふくらはぎを伸ばすと、肉離れをおこすおそれがありますので注意しましょう。

足がつったときにふくらはぎのストレッチを行っておくと、翌日以降に痛みを引きずりません。またこのふくらはぎのストレッチは足がつったときの対処法としてだけでなく、予防法としても効果的ですので、ぜひ覚えておきましょう。

足を温めマッサージ

足を温めマッサージ

足を温めることも痛みの軽減に効果的です。痛みのある部分を温め、足の下側から上に向かってマッサージしましょう。足の下側から上に向かってなでることで、血流を促進し、筋肉のこりをほぐすことができます。

ふくらはぎや太腿をマッサージするだけでなく、足首をぐるぐる回したり、ひざ裏を軽くもむことも効果的です。マッサージをする際には優しい力で行うことがポイント。強い力を入れて押したり、ツボの部分を刺激するのはNGです。

とくにおなかの張りやすくなる妊娠後期や臨月にはとくに注意が必要。力を入れてマッサージするのではなく、筋肉の緊張をやわらげるつもりで、優しくなでる程度にしましょう。

足がつることを予防する方法とは?

今度は妊娠中の足がつることを予防する方法について詳しくみていきましょう。足がつることはある意味やむを得ないこととはいえ、夜中に突然おこるこむらがえりの痛みは、表現できないほどつらいもの。妊娠後期や臨月に激しい痛みを感じると、そのせいでおなかが張ってしまうのでは?と不安に思う妊婦さんもいるでしょう。足がつる事を予防する方法について挙げていきましょう。

足を冷やさない

足を冷やさない

妊娠中は体を冷やさないことが大切です。手足の冷えはそのまま血行不良につながりますので、手足やおなかを冷やさないよう十分に注意しましょう。シャワーだけで済ませずに、浴槽に半身浴でつかり、体を内側から温めると全身の血行が促進されます。

軽い運動を行う

軽い運動を行う

運動不足は血行不良の原因になるだけでなく、筋肉の衰えにもつながります。妊娠中は激しい運動を行うことはできませんが、妊婦さんでもできるように考案された妊婦体操やストレッチで、体を軽く動かす習慣をつけましょう。

栄養バランスの取れた食事 生活改善

栄養バランスの取れた食事 生活改善

ミネラルやビタミンなどの栄養素が不足しないよう、栄養バランスを考えた食事を取りましょう。カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラルは、体の筋肉や神経のはたらきを調整しています。

ミネラルが不足し、バランスが崩れると、筋肉や神経のはたらきにも支障が出ます。足がつることを予防するためには、各種ミネラルを満遍なく盛り込んだ食事を心がけることが大切です。

まとめ

妊婦さんの足がつる(こむら返り)ときに知っておきたい情報をいろいろなポイントから挙げてみました。妊娠中はいろいろな原因が重なり、足がつりやすく状態にあります。

足がつる(こむら返り)こと自体はマイナートラブルですが、いつ起こるか予測することができないため、対処法についてしっかり覚えておくと安心です。突然起こるこむらがえりに上手に対応できるようにしましょう。

PR