妊娠超初期~妊娠初期の腰痛について知っておきたいこと

妊娠初期、妊娠超初期の腰痛について知っておきたいこと 妊娠初期

妊娠から出産に至る過程の中で、もっとも神経を尖らせてしまうのが妊娠初期。妊娠初期や妊娠超初期の段階では、妊婦さん自身にも自分の体に対する自覚が不足していることもあり、妊娠中期や後期に比べると、とくに注意を要すべき時期といえます。

妊娠初期・妊娠超初期の症状の中でも、とくに注意しなければならない症状が腰痛。妊娠初期の腰痛には注意すべき点がたくさんあります。生理前の腰痛との見分け方や妊娠超初期の腰痛の和らげかたまで、妊娠初期の腰痛について知っておきたいポイントをご紹介します。

目次

妊娠初期とは?妊娠超初期の時期は?

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妊娠初期とは妊娠5週目から15週目までを指します。妊娠週の数え方は最後に生理の始まった日を基本にしていますので、実際に着床が起こるのは妊娠3週目になってからというのが一般的です。

実際に妊娠しているかどうか確定できるのは、妊娠5週目以降。妊娠初期といった場合、このように妊娠5週目以降15週目までになります。

妊娠初期の症状が表れ始めるのは、早い人で生理予定日の約一週間後になりますが、これに対して妊娠超初期症状とは生理予定日よりも早く表れるものを指します。妊娠週で表すと妊娠4週目前後の時期となります。

妊娠初期の腰痛の原因とは?

妊娠初期の腰痛の原因とは?

妊婦さんのすべてがそうだというわけではありませんが、多くの方が妊娠超初期の段階で腰に痛みやだるさを覚えます。妊娠初期に腰痛が起こる原因を以下に挙げてみましょう。

妊娠に伴うホルモン分泌の変化

排卵日を境に、卵胞ホルモンや黄体ホルモンといった女性ホルモンの分泌量に変化が生じることはすでにご存知のとおりです。これと同様、妊娠を機に分泌が活発になるホルモンがもう一つあります。それが卵巣や胎盤などから分泌されるホルモン「リラキシン」です。

リラキシンの分泌による腰痛

リラキシンのはたらきとは、骨盤の周囲にあるじん帯をじわじわと緩め、出産に向けて骨盤を開きやすくすることです。

骨盤がいつもよりも開いてしまうと、恥骨周辺に痛みを覚えたり、腰回りのバランスが取りづらくなり、腰に余計な負担がかかってしまいます。妊娠初期の腰痛がリラキシンにより生じるといわれるのは、この仕組みによります。

リラキシンの分泌が増える時期とは?

リラキシンの分泌が増えるのは主に妊娠中ですが、排卵後から生理開始前、生理中にかけてもリラキシンの分泌は増えます。生理中に腰が重だるく感じられたり、腰痛がある原因の一つもこれにあります。

妊娠による体調不良

妊娠による体調不良

女性の体は排卵日を境にホルモン分泌に変化が表れます。黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌量が大きく変化することにより、だるさ、熱っぽさ、眠気など、体にさまざまな症状が表れますが、腰痛もその中の一つ。

妊娠しているかどうかは別にしても、排卵後が高温期に移行しますので、体温は普段より若干上がっており、体が熱っぽく感じられ、おなかや腰に痛みや張りを覚えることがあります。

妊娠超初期の腰痛の痛み方、症状は?

妊娠超初期の腰痛の痛み方、症状は?

妊娠超初期の腰痛の特徴とはどのようなものでしょうか?痛みの感じ方には個人差がありますので、妊娠初期の腰痛に関しても、痛み方はこんな感じ、と断定することは出来ませんが、ほとんどの場合は生理のときのような痛み方になります。

具体的には腰全体が重く感じられる、おなかから腰にかけて違和感を感じる、背中や腰がだるい、など。妊娠超初期の腰痛は生理痛とほぼ同じ症状と言えるでしょう。

生理痛?それとも妊娠超初期の腰痛?

生理痛?それとも妊娠超初期の腰痛?

生理予定日前後に腰痛が起こったので生理痛かと思っていたら、実は妊娠していた、ということもありえます。生理痛なのか、それとも妊娠初期の腰痛なのか、痛み方だけでどちらかなのかを的確に見極めることは難しいと言えます。

生理痛とは違う痛みの場合は要注意

生理痛とは違う痛みの場合は要注意

妊娠を希望しているのであれば、普段からことさら気を付けて、自分の生理の症状について把握しておくようにしましょう。

ホルモン変化による体や体調の変化による腰痛であれば、とくに心配する必要はありませんが、いつもの生理痛とは少し違う痛み方をしている場合には要注意。妊娠初期のおなかや腰の痛みは、切迫流産の前触れという可能性もあります。

痛み方がひどい場合は?

