少しでも早く妊娠したいと考える女性はたくさんいます。できるだけ早く妊娠するには、さまざまなプロセスを確実にこなしていくことが必要です。
中には間違った迷信を信じて、努力し続けてしまう方もいらっしゃいますが、妊娠するための知っておきたいさまざまな情報を幅広くご紹介していきます。
年齢と妊娠の関係
早くしたいと考えている方の多くが、30代を過ぎていることがほとんどです。それは、妊娠するにはある程度の年齢制限があると知っているからでしょう。妊娠するには35歳までが理想的だと言われています。
35歳を過ぎると卵子が徐々に老化してくるため、妊娠の確率がぐんと下がってしまいます。しかし、最近は医療がどんどんと発達していますので、35歳を過ぎてからも健康な状態で妊娠することは可能です。
ボーダーラインを超えたからといって妊娠できないというわけではありませんが、妊娠そのものの確率は下がるため、妊娠するには何が必要かを見極めていきましょう。
妊娠に関する誤解 迷信
妊娠を強く望む人の中には、さまざまな迷信を誤解して信じている方がいらっしゃいます。妊娠するには、性行為を経たあとに逆立ちすると良い、1日おきに性行為を持つと妊娠する確率が上がる、などという情報が出回っていますが、科学的根拠は立証されていません。
性行為のあとに逆立ちするのは、精子が卵子へ届きやすいイメージがあるからでしょうが、重力に関係なく精子は卵子へと向かっていきます。1日おきの性行為においても、排卵日に当てはまっていなければ妊娠には直結しません。大切なのは、排卵日のタイミングを逃さず性行為を行うということなのです。
排卵日を確実に知ることが大切
できるだけ確実に妊娠するには、排卵日をきちんと把握することが必要になります。排卵日を把握するためには、正確に生理が来ている、日々の基礎体温の変化をチェックしている、きちんと排卵が行われている、身体が健康な状態である、夫婦ともにコミュニケーションがうまく取れている、規則正しい生活と食事を行っている、ストレスをうまく処理していることが重要になります。
正確な生理 排卵日
確実に妊娠するには、排卵日をきちんと把握し、その近辺で性行為を持つことが大切です。妊娠しやすい時期は排卵日の5日前~排卵日近辺で、その中でも妊娠しやすい日は排卵日の2日前です。排卵日を把握するためには、きちんと正確なリズムで生理が来ている必要があります。
生理は28日前後を周期に毎月訪れるものですが、周期にバラつきがあったり、何ヶ月も来ないような生理不順が続いたりすると排卵日が特定しづらいため、妊娠するには難しい条件となってしまうでしょう。まずは規則正しく生理が来るよう、治療をしたり生活リズムを変えたりすることが大切です。
基礎体温のチェックが大切
生理周期が乱れがちな人でも、基礎体温を毎日チェックしておくと排卵日のタイミングを確認しやすくなります。基礎体温は細かい数字まで把握することができますので、妊娠だけでなく微妙な体調の変化を見極めるのにも役立ちます。
基礎体温を把握するためには同じ条件で計測することが大切です。まず、朝起きる時間を同じにし、寝転んだままの状態で口に基礎体温計を加えましょう。舌の下に体温計を入れることで、正しく計測することができます。
体温計には、予測型と実測型がありますが、正確な体温を図るなら実測型の体温計がオススメです。ただし5分と長めの時間が必要になりますので、気軽に測りたいという方は数十秒で計測が済む予測型を選びましょう。
排卵日の体温
基礎体温を測ることで、排卵日が特定しやすくなります。効率よく妊娠するには、排卵日の少し前から性行為のタイミングを作っておきましょう。基礎体温は、低温期と高温期に別れますが、排卵日が近づくと高温期に切り替わります。
排卵検査薬の活用
妊娠を確実なものとするためには、まず生理周期を確認して排卵日がいつなのかを調べる必要があります。
一般的に排卵日は生理周期の真ん中と言われていますが、これは生理周期がほぼ一定の方のみで、生理の周期と時期がまちまちである方は自分では分かりづらいものです。
誰でも排卵日を確定するには排卵検査薬を使うのが一番確実ですが、妊娠検査薬と違って排卵検査薬は何本ものラインの濃淡が現れる為、数ヶ月継続して使用し比較しないと判断できないのがデメリットです。確実に排卵日を分かりたいという方はぜひ試してみてください。
排卵が行われているか?
