妊婦が焼肉を食べるときに知っておきたいこと いいの?悪いの?

妊婦が焼肉を食べるときとき知っておきたいこと いいの?悪いの?メリット、デメリット 注意など

妊婦さんは自分の体のことだけでなく、おなかの赤ちゃんの健康についても考えなければならず、そのために必然的に食べ物の制限が多くなります。食べたいのに食べられない、食べたくないのに食べなければならない、こんな状況に陥ってしまい、ストレスを溜めてしまう妊婦さんも多いはず。

食べてはいけないものや食べなければならないもののリストは果てしなく、体重増加も厳しくチェックされるため、妊婦さんのイライラはさらに募ります。

妊娠中に突然、「好きなものをおなかいっぱい食べたい!」という衝動に駆られる妊婦さんも多いのが現実ですが、衝動的に食べてしまって後で後悔することがないよう、基本的な知識は抑えておきたいものです。

生魚、生肉、生レバー、カフェインなども妊娠中にはなるべく控えたほうがいいとされていますが、焼肉もまた、妊娠中に食べないほうがいいとされる食べ物の一つ。妊婦さんは本当に焼肉を食べないほうがいいのか?食べるとするとどんな点に注意すればいいのか?など、妊婦さんが焼肉を食べるときに知っておきたいポイントをまとめてみました!

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妊婦は焼肉を食べていいの?ダメなの?

妊婦は焼肉を食べていいの?ダメなの?

妊娠中は生活習慣だけでなく、食事の内容やカロリーについてもさまざまな制約が出てきます。たとえばカフェインの摂取は、妊娠中は摂取量に特に注意するように、といわれます。カフェインの過剰摂取は、おなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼすおそれがあるためで、コーヒーの場合一日一杯から二杯程度に抑えるよう指導されます。

カフェイン以外にも妊娠中はNGといわれる食べ物はたくさんあります。しかしそのほとんどは、絶対に食べてはいけないのではなく、食べ方や食べる量に注意すべきというものです。

もちろんアレルギーのある方や主治医の指示がある場合などは、その指示を厳密に守るべきですが、それ以外のものに関しては、食べ方や食べる量に注意しさえすれば、まず問題になることはありません。

生肉、半生肉の注意点

生肉、半生肉の注意点

焼肉もその一つで、食べ方や食べる量に注意さえすれば、妊娠中に食べても構わないとされています。妊婦さんが焼肉を食べる場合にまず注意してもらいたいのは、生肉は絶対に食べてはいけないということ。生肉はどうして避けるべきなのでしょうか?

生肉のトキソプラズマ

トキソプラズマとは寄生虫の一種で、人への感染は生肉や猫の糞などに触れることによって起こります。トキソプラズマは決して珍しい寄生虫ではなく、哺乳類や鳥類の多くに寄生していて、感染者の数も非常に多い、一般的な寄生虫です。

妊婦がトキソプラズマに感染すると

妊婦がトキソプラズマに感染すると

妊婦中にはじめてトキソプラズマに感染すると、母体を通じておなかの赤ちゃんの感染が移り、赤ちゃんが先天性トキソプラズマ症にかかってしまう恐れがあります。

先天性トキソプラズマ症による症状は、妊婦さんが妊娠中のどの時期に感染したかによって異なります。主な症状としては視力障害、脳の障害、低体重症、流産などを挙げることが出来ます。

これはあくまでも妊娠中にはじめてトキソプラズマに感染した場合で、妊娠する前に一度でも感染したことのある方は、体の中に抗体が出来ますので、その後は感染することはありません。妊娠初期にトキソプラズマに感染した場合は、風邪に似た症状があらわれるようです。

おなかの赤ちゃんへの感染は?

おなかの赤ちゃんへの感染

妊婦さんがトキソプラズマに感染したからといって、必ずしもおなかの赤ちゃんも感染してしまうわけではありません。

おなかの赤ちゃんの感染率ですが、妊娠後期に妊婦さんがトキソプラズマに感染したほうが感染率は高くなります。赤ちゃんの感染症状の重篤度に関しては、妊娠初期の感染のほうが重くなる傾向にあります。

トキソプラズマの感染経路とは?

トキソプラズマの感染経路とは?

