妊娠は女性の身体にとって大きな変化をもたらすものです。しかし妊娠超初期の頃は妊娠の事実に気づきにくいということもあります。
大切な妊娠をいち早く見つけるためにも、妊娠症状チェックはこまめに行うようにしましょう。セルフ妊娠症状チェックにはどのような項目があるのか、具体的にご紹介していきたいと思います。
妊娠超初期と生理前は似ている?
妊娠しているのに、気づかないという方の場合、整理前の症状を勘違いしているケースが多いようです。妊娠超初期の状態は、生理前とよく似ているため、同じように受け止めてしまいがちです。
妊娠超初期症状として、身体の火照り、だるさ、頭痛、胸の張りなどが挙げられます。これは、女性ホルモンの働きが引き起こすものですが、この段階だとまだつわりは発生していないことがほとんどです。
いつもと変わらない前兆があるのに、一向に生理が来る気配がないという場合は、妊娠の可能性がありますので、妊娠チェックを行うようにしましょう。
基礎体温をチェック
妊娠チェックの簡単な方法として、基礎体温のチェックがあります。基礎体温には高温期と低温期がありますが、妊娠すると高温期が続いていくため、妊娠の事実に気づきやすくなるのです。
ただし、これは日頃から基礎体温をきちんと測っていることが前提となります。妊娠を望んでいる方なら、排卵日予測のためにも基礎体温を測る必要がありますので、早めに習慣化しておくようにしましょう。
朝同じ時間に起き、起き上がる前に体温を測ることで、正確に記録を取ることができます。高温期が続いているという場合は、妊娠検査薬を試してみると良いでしょう。
体の変化でチェック
乳輪の変化
妊娠チェックの方法として、身体の変化も見逃さないようにしましょう。胸にハリを感じ、乳輪が色素沈着を起こしてきたら妊娠している可能性が高くなります。
これは黄体ホルモンの働きによるもので、外陰にも同様の色素沈着が現れるため、同時にチェックしてみると良いでしょう。
食欲の変化
急に食欲が増した、また逆に急に食欲が落ちたという場合も妊娠の可能性を疑うべきです。また、味の好みが変化する場合も、妊娠を疑ってみましょう。
これらはつわりになりますが、つわりが発生するのは、妊娠してから2ヶ月です。つわりを機に、妊娠を疑う方も多いので、食欲の変化に気を配ってみてはいかがでしょうか。
長引く微熱
生理周期を見ると排卵前はエストロゲンの作用で低体温期となり、排卵後はプロゲステロンの作用で高体温期になります。生理が始まる直前に体温が下がってそのサイクルを繰り返すのですが、妊娠するとその状態を維持するプロゲステロン分泌が継続されるので、熱が下がらず熱っぽさを感じるようになるのです。
風邪と間違える方もいますが、喉の痛みや咳が出ないのが特徴です。生理予定日を過ぎても37度前後の熱が続くようならば、妊娠を疑ってみましょう。この時期はすでに妊娠2ヶ月で器官形成の真っ最中なので、安易に薬を飲むのは止めましょう。
生理ではない出血
生理予定日の前に少量の出血がみられる時は、妊娠の可能性があります。この出血は着床出血と呼ばれるもので、受精卵が子宮内膜を溶かしながら内部に侵入する際に排出された血液です。
この着床出血は生理予定日の数日前に起きるもので、排卵予定日前後に起こる出血とは違うのを頭に入れましょう。生理周期の真ん中が排卵日で、卵巣を飛び出す際に出血して排出されたのを排卵出血とよぶのですが、排卵出血の段階ではまだ受精していないので、排卵はしても妊娠しない場合はそのまま生理となって排出されます。
前の生理終了から現在までの間に出血が起こった場合は、この出血が生理周期のいつにあたるのかを良くチェックしましょう。
肌荒れが治らない
月経前症候群の1つとしてニキビが増える肌荒れがありますが、それは排卵後に皮脂を増やす作用のあるプロゲステロン分泌量が増加するのが原因です。
