妊娠中いつまで仕事を続けるの?可能なの?いつまで働いた?

妊娠中いつまで仕事を続けるの?可能なの?いつまで働いた? 妊娠中

妊娠が発覚して、嬉しい気持ちの反面、仕事はどうしよう?と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。仕事をしている女性にとって、妊娠は大きなターニングポイントになります。

妊娠している身体でいつまで仕事を続けていけるのかは、人それぞれ違いがありますが、どのようなポイントを目安にすればよいのか、詳しくご紹介していきましょう。

体調により休職時期が変化

まずは体調

仕事をしている立場で妊娠した場合、まずは体調がどのような状態になっているか把握しておく必要があります。

体調に問題がなければ仕事を無理なく続けていくことができますが、つわりがひどく、まともに働けない状態なら在籍していることでかえって会社の負担になることも考えられます。無理をすると身体に負担が大きくかかってしまいますので、体調を最優先するようにしてください。

つわりの波の把握がポイント

つわりの波

妊娠している時に現れるつわりの症状は、妊娠初期に現れることがほとんどです。稀に、妊娠中ずっとつわりが続く妊婦の方もいらっしゃいますが、ほぼ初期の時期に治まると考えて良いでしょう。ただ、人によりつわりの現れ方には個人差があります。

また体調に波がある人もいれば、ずっと同じ状態が続く人もいるなど、人それぞれです。つわりの波をある程度把握できれば、仕事もうまく続けていけますが、難しい場合は休職や退職を検討するのが良いかもしれません。

妊婦の体調に周囲の理解が必要

周囲の理解

妊娠していて、ある程度つわりがあるものの、なんとか続けていけるという状態であっても、周囲の理解がなければ働き続けることは困難になります。

上司が妊娠にあまり協力的ではなかったり、男性ばかりの会社だったりすると、肩身の狭い思いを強いられることになるでしょう。妊娠中は気持ちにも波が生じやすいですから、メンタル面で不安が強まらないようにしましょう。

仕事内容で休職時期が変化

仕事内容で休職時期が変化

妊娠してもギリギリまで頑張って仕事を続けたいと思う方もいますが、その希望が叶うかどうかはお母さんの体調にかかっている、と言ってよいでしょう。

特に一日の多くを通勤・仕事に費やしますから、仕事の内容次第では続けたい気持ちがあっても母体や胎児に悪影響が出る事も考えられます。オフィスワークならまだしも、例えば店員・美容師など終日立ち仕事をする職業は、貧血やむくみが酷くなったりお腹も張りやすくなります。

また、子供と一緒にいる仕事や夜勤のある仕事は、通常感じる妊娠中の疲れを倍増させる原因にもなりかねません。それから正社員なのかパートなのかによって仕事内容や働く時間が異なりますから、それらのポイントを良く考えましょう。

多胎妊娠の場合は

多胎妊娠の場合は

多胎妊娠の方が仕事を続けるには、中々難しいものがあるようです。多胎妊娠は安定期が無いと言われるように、ちょっと買い物をしたり物を運んだだけでもお腹の張りが強くなったり子宮口が緩みやすくなります。

母体と胎児の成長を考慮して妊娠30週には管理入院を勧められるほど、お母さんの体調によってお腹の赤ちゃん達の状態が左右されやすいのです。多胎妊娠だと発覚した場合はなるべく早く上司に相談して、仕事内容や環境を配慮してもらいましょう。

多胎妊娠の産休は14週前から取得できますが、お腹の重さで14週前に調子が悪くなって入院する事も考えられます。仕事に支障が出ないよう、周りへの気配りや引継ぎを普段からしっかり行いましょう。

妊婦に与えられた権利

妊婦に与えられた権利

仕事をしている女性が妊娠した場合、さまざまな権利が保証されていることをご存知でしょうか。例えば、出産予定日の6週前産休を取ることができます。多胎妊娠の場合は14週前から産休手続きが可能です。

出産予定日ギリギリまで働きたい場合は、仕事を続けることはできますが、産後8週間は必ず仕事を休んで産休をとることが義務付けられています。

通院にも保証があります

通院にも保証があります

仕事をしていて、妊娠した場合保証されるのは、出産前後だけに限ったわけではありません。通勤の条件を緩和してもらったり、仕事の負担を軽減してもらったりする権利もあります。また、通院休暇も取れるようになっているので安心です。

通院休暇は、妊娠23週目までは4週間に1回、妊娠24週~35週目までは2週間に1回、妊娠36週~出産予定日までは1週間に1回のペースで認められています。これらは男女雇用機会均等法や、労働基準法で定められているものです。

不当な扱いを受けた場合は、専門機関へ相談し、適切に処置してもらうようにしましょう。

しかし産休の前例があるかどうか?

