なんだか最近調子が悪い、胃がムカムカして吐き気も常にしてしまう。そんな状態がいつまで続くのか?ピークはいつなのか?
多くの人が体験する辛いつわりですが、具体的にはどのような症状を指すのでしょうか。知っているようで知らないつわりの情報を幅広くご紹介していきましょう。
つわりのピーク期間は いつからいつまで
つわりの始まり妊婦さんの個人差がありますが、4周~6週頃から始まります。胆のうや心拍が確認でき、成長し始めるころから始まり、つわりのピークが妊娠3カ月の8週、9週、10週、11週頃が一番つらいつわりのピークです。
つわりが終わるのか妊娠16週から楽になり、遅い方でも妊娠5カ月、安定期に入る前あたりでつわりが終わる妊婦さんが多いです。胎盤が完成し、胎児も落ち着き始めているので、自然とつわりが収まるのでしょう。ただし、つわりが続く期間には個人差があります。
場合によっては出産までつわりが続いてしまうという方もいらっしゃいますので、あくまで平均的な数値と捉えておくようにしましょう。
つわりのピーク時のひどい原因は?
ホルモンの影響
ホルモンの影響によりつわりが引き起こされる説です。妊娠すると、女性の体にはhCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが大量に分泌されます。
このホルモンが分泌されると、身体がその変化に対応できず、混乱してつわりを発生させてしまうのです。ホルモンの分泌が活発な時はつわりのピークになる場合が多いです。ホルモンの分泌が抑えられるようになるまでは、つわりが続くことが多いとされています。
妊娠に対して拒否反応
妊娠初期の頃に起きるつわりは、身体の拒否反応だという説もあります。妊娠初期の頃は、まだ安定していないにもかかわらず、身体はせっせと胎盤を作ろうとし、赤ちゃんはすくすく成長しようとお母さんから栄養を欲しがります。
その結果、身体が異常だと察知し、妊娠に対して拒否反応を示してしまうのです。つわりを引き起こすことにより、いらないものを体外へ排除しようと働きかけているのでしょう。ピーク時はこの症状が強くなります。
自律神経の乱れからのつわり
妊娠初期に起きるつわりは、自律神経の乱れという説もあります。妊娠するとホルモンバランスが一気に変動するだけでなく、身体はどんどん変化していきます。
また、今まで体感したことのない身体の違和感がストレスになり、自律神経のバランスを乱してしまうのです。自律神経が乱れてしまうと、三半規管や汗の調整、体温の調整などが乱れやすくなり、最終的につわりとなって全不調が現れてしまうのです。
流産しやすい時期とつわりのピーク
母体を守るために発するものだという説もあります。胎盤作りに女性の体がどんどん変化している時期ですし、胎児も急成長している時期です。
この時期に無理をして働いたり、運動したりしてしまうと、母体や胎児に負担がかかり、流産してしまう可能性があるため、無理をさせないようにとつわりを発生させ、行動を制限させているのです。つわりは無理をさせないブレーキと思い、ゆっくりする習慣を身につけることが大切です。
流産しやすい時期とつわりのピークは、だいたい同じ時期になりますので注意が必要です。
赤ちゃんがお腹に入るよのサイン
妊娠初期に起きるつわりは、赤ちゃんからのサインだという説もあります。妊娠初期の頃は、まだ妊娠に気づいていない妊婦の方も多いため、妊娠を知らせるサインとしてつわりを発生させているのです。
つわりが発生することにより、身体の変化を感じ取り、妊娠しているのではないかと発想しやすくなります。妊娠初期はデリケートな時期ですから、赤ちゃんが自分の身を守るためにも、行っているのかもしれませんね。
毒物を排除するため
妊娠初期に起こるつわりは、さまざまな毒物を体内に入れないために引き起こされるという説もあります。これは、母体と赤ちゃんを守るために引き起こされるもので、不要なものや毒物を体内に入れないようする代わりに、つわりを発生させてしまうのです。
異物であればあるほど、つわりの度合いがひどくなるというケースもあるため、食事を見直すきっかけにしても良いでしょう。
つわりのピーク時の症状について
つわりは、ひとつにまとめられるものではありません。妊婦によって、つわり症状の出方は様々にあります。
つわりピーク時の吐きつわり
例えば、オーソドックスなつわりとして多いのが、吐き気を伴ったつわりです。急に吐きたい衝動に駆られます。
食べることによりつわりが出てくる場合、食べ物を受け付けなくなってしまう可能性が高くなります。水蒸気とともに発せられる匂いには特に敏感になりますので、ご飯が炊けた匂いや、ラーメンの匂い、焼肉の匂いなどには注意しましょう。
ピーク時のつわり症状があまりにもひどくなると、一切食べ物を受け付けなくなる可能性もあります。無理に食べたとしてもすぐに吐き出してしまうことから、やっかいなつわりと言われているのです。
つわりピーク時の食べつわりについて
妊娠初期に起こるつわりのほとんどが、吐き気を伴うものです。しかし、食べることで気持ちが悪くなるつわりもあれば、食べていないことで気持ちが悪くなるつわりもあります。
口の中が空っぽになると吐き気を催したり、空腹を感じると気持ち悪くなったりするのです。食べつわりの場合、体重がとめどなく増えていく可能性もあるので、体調管理は徹底的に行うようにしましょう。 つわりピーク時の食べ過ぎやカロリーコントロールには注意しましょう。