痛みがいつまでも続く場合や痛み方がひどい場合

生理予定日前後に腰に違和感を感じたら、いつもの生理痛と痛み方に違いはないかどうか、また痛み以外の症状がないかどうか、きちんと確認するようにしましょう。

また痛みが長引き、いつまでも止まらない場合や、痛みの程度がひどい場合には、出来るだけ早期に専門医の診断を仰ぐようにしてください。妊娠超初期の腰痛か、生理前の腰痛か、自分でも判断できないときは、安易に市販薬を服用せず、まずは産婦人科で診察を受けるようにしましょう。

妊娠期間中の腰痛

妊娠期間中の腰痛

妊娠に腰痛は付きもの、妊娠していると分かってから出産まで、妊婦さんはとにかく腰痛に悩まされます。

妊娠超初期の腰痛の主原因がホルモン分泌の増減にあるのに対して、妊娠週が進んでからの腰痛は、大きくなってくるおなかの重みによる姿勢の変化や、精神的なプレッシャーによる体調不良、運動不足や骨盤のゆるみによるものなどさまざまです。

妊娠中の腰痛の対策は

妊娠中の腰痛の対策は

妊娠中の腰痛への対策ですが、効果的な対策を講じるには、まずは原因を突き止めることが重要です。妊娠後期の腰痛の主原因は、せり出したおなかの重みにありますが、妊娠初期の腰痛はホルモン分泌による骨盤のゆるみや冷え、体調不良などにあります。

妊娠初期の腰痛対策を講じるには、まずは妊娠初期の体の変化や日常生活を送る上での注意点などによく留意するようにしましょう。

妊娠超初期の腰痛対策の注意点

妊娠超初期の腰痛対策の注意点

妊娠初期の腰痛が起きる時期とは、生理予定日前から妊娠15週目までとなります。とくに妊娠超初期の腰痛の場合、妊婦さん自身もまだ妊娠に気がついていないので、腰痛に対する心構えも出来ていないこともあるでしょう。

妊娠初期は胎児の成長発達にとってきわめて大切な時期になりますので、不注意や怠慢から自分の体に負担をかけないよう、十分に注意する必要があります。

飲み薬は飲んでいいの?

飲み薬は飲んでいいの?

妊娠している可能性がごくわずかでもある場合には、生理予定日前後に腰やおなか回りが痛いからといってうかつに市販薬を飲んだり、湿布を貼ったりすることがないよう、十二分に注意しましょう。

市販薬を用いる場合には服用前の注意書をよく読み、妊娠している女性や胎児に対する副作用がないかどうかをきちんと確認しましょう。

湿布はいいの?

湿布はいいの?

湿布薬には胎児に害を及ぼす成分を含んでいるものがあります。湿布はいいの?という質問に対する答えはノー。湿布薬の中には消炎鎮痛効果が非常に強いものがあり、胎児に悪影響を及ぼす恐れがあるとされています。

ただし湿布薬すべてがだめというわけではありませんので、腰の痛みを緩和したい方は必ず産婦人科で相談した上で湿布薬を用いるようにしてください。

腰痛は妊娠超初期の症状の一つ?

腰痛は妊娠超初期の症状の一つ?

まだ妊娠しているかどうかはっきり分からないけれども、なんとなく妊娠しているような気がする。だるさや風邪の症状、眠気など妊娠超初期の症状はさまざまですが、腰やおなかに違和感を感じるのもその中の一つといわれています。

妊娠超初期の症状を覚えるかどうかは人それぞれ、妊娠初期に入ってもほとんどつわりの症状のない人もいれば、生理予定日前からなんとなく体調に変化を覚える人もいます。

これらはどちらがいいという問題ではありませんが、妊娠中の体調を万全に整える上でも、自分の体調や体の変化に対して常に配慮を怠らないようにしましょう。

妊娠初期の腰痛対策

妊娠初期に腰痛を感じた場合、どのような対策を取ればよいのでしょうか。妊娠初期は胎児の成長にとって非常に重要な意味を持ちます。

あとで後悔しないためにも、薬の服用や無理な運動、過労やアルコールやタバコの過剰摂取に十分注意しましょう。

体を冷やさないようにする

体を冷やさないようにする

妊娠初期のおなかや腰の痛みの原因は多くの場合、着床や排卵に伴うホルモン分泌量の変化にありますが、冷えやむくみなども腰痛の原因になります。

血液循環が悪く、冷え性やむくみといった症状に悩まされているとおなかや腰の痛みにつながることがあります。冷え性やむくみは放置しておくと、どんどん悪化していきますので、自覚症状のある方は早めに対策を考え、改善に努めましょう。

妊娠初期でもシムスの体位は効果的

妊娠初期でもシムスの体位は効果的

立っても寝ても腰に違和感があってストレスが溜まる時は、シムスの体位を試してみましょう。シムスの体位とは体の左右どちらかを下にして横に寝て、上にある足を軽く曲げる姿勢ですが、一般的には妊娠中期から臨月にかけてお腹が大きくなって眠れないという妊婦さんにおススメする姿勢です。

しかし、シムスの体位は腰に負担を与えない姿勢なので、どの月齢の妊婦さんでも高い腰痛軽減効果があります。また、完全に脱力できる姿勢でもあるため、リラックス効果も期待できます。

