妊娠の確率を上げるために知っておきたいこと

妊娠の確率を上げるために知っておきたいこと 妊娠初期

妊娠する確率を上げたい!妊娠のこと赤ちゃんを望む夫婦にとって、妊娠は早ければ早いほど良いです。ところで、妊娠する確率はどれくらいあるかご存知でしょうか

実は、妊娠する確率は年齢や条件によって大きく異なるのです。そこで、妊娠する確率に関するさまざまな情報を幅広くご紹介していきたいと思います。

妊娠のメカニズムは?

妊娠のメカニズムは?

妊娠する確率を知るためにも、改めて妊娠のメカニズムについて学んでおきましょう。妊娠は、健康な身体を持つ男女が排卵日に性行為を行い、排卵された卵子に、精子が結びついて起こります。

排卵されるタイミングや、精子が卵管膨大部までたどり着けるかにより、妊娠が成立するかしないかが決まるのです。

妊娠する確率は?

妊娠する確率は?

妊娠は、卵子と精子が結びついて起こります。では具体的に妊娠する確率はどれくらいあるのでしょうか。妊娠する確率に影響する要素として、健康の他に年齢があります。特に女性の年齢が妊娠の確率に大きく影響してきます。

不妊の頻度から年齢の確率を見てみますと「不妊の頻度は25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%と報告されており、30歳から不妊症が増加、つまり自然に妊娠する確率が減っていることがわかります。」一般社団法人日本生殖医学会より

妊娠するということは、さまざまな条件が全て揃って初めて成立するものなのです。だからこそ、赤ちゃんを望む夫婦にとってはハードルが高いものとなるのです。

不妊治療を行った場合の妊娠の確率

生殖補助医療(ART)を行った場合の妊娠率はどのようになっているのでしょうか。生殖補助医療(ART)(Assisted Reproductive Technology ・ART・アート)とは体外受精-胚移植、顕微授精、凍結胚移植などの不妊治療法のことです。一般的な不妊治療のタイミング法や薬物療法、人工授精などは除きます。

年別 治療周期数 

出典:年別 治療周期数

上記の表で治療周期数の年々増えていることがわかります。

ART妊娠率・生産率・流産率 2014

出典:ART妊娠率・生産率・流産率 2014

生殖補助医療(ART)を行った場合の年齢による妊娠率はグラフの通り低下し、流産率は上がっています。

妊娠年齢限界を知っておく

妊娠年齢限界を知っておく

初婚年齢が29歳になっている今、妊娠しようと決めたら30代後半になっていたなんて方も非常に多いです。メディアで30代後半・40代の妊娠・出産を大きく取り上げるためまだ大丈夫と考えてしまうのですが、妊娠・出産にはタイムリミットがある事を忘れてはいけません。

20代や30代前半と比べて、受精できる確率がガクッと下がるだけでなく流産率も上昇するため、自然妊娠が出来る年齢のリミットは42~43歳と言われていて、それ以降の妊娠は体外受精や卵子提供をした結果が多いです。

年齢による受精確率の低さを見て妊娠できるまでに2,3年かかると考えると、のんびり構えている暇はないのが分かります。

年齢が影響する理由

年齢が影響する理由

妊娠する確率に影響する要素として、年齢がありますが何故年齢が進むと妊娠する確率が落ちてしまうのでしょうか。それは、女性が卵子を製造し、排卵する周期が変わってくるからです。

排卵は、規則正しく生理が来る人なら、排卵日に卵子が排卵されます。しかし、年齢が進むと卵子を作り出す能力が衰えるため、排卵日でも卵子が準備されていなかったり、排卵されても不完全な状態であったりすることから、受精できなくなってしまいます。

健康状態に異常がなかったとしても、年齢を重ねていくと、どうしても健康な卵子を生み出す事が難しくなっていってしまうのです。

妊娠する確率を上げるには(体調管理)

妊娠する確率は、さまざまな要素により確率が低くなってしまうものですが、努力次第ではその数値に近づけることはできます。

妊娠する確率を上げるためには、健康を維持すること、ストレスを溜めないこと、そして性行為のタイミングをきちんと取ることなどが重要です。それぞれ具体的に見ていきましょう。