妊婦さんへのトキソプラズマの感染経路は主に二つ、どちらも経口感染になりますが、一つは生肉や十分に加熱されていない肉を食べること、もう一つは猫などの糞に触れることから起こります。

感染症例から見ると、生肉や加熱の不十分な肉を食べることにより起こるものが大多数ですが、ガーデニングや砂場で猫や動物の糞に触れたことによる感染例も報告されています。

トキソプラズマの抗体検査

トキソプラズマの抗体検査

妊婦さんが妊娠中にはじめてトキソプラズマに感染することは、おなかの赤ちゃんにとって大きなリスクになります。トキソプラズマにかかったことがあるかどうかは、抗体検査により簡単に調べることが出来ます。

トキソプラズマの抗体があるかどうか不安に感じる方は、妊婦さんの定期検診の際に抗体検査を受けるようにしましょう。妊娠の事実に気がつく前に、生肉を食べてしまったことがある方、ガーデニングで素手で土や砂に触った方は、この抗体検査を受けておくと安心です。

抗体検査の費用は1000円から3000円程度、検査方法も血液検査のみですので、通院している産婦人科で検査希望する旨を伝えるようにしましょう。

妊婦さんがトキソプラズマに感染している場合の治療

妊婦さんがトキソプラズマに感染している場合、内服薬を用いることにより、おなかの赤ちゃんへの感染率を抑えることが出来ます。

治療方針は、妊娠中のどの時期に感染したかによっても異なりますので、万が一妊娠に気がつかずに、生肉や生レバーを食べた方は早めに産婦人科に相談するようにしましょう。

妊婦が焼肉を食べる場合のデメリットとは?

妊婦が焼肉を食べる場合のデメリットとは?

妊婦さんは焼肉を食べないほうがいい、といわれる主原因は、生肉の寄生虫「トキソプラズマ」にありますが、これ以外にもいくつか理由があります。先天性トキソプラズマ症以外のリスクやデメリットについて見ていきましょう。

食べすぎによるカロリー摂取量オーバー

食べすぎによるカロリー摂取量オーバー

焼肉をおなかいっぱい食べていると、摂取カロリーが過剰になります。焼肉のカロリーは部位や食べ方にもよります。お肉自体のカロリーに加えて、たれのカロリーも加わりますので、焼肉のカロリーは非常に高くなります。たとえばカルビ肉の場合、100gのカロリーはなんと500kcal以上になってしまいます。

焼肉屋さんの一人前は通常80gから100gになりますので、カルビ肉を二人前食べるとすると、それだけで1000kcalを超えてしまうことに!

レバーに注意

レバーに含まれるレチノール

妊婦さんは焼肉と並んで、レバーやうなぎもあまり食べないほうがいい、といわれています。これはレバーやうなぎに多く含まれるレチノールというビタミンに理由があります。

レチノールのはたらき

レチノールとは動物性のビタミンAで、はたらきとしては活性酸素を抑制すること、粘膜・皮膚・髪の毛等の機能を正常に保つことが挙げられます。レチノールが不足してしまうと、夜盲症やドライアイ、口内炎、免疫力の低下をもたらします。

レチノールの過剰摂取による症状

不足すると体にさまざまな不調や病気の症状があらわれますが、これは過剰摂取の場合も同様で、レチノールの摂取量が過剰になると、嘔吐や頭痛、肝機能の障害といった症状があらわれます。

また妊娠初期にレチノールを過剰に摂取すると、おなかの赤ちゃんに奇形があらわれる可能性が増えるといわれています。

レチノールの摂取上限量について

レチノールの摂取上限量について

レチノールの摂取上限量ですが、ごく一般的な食事をしている限り、これを越えることはないとされています。ただし気をつけたいのが鶏と豚レバー。牛レバーに比べるとレチノールの含有量が非常に多いので、妊婦さんは鶏と豚のレバーは控えるようにしましょう。

牛レバーに関しては、100gまるごと食べても一日の上限量以内ですので、あまり心配する必要はありません。

以上は十分に調理したレバーの場合で、生肉、生魚同様、生のレバーにはトキソプラズマが寄生している恐れがありますので、妊婦さんは出来るだけ控えるようにしましょう。

焼肉のサイドメニューに注意

焼肉のサイドメニューに注意

焼肉というと、お肉だけでなく付け合せのキムチやコチュジャンも人気です。焼肉の定番サイドメニューのほとんどは、唐辛子のぴりっと効いた辛いものが多く、焼肉との相性もよく、どんどん食が進みます。

ここで「焼肉が食べたい!」と思っている妊婦さんに注意していただきたいポイントは、唐辛子などの刺激物。ほどほどの辛さのものは構いませんが、胃腸に負担がかかるほど辛いものや刺激のあるものは、妊婦さんにとっては好ましくありません。

肉は消化に時間がかかりますが、その上さらに辛いものや刺激物を摂取すると、胃腸への負担が大きくなってしまいます。焼肉を食べるときには刺激物や激辛なものは避けるようにしましょう。

妊婦が焼肉を食べる際の注意点とは?

