妊娠後期・臨月の便秘について知っておきたいこと

妊娠後期・臨月の便秘について知っておきたいこと 症状 原因 対処方法 など

妊娠後期、とくに臨月になると便秘に悩まされる妊婦さんが多くなります。臨月になると、おなかの赤ちゃんはいよいよ大きく成長し、大きくなった子宮に胃腸が圧迫され、後期つわりと呼ばれる症状も多く見られるようになります。

後期つわりの典型的な症状とは、胃もたれ、胃痛、げっぷ、胸焼けなどですが、これら以外にも頻尿、尿漏れ、便秘など、妊娠後期の妊婦さんを悩ませる症状はたくさんあります。

胃痛やげっぷなどの胃のトラブルと並ぶ妊娠後期の不快な症状、便秘。臨月に入って便秘が何日も続くと、おなかに張りを感じてしまい、陣痛の兆候と間違えてしまう方もいるようです。

妊娠後期・臨月の便秘に上手に対応するには、原因や対処法についての正しい知識を備えておくことが必要不可欠。妊娠後期・臨月の便秘について知っておきたいことを幅広くご紹介していきますので、参考にしていただければと思います。

PR

妊娠後期・臨月に便秘になる原因とは?

妊娠後期・臨月に便秘になる原因とは?

便秘は妊娠後期のマイナートラブルのひとつ。便秘の症状は妊娠後期・臨月だけでなく、妊娠初期や中期にもよく見られ、妊婦さんに付きものの不快な症状と言えそうです。

便秘に加えて、胃痛、胃もたれ、吐き気、頻尿、残尿感、尿漏れと、出産予定日が近づくにつれて、いよいよ便秘の症状が悪化していきます。妊娠後期および臨月の便秘の原因とは何でしょうか?

大きくなった子宮に圧迫されるため

大きくなった子宮に圧迫されるため

妊娠後期とは妊娠28週目以降を指します。また臨月とは36週目以降の時期で、出産予定日までもうすぐという時期。

妊娠後期に入ると子宮の大きさと重みはいよいよ増していき、胃腸や子宮周辺の臓器はこれに圧迫される形になります。妊娠後期の子宮の大きさについて、詳しく見ていきましょう。

妊娠後期の子宮の大きさは?

妊娠後期の子宮の大きさは?

妊娠8ヶ月目の子宮底長は24cm以上になり、おなかの赤ちゃんの体重も1000gを超えるほど大きく成長しています。おなかの赤ちゃんの成長具合や体重・身長に関しては個人差がありますが、妊娠中期に比べると羊水の量も増えていますので、周辺の臓器に対する圧迫はさらに増しています。

子宮はおなかの赤ちゃんの成長とともにさらに大きくなり、臨月になる頃には、子宮底長は標準的な場合で33cmほどにまで大きくなっています。ちなみに子宮底長の標準的な長さの算定は、妊娠20週以降の場合、妊娠月×3cm+3cmという数式で表されます。

子宮底長を計る方法は測り方によって、若干の誤差が出てしまいますが、赤ちゃんの成長や羊水量を推測する上での目安として利用されています。赤ちゃんの成長具合は子宮底長だけでなく、超音波検査によっても診断されます。

子宮が周辺の臓器を圧迫する

子宮が周辺の臓器を圧迫する

妊娠後期、とくに臨月になると、いよいよおなかの赤ちゃんが大きくなり、子宮のてっぺんはみぞおちにまでせり上げてきて、胃を圧迫します。

これにより胃痛や胸焼けといった後期つわりだけでなく、息苦しさや動悸を感じる妊婦さんもいるようです。また子宮の下部は膀胱や大腸を圧迫しますので、便秘や頻尿といった症状があらわれます。

運動不足のため

妊娠後期になると、おなかが大きくせり出してくるため、体を動かすことも億劫に感じられるようになります。

妊娠中期までは比較的行動的に過ごせていた方も、臨月が近づくとそれまでよりも運動量が少なくなってきます。

臨月の外出や運動についての注意

臨月の外出や運動についての注意

正期産と呼ばれるのは妊娠37週目から41週目までの時期ですので、臨月に入ったらいつ陣痛が始まってもおかしくありません。臨月に入ってからは、不必要な遠出や混雑した場所への外出は出来るだけ控えたほうが安心です。

不必要な外出や一人で外出することは避けるべきですが、だからといってまったく体を動かさないのは問題です。そもそも筋肉量の少ない女性は便秘になりやすく、その上運動不足で筋肉の力が衰えると、便秘の症状はさらに加速してしまいます。

