二人目の不妊のときに知っておきたいこと

二人目が欲しいと思っても、中々できないという話をあちこちから聞いたことがないでしょうか。もちろんすぐに恵まれる方もいらっしゃいますが、中々妊娠せず自分がダメなのだろうかと悩み続ける方も意外と多いのです。

不妊の定義はこれまでは2年から3年とする説がありましたが、現在は日本産婦人科学会によると、通常の性交を継続的に行い1年経っても妊娠しない場合を不妊症とする、となっています。※参考1

産後は様々な要因があるため場合によってはすぐに1年が経過してしまうので、必ずしもこの定義に当てはまるわけではないのですが、やはり早いうちに二人目が欲しい方にとってはじれったい期間になるかも知れません。そこで、二人目不妊の原因やその対処法、不妊治療について詳しくご紹介していきます。

PR

二人目不妊の原因

赤ちゃんが欲しいけど中々妊娠しないというケースと、二人目が欲しいけど中々妊娠しないというケースでは、同じように見えて実はその原因は異なります。何がどのように違うのか、その原因を見ていきましょう。

生理再開時期

生理再開時期

産後は授乳に関係するプロラクチンやオキシトシンといったホルモンの分泌が増えますが、このホルモン分泌によって女性ホルモンの分泌は抑制されます。

この体のシステムを見ても、次の妊娠よりも赤ちゃんへ送る栄養を作り出すことが最優先なのが分かります。

女性ホルモンはゆっくりと分泌を増やしていき再び生理が始まりますが、生理再開までの期間は個人差が大きく、ミルク育児の方で早いと産後2ヶ月ごろから、そして母乳育児では1年過ぎても生理が再開しないという方も少なくありません。

また、生理が始まっても正常に排卵するのはさらに数ヶ月かかると言われているため、中々妊娠しない状態が続きます。

性交回数の減少

性交回数の減少

1ヶ月検診では、元の生活に戻してよいと先生に言われる方がほとんどです。元の生活には妊娠中制限していた性交も含まれますが、産後の傷の治りや緩み・体系の変化などが気になって、中々踏み切れない方も多いのです。

またこの時期は、赤ちゃんの授乳やオムツ替えなどで夜中何度も起きなければなりませんから、赤ちゃんの様子が気になったり疲れてセックスどころではない、と思うお母さんも多いです。

ただずっと性交しないままでいると、二人目が欲しい時にタイミングがつかめなかったり、セックスレスに陥る恐れがありますので、注意が必要です。

産後のセックスレスに注意

産後のセックスレスに注意

日本性科学会によれば、「特殊な事情が認められないにも関わらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」をセックスレスの定義としています。

産後は1ヶ月性交できない状態が続きますから正確には当てはまりませんが、育児疲れや男性が近づく嫌悪感・夫婦から家族へ関係がシフトしたことによって性交する気分ではなくなる等様々な要因が合わさって、気づいたら性行為していないなんてことも。

実はこのセックスレスは夫婦関係の悪化や最悪離婚に発展する、産後クライシスの大きな一因でもあります。産後の女性にとってセックスレスは楽な状態かもしれませんが、ご主人は我慢をしている可能性があることを忘れないようにしましょう。※参考2

育児によるストレス

育児によるストレス

個人差がありますが、新生児の睡眠時間は平均3~4時間と言われていて生後2・3ヶ月頃までは昼夜の区別が付いていません。

そのため、夜中であっても数時間おきに赤ちゃんは泣いて授乳やオムツ替えを要求します。この状態が数ヶ月続けばお母さんは寝不足になってしまうのは間違いありません。

また、周りからのアドバイスなども、神経を尖らせているお母さんにとってはストレスに感じるものです。ストレスは生理周期を乱す大きな原因ですから、こういった小さなストレスを溜めているうちに生理再開が遅れたり生理不順となって、中々妊娠できなくなってしまうのです。

年齢的な問題 高齢妊娠

年齢的な問題 高齢妊娠

上に述べたように不妊は通常の性交を継続的に行って1年妊娠しない場合に該当しますが、この定義は全ての妊娠可能年齢の方に当てはまるわけではありません。高齢で自然妊娠する確率は年齢を重ねるにつれて低くなっていき、そのタイムリミットは40代前半です。