つわりピーク時の眠りつわりについて
妊娠初期に起こるつわりは、吐き気だけに関係するとは限りません。中には眠りつわりと呼ばれるものもあります。
眠りつわりとは、常に眠い状態のことを指し、家事をしている最中や、仕事の最中に、急激に眠気に襲われる様のことを言います。
一見さほど支障のないつわりに思いますが、突然やってくる眠気はコントロールすることが難しいため、勤務中に居眠りをしてしまったり、家事の途中にどうしても我慢できなくなったりして昼寝を長時間続けてしまうこともあるのです。
眠りつわりは、母体を安静にさせようとする力が強く働くと言われており、日常的に何かしら頑張りすぎている方に現れるつわりと言って良いでしょう。ピーク時には1日中眠っているような感覚になりますので、無理をせず横になるようにしましょう。
つわりピーク時の匂いつわり
つわりの中に、匂いに敏感になるつわりがあります。さまざまな匂いに敏感になり、吐き気を催してしまうことが特徴です。
つわりになると不快に感じる匂いとして有名なのは、ご飯が炊ける匂いですが、その他にも揚げ物の匂い、漬物の匂い、シャンプーの匂い、夫の匂いがあるそうです。
特に夫の匂いに関しては、防衛反応が強く出ていることが関係しているとされています。妊娠中はオスを遠ざけようとする作用が強くなるため、夫の匂いを不快に感じてしまうのです。
つわりのピーク時は匂いつわりは、我慢できない匂いで、吐き寝込んでしまうほどですので対策をとりましょう。
つわりピーク時の対策 食べ物
つわりは個人差があれど、妊娠初期にはほとんどの女性が何らかの不快感を覚えるものです。誰もが通る道だとしても、なるべくなら軽いつわりで妊娠初期を終えたいですよね。
実はつわり改善に効果のある栄養素があります。それはビタミンB群で、特にビタミンB6は妊娠悪阻の点滴に必ず含まれているほど効果があります。
また、ビタミンB1は精神を安定させる効果を持っているので、つわり中だけでなく妊娠中を通して必要なビタミンと言えるでしょう。それから女性には必須の葉酸ですが、実は葉酸はビタミンB9というビタミンB群に含まれる栄養素です。
ビタミンB6は玄米・バナナ・アボカド、ビタミンB1は豚肉に多く含まれているので、食べられそうな食材を選んでみてはいかがでしょうか。
この時期は食べられるものを食べて
妊娠中は、お母さんのためにも赤ちゃんのためにも栄養バランスをしっかり考えた食事が大事です。しかし、それは妊娠中期から出産にかけての期間だけで、つわりの時期はまず自分が食べられるものを食べるのがポイント。
胎盤が完成するまでは、赤ちゃんは自分にくっついている卵黄のうという器官から栄養を摂っているので、つわり時の食事内容が赤ちゃんに影響を与える事はありません。また、無理に食べて吐いてしまえば必要な水分までも失われてしまうので、この時期は自分が今食べられるものだけを選びましょう。
吐きづわりの方には、胃をすっきりさせる冷たい炭酸水や消化に負担をかけないゼリー・うどん・果物が人気なので、ぜひ自分の食べられるものを見つけてください。
ピーク時につわりが急になくなった時は
つわりが強い方でも、様々な要因によって改善され寝込むほどではなくなったというケースがありますが、まったく無くなってしまう事はありません。つわりのピークにに急につわりが無くなってしまった場合は流産の可能性があるのですぐに受診しましょう。
つわりが無くなってしまう症状は稽留流産という流産の一種に起こるもので、何らかの原因で胎児が死亡してしまうと妊娠を継続するためのホルモン分泌が止まってしまうため、つわりもストップしてしまうのです。この時期の流産はこれ以上大きくなれない受精卵の染色体異常が原因なので、もし最悪の結果になったとしても自分を責めないようにしましょう。
つわりのピークで耐えられない時は病院へ
つわりの程度には個人差がありますが、あまりにもつわりがひどく、何も食べられない状態であるなら、すぐにかかりつけの医師へ相談しに行くようにしましょう。
そのまま放置すると、身体が衰弱していくだけでなく、胎児にも必要な栄養が送られないため、発育に支障が出るおそれがあります。全く食べられない場合でも、病院で点滴を受けておけば、何とか妊娠初期を乗り越えていくことができますので、自己判断せず、医師の指示を仰ぎましょう。
妊娠悪阻の状態とは
妊娠悪阻はつわりのひどいものというイメージですが、つわりを病気とみなさないのに対し、妊娠悪阻の場合は入院治療を行う必要がある点が異なり、妊娠悪阻の定義は固形物を食べられない・5%の体重減少・脱水・尿中ケトン体陽性などです。
つわりのピーク時につわりが酷い場合は医師からスポーツドリンクやカロリー補助食品の摂取などを勧められますが、症状が悪化したり検査の結果が陽性だった場合は入院してビタミンB1を含んだ点滴を行います。
それと同時に本人や家族への精神的サポートや指導を行うなど、つわりが重症化すれば多方面においての治療が必要になってくるのです。
まとめ
つわりのピーク時やつわりに関する情報を幅広くご紹介しました。つわりの発生の仕方や期間には個人差がありますが、つわりは赤ちゃんがお腹にいるという証でもありますので、辛いからと落ち込みすぎず、我が子の存在を感じるようにしてください。そして、元気な赤ちゃんと対面する日を楽しみに待ちましょう。