妊娠後期に過度の運動はNGですが、出来る範囲で、体に負担のかからない程度は体を動かすようにしましょう。

自律神経のバランスの崩れ

自律神経のバランスの崩れ

ストレスや疲れから交感神経と副交感神経のバランスが崩れることも、便秘につながります。妊娠中はホルモン分泌に変化がたくさん起こる時期で、自律神経のバランスは崩れやすくなっています。

出産予定日が近づくにつれ、陣痛や分娩に対する不安感がつのることにより、自律神経に乱れが生じることもあります。

また妊娠後期になり、おなかが大きくなってくると、寝つきが悪くなり、睡眠不足になることもあります。睡眠不足もまた自律神経のバランスを乱す原因のひとつ。妊娠後期の便秘の大きな原因は自律神経のバランスの乱れにあります。

後期つわりによる食欲不振

後期つわりによる食欲不振

後期つわりとは大きくなった子宮に胃が圧迫されることにより起きる様々な症状を指します。

後期つわりと呼ばれるのは、症状が妊娠初期の悪阻に似ていることから。後期つわりの症状は胃痛、胸焼け、げっぷ、吐き気など。胃が子宮によって圧迫されるため、胃液が食道に逆流しやすく、逆流性食道炎にかかる妊婦さんも大勢います。

臨月はとくにその傾向が顕著で、げっぷや胃のむかつきにより、食事が不規則になったり、食欲がなくなる場合もあります。食事時間が不規則になり、食事の内容に偏りが出ることも、臨月の便秘の原因のひとつです。

カルシウムの過剰摂取による影響

カルシウムの過剰摂取による影響

妊婦さんは妊娠前よりも多くのカルシウムを必要としています。妊婦さんのカルシウム摂取量が不足すると、おなかの赤ちゃんの健康な発育に問題を来たすだけでなく、妊婦さん自身の骨密度の低下につながりかねません。

このため妊娠中は普段よりも多めにカルシウムを摂取する必要がありますが、摂取量が過剰になるのも問題です。カルシウムの過剰摂取は、便秘、吐き気、皮膚のトラブルなどの副作用をもたらす可能性があります。

おなかに力を入れることができない

妊娠後期になるとおなかに力を入れて排便しようといきむことに不安を感じてしまいます。おなかに力をいれるとおなかが張りそうな気がして、トイレに行くのが億劫という妊婦さんもいるようです。

妊娠後期・臨月のおなかの張りについて

妊娠後期・臨月のおなかの張りについて

妊娠後期・臨月になると、おなかに張りを感じる回数が増えてきます。おなかの張りとは子宮が収縮する際におなかがぎゅっと固く感じられることで、おなかに張りを感じたら静かに安静にする必要があります。

おなかの張りはとくに問題のない限り、静かにしていれば自然に収まりますが、張りがおさまらずに徐々に痛みが強くなっていく場合には、陣痛の兆候という可能性もあります。臨月になると、いつ陣痛や破水が起こってもおかしくない時期に入りますので、おなかの張りに対しては神経質にならざるを得ません。

おなかに痛みや張りを感じたときに、それが子宮の収縮によるものなのか、それとも便秘によるおなかの痛みなのか、どちらかはっきり区別できず、不安な思いをしてしまう妊婦さんもいます。妊娠後期のおなかの張りと便秘によるおなかの張りの違いについてみていきましょう。

妊娠後期のおなかの張りは早産の兆候?

妊娠後期のおなかの張りは早産の兆候?

妊娠中のおなかの張りはほとんどの場合、静かにしてじっとしていればすぐにおさまりますが、張りがはげしい場合や痛みが強い場合、出血を伴う場合には、切迫早産や早産という可能性もあります。

おなかの張り具合によっては、すぐに病院に向かったほうがいい場合もありますので、自己判断に頼らず、心配なことがあればすぐに病院に連絡したほうが安心です。

おなかの張りの感じ方

おなかの張りの感じ方

おなかの張りですが、感じ方は妊婦さんひとりひとり違っています。おなかをぎゅっとつかまれる感じ、カチカチに硬くなる感じ、おなかの皮膚が引っ張られる感じ、おなかが風船のように膨らむ感じなど、おなかの張りの感じ方は多種多様。おなかに張りを感じたら、とりあえず静かに動かず安静にします。普段と異なる痛みや張りを感じたら、念のため病院に連絡しましょう。

便秘の張りとおなかの張りの違いとは?