すでに最初の子供を高齢出産された方は、他の年齢の方よりも二人目が妊娠しづらい状態であることを知っておくべきでしょう。高齢出産で二人目を望む方は、生理が再開したらすぐに不妊治療専門外来に相談すべきです。

夫婦の気持ちのすれ違い

夫婦の気持ちのすれ違い

男性側は妊娠中からずっと性交を制限されていましたし、妻の大変さを見て誘わない方も多くいらっしゃいます。

産後1ヶ月を過ぎてやっと解禁と思っても、今度は妻の育児疲れやホルモン変化などで何度も拒否されてしまうケースも非常に多く、断られているうちに次第に性欲が低下し、セックスしなくても良いかと思ってしまうようになるのだとか。

そうすると育児が落ち着いて二人目が欲しいと思った時に、今更とご主人の協力を得られなかったり、不妊治療を嫌がるといった気持ちのすれ違いが不妊につながります。

二人目の不妊の対処方法は?

妊娠前の不妊対策を色々試しているけど妊娠に結びつかない、という方はもしかしたらその対策自体が自分の産後の体調と合っていないのかもしれません。

原因が異なれば対策も異なります。産後には産後の対処法がありますので、詳しく見ていきましょう。

基礎体温をしっかり測る

基礎体温をしっかり測る

受精率を上げるには、いつ排卵しているのかを把握する必要があります。産後は他のホルモンの影響もあって女性ホルモンバランスが整いにくく、再開した最初の生理は肝心の排卵がない無排卵月経であることが多いと言われています。

生理が何回かくれば排卵もするようになりますが、そこを確実に知るためにはやはり基礎体温を測るのが一番です。生理が始まっても最初のうちはグラフがガタガタかもしれませんが、次第に低温期・高温期の2相を表すようになって来るでしょう。

病院に相談にいく時も、基礎体温グラフがあれば重要な判断材料となりますので、ぜひ基礎体温計測を習慣にしてください。

生活習慣・食習慣の見直しを

生活習慣・食習慣の見直しを

産褥期を過ぎても、妊娠中の疲れや育児疲れ・出産時の傷が完治しない方も少なくありませんが、いくら二人目が欲しいと言っても脳はお母さんの体の回復を優先し、妊娠に関することは後回しになってしまいます。

体調を万全にして次の出産につなげるためには、ぜひ一度生活習慣や食生活の見直しを行いましょう。寝不足のまま日中の家事を頑張ってしまったり、食事は赤ちゃんが寝ている間に食べられるものがメインとなって栄養が偏ったりしていませんか?

妊娠中赤ちゃんへ最優先に栄養を回していましたが、今度はお母さんがしっかり栄養を摂って体力回復につなげる番です。炭水化物だけではなく、たんぱく室・ビタミン・ミネラルなどもきちんと取るようにしましょう。また、赤ちゃんが寝ている時間は一緒に昼寝する、たまには家事を手抜きするなど、頑張りすぎないことも大事です。

二人の時間を持つ

二人の時間を持つ

赤ちゃんが真ん中にいると、どうしても赤ちゃんを中心とした「お父さん」「お母さん」の役割を振られてしまうので、性の対象というよりは家族として見てしまい、性行為する気が低下してしまいます。

二人目を望んでいる方は、二人きりの時間を持ちお互いを家族ではなく夫婦であることを再認識する必要があるでしょう。

赤ちゃんを誰かに預けて二人だけのデートも盛り上がりますが、預ける人がいなかったり赤ちゃんが心配でデートどころではない時は、赤ちゃんが寝た後にお母さんは一緒に寝てしまうのではなく、ご主人と一緒にすごす時間を作るのも良いでしょう。

ただし、産後からずっとご主人との性行為を拒否しているようでは、二人の時間を作ってもご主人の気分が乗らず逆効果になる恐れがあります。ちょっと大変かもしれませんが、まずは毎回でなくても良いのでセックスを拒否しないことも大事かもしれません。

母乳育児を止める 卒乳脱乳

母乳育児を止める 卒乳脱乳

先に述べたように、母乳育児をしている方は女性ホルモンよりも授乳に関するホルモンが優先的に分泌されるため、生理再開が遅れる傾向にあります。

環境や年齢の関係で年子や1歳違いの二人目を望んでいるご夫婦は、母乳育児をストップする方法もあります。反面、ミルクや哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんだったり、母乳育児を止めたとしてもどのくらい早く生理が再開されるのかは分からないというデメリットもあります。