生理が始まるとプロゲステロンに変わってエストロゲン分泌量が増えてくるので肌荒れが治まるのですが、妊娠した場合はそのままプロゲステロン分泌量が維持・増加するので、肌荒れが治らなかったり酷くなったりします。
元々オイリー肌の方は中々区別がつきにくいかもしれませんが、生理予定日近くになっても肌の感じがいつもと違うと思った場合は、妊娠の可能性を考えてもよいでしょう。ただ、ストレスや睡眠不足が重なった場合も肌荒れになる事があるので、やはり妊娠検査薬できちんと調べたほうが確実ですね。
乗り物酔いになりやすくなった
妊娠してホルモン分泌が促進されると、脳の同じ場所でコントロールされている自律神経もつられて乱れやすくなります。
自律神経が乱れると頭痛や身体の冷えだけでなく、五感から送られる情報が上手く処理できなくなって異常を起こし、平衡感覚が失われやすくなり、それがめまいや吐き気・冷や汗となって表れます。
特に妊娠すると目で捉えた情報と内耳の平衡感覚にずれが生じる乗り物酔いが顕著に現れるパターンが多く、今まで全く平気だったのに急に車に乗ると気持ち悪くなった、という経験をされた方も多いです。乗り物に乗った時だけでなく普通に歩いていてもめまいが起きる事もあるので、転倒には充分注意しましょう。
妊娠を強く望んでいる方は気づきやすい
赤ちゃんが欲しくて色々試している方は普通の女性よりも生理周期や排卵日に詳しく、ちょっとした妊娠の手がかりも見逃さないようにしています。もちろん基礎体温もしっかり計っているので、自分の身体の変化と生理周期を重ねた大体のパターンが分かっていて、ちょっと普段とは違う症状が現れるとすぐ自覚できるのです。
妊娠を強く望む方は妊娠の兆候を見逃さないように全身に気を配っているので、中には妊娠超初期症状より以前からなんとなく違う体調を感じて妊娠を察知する方も。早く分かればその分様々な事に気を配れるので、妊娠を望まれる方は日ごろから自分の体調を良く観察してみてください。
女の直感で妊娠察知
本人には全く自覚がないのに、友人から突然「妊娠した?」と言われるケースも多々あります。久々に電話をかけてきた友人が、妊娠した気がすると言ってきたり、待ち合わせで会った瞬間に妊娠したと感じたりする友人も少なくないようです。
また、母親から妊娠の可能性を告げられるケースもあります。これは、出産経験があるからこそ、僅かな違いに気づきやすいためでしょう。このように女の勘は、妊娠の発覚にも働きかけるようです。
夢のお告げ
妊娠チェックの面白い方法に、夢があります。妊娠した夢を見たり、子供を抱っこしたりするる夢や、出産の夢などを見たときに、妊娠している確率が高いと言われています。
普段夢を見ないという方も、突然妊娠の夢を見ることもありますので、普段と違う夢を見たという方は、妊娠を疑ってみるのも良いでしょう。
また、亡くなったおじいちゃんや、おばあちゃんが夢に出てきて妊娠が発覚したというケースもあります。何となくいつもと違うな?と感じた時は、妊娠しているかもしれません。
発覚が遅れることのリスク
妊娠チェックを行わず、妊娠の発覚が遅れてしまった場合、さまざまなリスクが増えることにつながります。例えば、妊娠に気づかず大量の飲酒を飲み続けてしまうと、胎児性アルコール症候群を引き起こす可能性があります。
アルコールの影響により脳の発達が遅れたり、運動機能に障害を持って生まれたりしてくる可能性が高くなるので注意しましょう。また、妊娠に気づかず喫煙を続けていると、充分な酸素が胎児へと運ばれないため、発育に支障が出てきます。
さらに妊娠初期に積極的に摂るべき葉酸が不足していると、神経管閉鎖障害が発症する確率が高まってしまいます。葉酸には神経管閉鎖障害の発症を予防する効果がありますが、妊娠に気づかないでいると必要な量が取れないため、このようなリスクが高まってしまうのです。
妊娠症状チェックの習慣をつける