妊娠後期におなかに張りを感じたので、てっきり陣痛が始まったと思い、病院に行ったら実は便秘だった、という経験をする方もいるようです。反対に単に便秘でおなかが張っているだけだと思っていたら、実際には陣痛が始まっていた、ということもあります。

おなかの張りと便秘を区別するのはなかなか困難で、実際のところ、症状だけから、一体どちらなのかをその場ですぐに判断することは難しいでしょう。

敢えて言うとすると、便秘の場合のおなかの張りは膨満感に近く、おなかが全体に膨れる感じ。これに対して子宮の収縮によるおなかの張りの場合には、下腹部の筋肉がカチカチに固くなる感じがします。

ここで大切なのは、どんな場合に、すぐに病院に連絡すべきかを心得ておくこと。普段からおなかの張りに注意を払い、いつもと少しでも違う異常なことがあれば、躊躇わずに医師に連絡するようにしましょう。

便秘はおなかの張りを促す?

便秘はおなかの張りを促す?

子宮収縮によるおなかの張りと、便秘によるおなかの張りや違和感は、まったくの別物と考える方もいますが、実はこの二つにはつながりがあります。

それは何かというと、便秘の症状がひどくなるとおなかの張りをもたらすということ。便秘が続き、ガスが腸に溜まると、それに連動して子宮が刺激を受け、おなかが張ってしまうことがあります。便秘の症状が続く際には医師に相談し、必要であれば薬を処方してもらうようにしましょう。

妊娠後期・臨月の便秘対策

妊娠後期・臨月の便秘対策

妊娠後期に入ったら便秘対策をしっかり行うようにしましょう。便秘はそのまま何も対策を取らずにいると、慢性的なものに変わってしまいます。

ただの便秘だからと軽く考えずに、毎日の食習慣や食事のメニューに気を配り、便秘の症状を改善するようにしましょう。

食物繊維をたくさん取る

食物繊維をたくさん取る

便秘の改善には食物繊維が有効です。食物繊維には水溶性と不溶性の二種類がありますが、便秘の改善には、どちらかひとつではなく、両方の食物繊維が必要です。

穀物、根菜類、野菜類、海藻類など、いろんな種類の食べ物を上手に毎日の食事メニューに取り入れるようにしましょう。

水分補給を十分に行う

水分補給を十分に行う

食事の後は水分を補給するようにしましょう。水分の摂取が不足すると、便が固くなり出にくくなってしまいます。妊娠後期になると、大きくなった子宮に膀胱が圧迫されるため、トイレが近くなります。

また骨盤底筋も緩み、尿漏れしやすくなっていて、水分を取ることをついおろそかにしてしまいますが、これは便秘の症状を悪化させる原因になります。

整腸作用のある食べ物を取り入れる

整腸作用のある食べ物を取り入れる

オリゴ糖やヨーグルトなど整腸作用のある食べ物を積極的に取り入れるようにしましょう。腸内環境を整えることにより、腸のぜん動運動が活発化し、便秘が改善されます。

オリゴ糖はビフィズス菌をはじめとする善玉菌の栄養源となり、善玉菌の数を増やす働きがあります。

決まった時間にトイレにいくようにする

決まった時間にトイレにいくようにする

便秘が慢性化してしまうと、便意を感じにくくなります。便意を催しているかどうかは別にしても、毎日決まった時間にトイレに行くことを習慣付けましょう。

適度な運動を行う

適度な運動を行う

妊娠後期だからといって、体をまったく動かさずにいると筋力が落ちてしまいます。おなかに張りを感じるような激しい運動は絶対に控えるべきですが、散歩や軽い家事など、体に負担を与えない運動は出来るだけ続けるようにしましょう。

専門家に相談する。薬を処方してもらう

専門家に相談する。薬を処方してもらう

便秘が長く続き、食事や生活習慣を正しても一向に改善されない場合には、産婦人科で診察を受け、便秘に効く薬を処方してもらいましょう。

市販の便秘薬を自己判断で服用するのではなく、かかりつけの産婦人科医に相談し、妊婦さんが服用しても差し支えのない薬を処方してもらうようにしましょう。

まとめ

妊娠後期・臨月の便秘について知っておきたい知識をまとめてみました。妊娠後期、とくに臨月が近づくと、おなかはいよいよ大きくなり、大きくなった子宮に圧迫され、大腸や胃のはたらきが弱まり、便秘をはじめとするさまざまな症状となってあらわれます。

便秘の症状は不快というだけでなく、これが原因でおなかの張りが生じることもありますので、症状が悪化する前に効果的な対策を取り、便秘の症状の緩和に努めることが大切です。出産予定日までの時期を出来るだけ快適に乗り切るようにしましょう。

PR

シェア