健康の質を変える

健康の質を変える

妊娠する確率を上げるためには、まずは健康であるということが第一になります。規則正しい生活を心がけ、バランスの良い食事をとり、睡眠時間もたっぷりと設けるようにしましょう。

寝る時間が深夜になりやすい、カップラーメンやコンビニ弁当ばかり食べているなど、健康を損なう可能性がある行為はできるだけ排除していくべきです。

また、大量の飲酒や、喫煙の習慣がある方は、妊娠する確率を大幅に下げてしまう可能性があるため、控えるかやめるように心がけましょう。

卵子の質を改善で妊娠確率を上げる

卵子の質を改善で妊娠確率を上げる

妊娠するには卵子の質が大事、とはよく聞く言葉ですね。精子の質を上げるのも大事なのですが、胎児の基本は卵子から成り立っているので、卵子の質がよい事はイコール赤ちゃんも健康ということなのです。

そのつど造成される精子と違って卵子は胎児の時にすでに出来上がっているので、長い間体内にあった卵子を元気な状態に成熟させるにはそれなりの時間がかかります。

通常卵巣内にある卵子をよい状態にして排卵させるには3ヶ月かかると言われているので、赤ちゃんが欲しいと思った時に生活を改めては間に合わないのです。

結婚後はしばらく2人でいたいと妊娠の機会を後伸ばしするカップルも多いですが、いつか始める妊娠への取り組みのために、その時から2人で生活習慣を正しいものにしましょう。

ストレスを溜めない

ストレスを溜めない

妊娠する確率を上げるためには、ストレスをうまく発散させて溜め込まないようにすることが大切です。ストレスを感じないことは現代社会においてはほぼできないことに等しいので、発散方法をうまく見つけられるようにするべきです。

趣味の時間を大切にし、ドライブやカラオケなど自分にぴったりの方法を見つけ出しましょう。また、赤ちゃんを強く望む夫婦にとって、排卵日に合わせた性行為を繰り返すうちに、気持ちの面でプレッシャーを感じ始めることがあります。

純粋に赤ちゃんが欲しいという気持ちよりも、赤ちゃんを授からねばという義務感にかられるため、ストレスが増幅しやすくなるので注意しましょう。気持ちがすれ違うことが多い場合や、違和感があるようなら、夫婦で一度妊娠活動を中断して、リラックスする時間を大切にするのもひとつの方法です。

また、近年女性の子宮周辺の病気が増加傾向にありますし、男性の無精子などが問題となっています。食生活やストレスなど健康が崩れてきていることが大きな原因のひとつだと言えるでしょう。

妊娠確率を上げるには(排卵日)

性行為のタイミング

性行為のタイミング

妊娠する確率を上げるためには、性行為のタイミングをきちんと合わせておくことが大切です。卵子が排卵されるタイミングで精子が結びつけば良いのですが、排卵予測日に性行為をしたからといって、必ずそうなるとは限りません。

何故なら、卵子にも精子にも期限があるからです。卵子が受精できる寿命としては、排卵されてから6時間~24時間とされています。精子が受精できる寿命としては、射精されてから2日~5日とされています。

体質や年齢、健康状態により変わるため、最も短い場合だと、卵子は6時間、精子は2日間のうちに出会い、受精しなければならないのです。妊娠1ヶ月胎児、母体の症状で知っておきたいことを参考にしてみてください。

排卵日の前に

排卵日の前に

妊娠する確率を上げるためには、卵子が受精できるタイミングに、精子がすでに射精されていた状態であることが望ましいと言えます。精子の寿命は、2日~5日なので、排卵予測日の数日前から性行為を持っておくようにしましょう。もっとも妊娠しやすい日は排卵日の2日前です。

排卵日を過ぎてからだと、卵管膨大部まで精子がたどり着くまでに卵子の寿命が終わってしまうため、妊娠できる確率としては下がってしまいます。このことからも、排卵予測日の数日前から意識しておくようにするとよいでしょう。