妊娠の発覚は、早ければ早いほど良いものです。早く妊娠がわかることで、たくさんの準備を行うことができます。
つわり時期に入る前に、職場に報告することで、仕事量の調整や段取りをスムーズに行うことができますし、飲酒や喫煙などの制限も早めに行うことができます。
また、胎児が必要としている葉酸という栄養素も積極的に摂り始めることができるでしょう。葉酸は、受精してから安定期に入るまで、胎児が特に必要とするものです。レバーや抹茶、枝豆などに豊富に含まれていますので、食生活に積極的に取り入れていくようにしましょう。
生理がこなくても妊娠していない場合とは
生理予定日に生理が来ない、というのは妊娠チェック法としては一番分かりやすいものです。しかし、中には生理が来ないけど妊娠していないと言うパターンも見られますので、自分はそれに当てはまるかどうか一度確認してみましょう。
生理が無くて妊娠もしていない場合の多くはストレスや過激なダイエットによる生理不順で、来ない時期が長く続けば排卵障害を起こす可能性が高くなるので早めの治療が大事です。
また、向精神薬やホルモンに関係する病気治療の為に薬を飲んでいる場合でも生理不順になる事があります。どちらの場合もその状態が続けば妊娠する確率が落ちるので、まずは問題点を改善して調子を整えましょう。
妊娠の確認方法 妊娠検査薬
さまざまな身体の変化から妊娠チェックを行い、妊娠の可能性を感じたら、妊娠検査薬を試してみましょう。
妊娠検査薬で陽性反応が出れば、妊娠している可能性が高くなります。妊娠検査薬で検査するタイミングとしては、生理予定日を過ぎてから1週間あたりを目安にしましょう。
妊娠している場合は、着床から5日経っていれば反応が出ますが、反応が鈍い場合もあり、確実性としては低くなります。はっきりとした陽性反応を確認するなら、生理予定日の1週間後を目安にチャレンジしてみてください。
反応が出たら産婦人科へ受診を
妊娠チェックとして、妊娠検査薬を使って陽性反応が出たとしても、100%妊娠しているとは限りません。確実性を高めるなら、産婦人科を受診して妊娠の有無を判断してもらうようにしましょう。
ただ、あまりにも産婦人科を受診するタイミングが早いと、妊娠しているかどうかを判断できなくなります。妊娠検査薬を使うタイミングと同様、生理予定日を1週間過ぎた頃に産婦人科を訪れるようにしましょう。
妊娠初期の報告は少し待ってから
妊娠チェックを行い、妊娠の可能性があると思い、産婦人科を受診したら妊娠していることが確定した。これで妊婦生活がスタートできる!と喜んで周囲にどんどん報告することは避けましょう。
なぜなら、妊娠初期の頃は母体も胎児も安定していないことから、さまざまなトラブルの可能性があるからです。妊娠初期の頃は、初期流産する可能性も高く、1割前後の胎児が流産すると言われています。
このことからも、妊娠の報告をするのはごく身近な人にとどめておくようにしましょう。
妊娠を強く望む場合
妊娠を望むなら、妊娠チェックはもちろん、妊娠するための準備も怠らないようにしましょう。基礎体温を測ったり、生活習慣を見直したり、ストレスを溜めないようにすることで、妊娠する確率は高くなります。
また、葉酸においても妊娠初期に必要だとわかっていれば、日頃から積極的に体内に摂取し、いつでも妊娠できる状態に仕上げておくことが可能になります。妊娠を望む場合は、妊娠チェックと同時に、妊娠しやすい身体づくりに努めるようにしましょう。
ここまでのまとめ
妊娠チェックについて幅広くご紹介しました。基礎体温や体調の変化から妊娠チェックする方法もあれば、胸のハリや食欲の変化から読み取る方法もあります。
妊娠しているかもしれないと感じた時は、妊娠検査薬を試し、陽性反応が出たら産婦人科で太鼓判を押してもらいましょう。妊娠チェックを通じて、一日も早く妊娠に気づき、健康な赤ちゃんを育んでください。