女性が妊娠して仕事を続けた場合、出産前の6週間と出産後の8週間は休む事が出来ると労働基準法で定められて、また子供が満1歳になるまで取得できる育児休暇制度がある企業も4割にのぼり、取得者は8割を超えます。

ただ、育休制度があるのは大企業のみで、中小企業では女性労働者の権利である産休すら取れない事も珍しくありません。一説には産休・育休取得率が高いのは、取れない妊婦は退職してしまい数字に反映されないから、と言われています。

出産後も同じ会社で仕事を続けたい場合は、その会社でこれまで産休を取った事がある女性がいるかどうかを調べましょう。制度があっても適用されない事が多いですが、産休・育休の前例があれば自分が取得できる可能性も高くなります。

産後に復帰しやすい環境にあるか

産後に復帰しやすい環境にあるか

産休・育休を取得した方で、大体の方は元の仕事に復帰するのですが、1割強の方は休暇を取得してもそのまま退職してしまうケースがあります。

子供を預けられる施設が満員だった・取得者が仕事に復帰できる状態ではない、と言った理由の他に、休みを取っている間に代わりの人を自分のポジションに入れてしまい職場復帰しても席が無い、というケースもいくつか見られます。

産休・育休取得者には給与支払い義務がないのが、このような事情になってしまう一因なのかもしれません。会社に産休・育休を取った方がいるのなら、話を聞いて復帰後の環境をイメージしてみるのも、いつまで仕事を続けられるかの指標となるでしょう。

決めるのは自分次第

決めるのは自分次第

妊娠すると、体調の管理と仕事、家事の両立で精神的にも肉体的にも負担は確実に増えます。また、初めての妊娠の場合、わからないことだらけなので、強くストレスを感じることもあるでしょう。

仕事を続けるべきか、続けないべきかは、会社が決めるのではなく、あなた自身が決めるべきです。気持ちに余裕がないと感じるのであれば、仕事から離れるのはベストな選択だと言えます。

無理は切迫流産の危険性

切迫流産の危険性

体調不良をごまかしながら、無理をして仕事をしていると、切迫流産を引き起こす可能性があります。切迫流産は身体に大きな負担が生じている緊急事態ですので、絶対安静が原則です。

不正出血や急な腹痛などが生じるケースが多く、無理をして仕事を続ける女性ほど現れやすい傾向にあります。切迫流産の状態でありながら、無理を続けてしまうと本当に流産してしまいますので、絶対安静を守るようにしてください。

安定期に入れば大丈夫?

つわり症状は妊娠初期に現れるもので、安定期に入れば気持ちが悪くなったりすることはほぼなくなっていきます。また、初期流産の不安もほぼないと言えるでしょう。

ただ、安定期だからといって妊娠前と同じように働けるというわけではありません。無理をして働けば、安定期であっても切迫流産してしまう可能性があります。あくまで妊娠しているということを前提に、無理をしない程度に仕事をするのが賢明です。

妊娠9ヶ月まで勤務した事例も

妊娠9ヶ月まで勤務

妊娠している女性の中には、つわりの症状も軽く、無理なく仕事を続けられている人もたくさんいます。そして、臨月に近い妊娠9ヶ月目まで働いている妊婦もいるのです。基本的に体調が良く、精神的にも無理のない状態であればギリギリまで仕事を続けることはできます。

中には出産予定日の1週間前まで仕事をしていたという強者もいるようです。この頃になると、お腹はかなり大きくなっていますので、動くのにも一苦労します。妊娠後期には妊娠高血圧症候群の危険性が絡んでくるため、仕事の引継ぎはできるだけ早めに行っておくようにしましょう。

医師の判断に従おう

医師の判断に従おう

仕事が大好きで、妊娠していてもギリギリまで働いていたいというタイプの人は、少し無理をしてしまう傾向があります。仕事が大好きなことが災いし、身体の微妙な変化に気づけないことがあるからです。

医師から「最近不調が続いているから仕事のペースを落としてください」と言われているのに、それを無視して仕事をバリバリしてしまっては、切迫流産を引き起こしてしまう可能性があります。専門家である意志が「安静にしてください」「仕事のペースを落としてください」というのであれば、従うべきです。

それが母体にとっても赤ちゃんにとっても安全な選択だと言えます。仕事を続けるべきかどうか悩んだ時は、自分の体調がどのような状態にあるのか、医師に相談してから決めてみるのも良いでしょう。

仕事を辞めるのは悪いことではない

今まで仕事を続けた人にとって、急に妊娠し、仕事を辞めざるを得ない状況に辛さを感じることもあるでしょう。しかし、仕事を辞めることは決して悪いことばかりではないのです。まず、第一に仕事は誰かが欠けても必ず回っていくものであることを心得ておきましょう。

今は人手が足りなくても、必ず代わりの人がカバーしてくれるはずです。しかし、赤ちゃんにとってお母さんの身体はひとつしかありません。代わりのきかないことですので、最優先のこととして考えるようにしましょう。

妊娠ライフを楽しもう!

妊娠ライフを楽しもう!

仕事をいつまで続けるかを決め、退職したらあとは妊娠ライフを存分に楽しむだけです。夫婦2人の時間は赤ちゃんが生まれれば、ほとんど過ごせなくなってしまいますので、今のうちにいろんな場所に出かけたり、夫婦水入らずの時間を楽しんだりするようにしましょう。

また、お母さんにとっては1人の時間も貴重なものになります。出産すると子育てで自分の時間は当分持てなくなってしまいますので、今のうちに存分に味わうようにしておいてください。

映画館に行ったり、美術館を巡ったり、赤ちゃんと一緒ではなかなか行けない場所に訪れておくのも良いでしょう。これは、仕事を辞めたからこそ味わうことができる時間と言えます。

ここまでのまとめ

妊娠した場合、仕事をいつまで続けるかについてご紹介しました。体調や立場など人それぞれ条件は異なりますが、最終的に決めるのはお母さん自身です。自分の身体と赤ちゃんのことを最優先に考えていれば、どのような選択肢も正解になります。自分らしい時間を過ごすためにも、仕事と身体と赤ちゃんについて、正面から向き合ってみてください。

次のページ