妊婦が焼肉を食べる際の注意点とは?

妊婦さんと焼肉との関係は、食べていいの?悪いの?ではなく、食べ方や食べる量に注意すべき、と考えるほうが妥当です。

絶対に食べてはいけないのは加熱していない生の肉で、十分に加熱した焼肉を食べる分には問題ありません。しかしこれは妊娠中に焼肉を好きなように、好きなだけ食べていい、ということではありません。以下に妊婦さんが焼肉を食べる場合の注意点をまとめてみました。

食べすぎないようにする

食べすぎないようにする

肉はカロリーが高く、消化に時間がかかります。妊娠中は体重管理を厳重にしなければ、体重が増えすぎてしまい、その結果分娩時間がことさら長引いたり、難産になったりしかねません。

焼肉を食べる際には食べすぎにくれぐれも注意しましょう。焼肉一人前のカロリーを確認し、その上で上限を設けて食べ始めるようにすると安心です。カロリーですが、和牛よりも輸入牛のほうが若干低く、また使用するたれや部位によってもカロリーに違いが出てきます。

カロリーの高い部位とは?

もっともカロリーの高いのは和牛のカルビになります。以下、リブロース、肩ロース、ハラミと続きます。ハツやホルモンはカルビなどに比べると、比較的カロリーが低く、カルビの三分の一程度になります。

また輸入牛の場合は和牛よりも全体的にカロリーが少なく、和牛の約7割程度になります。当然ですが、牛肉よりは豚肉のほうがカロリーが低く、鶏肉は豚肉よりもさらに低くなります。

野菜をたくさん食べる

野菜をたくさん食べる

焼肉屋さんで食べる場合も、自宅で楽しむ場合も、肉だけでなく、必ず野菜も一緒に食べるようにしましょう。焼肉を食べる際のポイントは、まず野菜や野菜スープから食べるようにすること。野菜やスープから食べ始めるようにすると、血糖値の急上昇も抑えることが出来ます。

上述したように、焼肉でお肉だけを食べていると、一日の摂取カロリーをこれ一食で軽く越えてしまうこともあります。焼肉を食べる際には、まず野菜やサイドメニューから食べ始めましょう。ある程度満腹感を得てから、お肉を食べるようにすると、食べすぎることがありません。

十分に加熱したものを食べる

十分に加熱したものを食べる

妊婦さんは焼肉を食べないほうがいい、といわれる根本的な理由は、生肉に含まれるトキソプラズマにあります。トキソプラズマは食材を十分に加熱することにより死滅しますので、焼肉を食べる際には生焼けということがないよう、十分に加熱したものを食べるようにしてください。

肉だけでなく、魚やレバーなども同様、妊娠中は間違っても生ものや加熱が不十分な食べ物を口にしないように気をつけましょう。意外に忘れがちなのが生ハム。生ハムなどの加工食品にも十分注意しましょう。

胃もたれや下痢を起こさないように注意

胃もたれや下痢を起こさないように注意

妊婦さんが焼肉を食べると胃もたれや下痢が起こる、といわれています。妊婦さんは妊娠中を通して、胃もたれが起こりやすい状態に置かれています。妊娠初期の場合は、プロゲステロンのはたらきにより消化機能が低下しているため、また妊娠中期以降は、どんどん大きくなる子宮により、胃腸が圧迫されやすく、胃の中の内容物が逆流しやすいために、胃もたれが生じます。

下痢が起こりやすいのは、消化不良が原因。下痢の原因も胃もたれと同じ、妊娠中は胃に優しく、消化のよい食べ物を食べることがポイントです。

胃もたれや下痢を防ぐには

食べすぎないことはもちろんですが、たれやサイドメニュー選びにもポイントがあります。辛いものや胃に負担のかかりすぎるものは避け、あっさり味のたれを選ぶなど、食べ方に工夫を凝らすようにしましょう。

まとめ

妊婦さんは焼肉を食べないほうがいい、焼肉を食べると陣痛が起きるなど、妊娠中に焼肉を食べることに対してはネガティブなイメージがあります。しかし実際には、食べ方や食べる量・摂取カロリーなどに注意さえすれば、妊娠中でも焼肉を楽しむことは可能です。

妊娠中は食事の内容や生活習慣など、生活のすべての面で制約が多く、知らず知らずにストレスを溜めてしまう妊婦さんも大勢います。「焼肉が食べたい!」と我慢できなくなったときは、ここに挙げた注意点をしっかりと守り、自分の体と赤ちゃんのどちらにも悪影響が及ばないようにしましょう。

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