腰痛がわずらわしい時にはぜひ一度試してみると、これらの効果を実感できるかもしれませんね。シムスの体位はこれから頻繁に使うので今から練習したり、また上側にある足を置くクッションは出産後に授乳枕としても使えるので、出産後代わりにとどまらず使ってもらうと後で役立つのではないでしょうか。

食生活も合わせて改善する

食生活も合わせて改善する

冷えやむくみの改善に効果的な方法というと、おなかや腰などの下半身や足先や手先を冷やさないこと、ふくらはぎや足首の運動を行うことなどが挙げられます。これらももちろん大切ですが、冷え性やむくみを改善する食材を取り入れ、食生活を整えることも重要です。

むくみに効果的な食材を毎日の食事に取り入れ、栄養バランスの取れた食事を目指しましょう。

日常生活の過ごし方の注意点

妊娠初期の流産はそのほとんどが胎児側に問題があるといわれていますが、それでもやはり妊娠初期は体調管理に怠りなく過ごすことが必要です。

重いものを不用意に持たないようにする

重いものを不用意に持たないようにする

重い荷物を不注意に抱えたり、激しい運動やエクササイズは控えるようにしましょう。おなかや腰に違和感や痛みを覚えたら、無理せず家事も仕事も休み休み行うようにしてください。

階段や急な坂など、足腰に負担のかかる場所にはとくに注意し、腰の痛みが悪化しないよう注意しましょう。靴やサンダルはデザイン性よりも機能性を優先させ、歩きやすい機能的なものを選ぶようにします。

精神的なストレスを軽減する

精神的なストレスを軽減する

妊娠を機にホルモン分泌に変化が生じ、体にさまざまな変化が表れますが、これとともに精神的な変化を経験する妊婦さんも多くなります。意味なくイライラしたり、ちょっとしたことで不安になったり、怒りっぽくなったりと、精神的にやや不安定になるのも妊娠初期の症状の特徴です。

妊娠により体調が悪いだけでなく、精神的にも不安定になることにより、普段よりも痛みに敏感になりこともあります。妊娠初期のこの時期を出来るだけリラックスして過ごせるよう、不要なストレスは抱えないようにしましょう。

十分に休養する

十分に休養する

妊娠初期は体が急激な変化についていけず、疲れやすくなります。おなかや腰に少しでも張りや痛みを感じたら、即座に休息を取るようにしましょう。妊娠後期と違い、妊娠初期はおなかが大きくなっているわけではありませんが、ホルモン分泌の急激な変化により、体調を崩しやすいデリケートな時期といえます。

体は疲れていなくても休息は十分に取ることを心がけ、睡眠時間はたっぷり取るようにしましょう。

痛みがいつまでも続くときは

痛みがいつまでも続くときは

妊娠初期の腰痛はほとんどの場合軽いことが多く、そのままにしておいてもやがて落ち着いてきますが、痛みが止まらない場合や断続的に続く場合、また痛みの程度がひどい場合には出来るだけ早く産婦人科で受診するようにしましょう。痛みがあまりにひどい場合には、妊娠とはまったく無関係の病状という可能性もあります。

生理予定日前後の痛みを伴う不正出血

生理予定日前後の痛みを伴う不正出血

生理予定日前後におなかや腰の痛みを伴う不正出血があった場合には、必ず医師の診断を仰ぐようにしましょう。生理の出血だと思っていたら、実は早期流産、あるいは子宮外妊娠だったということもあります。

子宮の中に内容物が残ってしまう不完全流産の場合、掻爬手術を行い、次の妊娠に備えなければなりません。また子宮外妊娠の場合には、そのまま放置しておくと大出血を起こし、最悪の場合子宮を摘出しなければならないという事態に発展してしまいます。

おなかや腰にひどい痛みがある場合や出血がある場合には、きちんと産婦人科で診察を受けるようにしましょう。

腰痛以外の妊娠の兆候

腰痛以外の妊娠の兆候

おなかや腰に感じる違和感は、吐き気や眠さ、だるさ同様、妊娠の兆候の一つ。妊娠の兆候に敏感な妊婦さんは、生理予定日の少しあとから妊娠の兆候を感じるようですが、妊娠初期のデリケートな時期を不安なく乗り切るには、妊娠の兆候に対する対処法を心得ておくことが大切です。

腰痛以外の妊娠超初期の症状というと、上記の吐き気や眠さ、だるさに加えて、風邪の初期症状のような熱っぽさ、頭痛、倦怠感、ほてりなどが挙げられます。腰痛以外にもこのような症状が見られたら、妊娠の可能性も捨て切れません。市販の妊娠判定薬を用いる場合には、生理予定日の一週間あとからが目安になります。

ここまでまとめ

妊娠超初期、妊娠初期は妊婦さんにとっても、また胎児にとっても非常に大切な時期。女性の体は排卵日を中心に一定のリズムを保って動いていますが、とくに排卵日前後から生理開始にかけては、女性ホルモンの分泌に大きな変化があらわれる時期になります。

妊娠初期の腰痛の主原因もまたこの女性ホルモンの分泌量の変化にあります。妊娠初期の腰痛の原因と対策法を知り、妊娠初期を上手に乗り切るようにしましょう。

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