まずは病院でホルモン検査をしてもらい、その結果を見ながら医師と相談してみましょう。

あせらない気持ちが大切

あせらない気持ちが大切

自分の年齢や子ども達の年齢差を考慮すると、この時期までに妊娠しないと!と思いあせってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、そう強く願ったとしても実際は多くの偶然が重なって受精するわけですし、妊娠前でも1回で妊娠する確率はあまり高くありません。産後の体調やホルモン分泌の変化を考えると、更に妊娠確率は低くなっている可能性が考えられます。

あせる気持ちがストレスとなってホルモン分泌に影響すれば、更に妊娠しにくい状態になってしまうかもしれません。妊娠を諦めたと不妊治療をやめたら自然妊娠したという話も多く聞かれるように、あせってストレスを溜めることは逆効果であることを覚えておきましょう。

不妊治療について

不妊治療について

最初の妊娠でなくとも、二人目でも不妊治療を始めるご夫婦はかなり増えています。結婚年齢が上がっている現在ではタイムリミットがあるため、不妊治療は自然に任せる以外にも妊娠確率を上げる一つの方法として考えられています。

また、保険適用される不妊治療法が増えたことも増えた理由のひとつと言えるでしょう。しかし、まだ不妊治療に対してはどんな検査や治療をするのか分からない方も多いですね。そこで、不妊治療で行われる女性側・男性側の検査と治療法をご紹介します。

女性側の不妊検査

女性側の不妊検査

まずは不妊の原因が何かを調べるために、ホルモン検査や子宮頸管粘膜検査・フーナーテスト・エコー検査・子宮内膜検査等、基本的に一人目と同じ検査を行います。

です。ただ、患者の年齢や産後経過年数によっては、母乳を生成するプロラクチン分泌が過剰かどうかの高プロラクチン血症検査や、前回の妊娠・出産で開いた卵管が再び詰まってしまう可能性があるため、卵管造影検査をメインに行う病院もあります。

男性側の不妊検査

男性側の不妊検査

不妊治療と言えば女性ばかりに負担がかかってしまうようなイメージですが、実は不妊の半分近くが男性側に問題があると言われています。

また、女性と同じように男性も年齢を経るにつれて造精機能や精子の質が低下していきますから、良い結果を得るためにも検査はご夫婦で行うべきです。

男性側の検査としては主に視診・血液・精液検査を行い、精液の量や運動量・奇形率・感染症の有無を調べます。ここで精子量が少ない・動きが鈍い等の結果が出た時は、更に詳細な検査を行い受精可能かを調べます。

不妊治療の進め方

不妊治療の進め方

不妊治療というとすぐ体外受精などを思い浮かべますが、検査をして卵子・精子ともに受精可能と判断された場合は、排卵日を調べたり性交数を増やして妊娠確率を上げる方法を指導されます。

また、ホルモン値が低い時は排卵誘発剤などを用いて妊娠をサポートする方法もあります。

これらの方法で効果が出ない時は人工授精や体外受精などの段階に進みますが、こういった高度生殖医療は保険が適用されないため、回数を重ねるうちに費用面で問題になる恐れが出てきます。

まとめ

二人目が中々出来ないと悩むご夫婦は多いですが、実は出産してもしばらくの間は二人目を妊娠しないような体のシステムが出来上がっています。その他にもホルモン変化や肉体的・精神的な疲れやストレスが原因となって、中々二人目をつくろうとは思えない環境であるのも、原因かもしれません。

ご夫婦の年齢や環境によっては、二人目を自然に授かるのを待ってはタイムリミットになってしまうこともありえますから、積極的に生活習慣を改めていく必要があるでしょう。

また、不妊治療を視野に入れるのもおススメです。ただ、不妊治療は段階があがるにつれて費用面の負担が出てきますから、ご夫婦でしっかり話し合うことが大事です。

※参考1:日本産婦人科学会 不妊の定義の変更
※参考2 日本性科学会カウンセリング室 セックスレス

PR

シェア