性行為を習慣に

性行為を習慣に

排卵日に合わせて性行為をすることで、妊娠の確率を上げることができますが、ピンポイントでその期間しか性行為しないというのも考えものです。妊娠する確率が高い夫婦ほど、週に何度も性行為を持っています。

赤ちゃんを授かるという行為でもあり、夫婦としてのコミュニケーションでもあるからです。結果的に、日常的に性行為を持っている夫婦ほど、リラックスしているため妊娠する確率は高まりますので、夫婦でよく話し合ってみるとよいでしょう。

妊娠確率を上げる食材はある?

妊娠確率を上げる食材はある?

「口に入るものが身体を作る」というように、精子も卵子も体内にあるものですから体内に吸収される栄養分によってその質が左右されるというのは当たり前のことです。

体が健康になれば自然と妊娠しやすい状態になるので、五大栄養素をバランスよく摂る事が大事です。たんぱく質や亜鉛・アルギニンは造精機能をアップさせる成分ですが、亜鉛は細胞の増殖や遺伝子に関係する大事な栄養素なので、女性も接触的に摂取すると良いでしょう。

また、女性に特に必要な栄養素といえば葉酸ですが、一日の葉酸摂取量は通常の食事だけでは補えないので、上手くサプリメントを活用しましょう。

パートナーと一緒に適度な運動を

パートナーと一緒に適度な運動を

卵子の質を上げるのは受精し胎児へと成長するためにはとても大事なのですが、身体が妊娠状態を維持できなければせっかくの良い卵子も無駄になってしまいます。

妊娠状態を維持するのに必要なホルモンはプロゲステロンですが、体温が高いと分泌が促進されるという特長を持っています。冷えを 避けるのはもちろんですが、妊娠前から体温を高める習慣をつけると妊娠初期の不安定な時期も問題なく過ごせます。

お勧めの習慣は軽い運動で、筋肉がつけば体温が上がるだけでなく妊娠・出産におこりがちなトラブルも回避できるのがポイント。男性の場合は軽い運動で男性ホルモンのテストステロンが増え、精液の量が増えたり精子の動きが活性化する効果がありますので、ぜひカップルで楽しめる運動をしてみては。

さらに確率を上げるために専門家に相談

さらに確率を上げるために専門家に相談

最近は40代の妊娠・出産に関する話が注目されていますが、40代の妊娠確率の低さを考えるとなるべく早いうちに妊娠するに越した事はありません。効率的に妊娠の可能性を高めるならば、専門家に相談するのがお勧めです。

詳しい検査を行いカップルのどこを改善すべきか、どのようにすれば妊娠できるかを指導してくれるので、雑誌やネットで見た妊娠するための一般論よりは妊娠する確率が上がります。

早く妊娠しないと、とあせるとプレッシャーとなってよい結果は出ませんが、専門家のサポートがあれば安心出来ます。

35歳以上は不妊治療と並行

35歳以上は不妊治療と並行

35歳以上の方で妊娠を望む場合は、ここに出ている半分以下の妊娠確率と心しておきましょう。少しでも妊娠確率を上げるには、妊娠への取り組みを開始すると同時に不妊治療も行います。

ただ、病院によってはカップルの年齢を見て一般不妊治療のタイミング法を指導しないで、最初から体外受精などの高度生殖医療を勧めるところもありますが、まだ自然妊娠を望める年齢なのですぐ高度生殖治療に飛びつかず、治療を行いながら自分達で自然妊娠するよう頑張ってみるのも良いでしょう。

もちろん結果次第ではそちらの治療を行わざるを得ない場合もありますが、なるべくお金をかけずに済むような治療方法を医師と相談してください。

まとめ

妊娠確率について幅広くご紹介しました。妊娠する確率を下げる要素、上げる条件をよく理解しておけば、今後妊娠に対して正しい知識を持って接することが出来るでしょう。カワイイ赤ちゃんに出会うためにも、夫婦仲良く過ごすことを大切にしてください。