規則正しく生理が来ている人でも、必ず排卵日に排卵が行われているとは限りません。中には卵子が排卵されないという周期もあります。卵子がいない状態では妊娠することはできませんので、次の排卵日を待ちましょう。
きちんと排卵されているかどうか、不安な場合は婦人科を受診することで診断してもらうことができます。排卵日の予測も立ててくれるので、一度病院へ行ってみると良いでしょう。
痩せすぎ・太りすぎは排卵チェックを!
日本の女性の4人に1人がBMI値18.5以下の痩せ型であるとして問題になっていますが、女性の痩せすぎは妊娠にも大きな影響を与えます。
女性ホルモン分泌には一定量の脂肪が必須となりますが、脂肪の量がそれ以下の女性の場合はホルモン分泌のバランスが乱れてしまい、生理不順になったり生理がきても卵子が排卵されていない無排卵という状態に陥ります。
これは脂肪量過多の太りすぎの女性にも当てはまり、どちらも身体が受精・妊娠する状態ではないので、妊娠を望むのならばまずは産婦人科などで検査する必要があります。
身体の健康状態の徹底管理
確実に妊娠するには、夫婦ともに健康であることが必要です。何かしらの病気を抱えていると、体力保持や生命保持にエネルギーが使われてしまうため、妊娠する確率が下がってしまいます。
風邪などの軽い症状でも妊娠するには障害となってしまうこともありますので注意が必要です。早く妊娠するには、まず健康管理から徹底するように心がけましょう。
女性は冷え性の改善を
女性の7割以上が冷え性を自覚しているという調査結果があるように、女性は日々身体が冷える環境に身を置いています。内臓まで冷えてしまうと、胃腸はもとより子宮まで動きが鈍くなってしまうので、どんなに妊娠する努力をしたとしても身体の冷えを改善しない限り妊娠は難しいと言えるでしょう。
冷たい食べ物は食べない飲まない、運動をして基礎代謝を上げる・脚を露出しないなど冷え対策は色々ありますが、特に下半身を冷やさないよう意識して対策を採りましょう。
妊娠しにくい病気はすぐ治療して
妊娠を望むカップルがいても、そのどちらかまたは双方に妊娠をしにくくさせる原因となる病気があると、様々な方法を試したとしても上手く受精できない、または妊娠状態を続けられない状態になります。
女性の場合は、子宮筋腫が原因で子宮内に凸凹が出来るため受精に繋がらないケースが増えていて、男性は精管閉塞・精巣や前立腺の炎症が原因で精子が造成されなくなる造精機能障害が、男性側の不妊原因の90%を占めます。
これらの病気に対する治療は進んでいて、完治後に妊娠できたというカップルも多くいますので、まずは二人で婦人科に相談に行ってみてください。
睡眠不足は妊娠への大きな妨げに
妊娠を望むのならば、毎日の生活を規則正しいものにすべきと言うのが常識で、特に睡眠は食事や運動よりもホルモン分泌に大きな影響を与える非常に大事なものです。
午後10時から午前2時の睡眠は成長ホルモンの分泌を促しますが、成長ホルモンは女性ホルモン分泌にも大きく関わっています。また深い眠りのノンレム睡眠の時に女性ホルモンが多く分泌される為、質の良い睡眠を取る事は身体を妊娠可能な状態にする非常に大事な時間なのです。
だからといって長い時間惰眠を貪っても疲れてしまうだけなので、少々短時間でも構わないので毎日夜にしっかり睡眠を取る事を心がけてみてください。
規則正しい生活と食事
健康な体を維持するためにも、生理周期を正確にするためにも、規則正しい生活と食事は欠かせません。同じ時間に起床して基礎体温を測る行為は、規則正しい睡眠リズムを確保しやすくなるので、オススメです。
朝一番に太陽の光を浴びると、体内時計も正常に整えられるので、起きたらカーテンを開けるようにしましょう。また暴飲暴食が続くと妊娠しにくい状態になります。
アルコールが多すぎると妊娠の確率は下がりますし、極端なダイエットは身体の脂肪を極端に減らし、妊娠よりも身体の健康を優先するようになってしまいます。和食中心のヘルシーな食事を心がけ、バランスの良いメニューで楽しみながら食べるようにしましょう。
ストレスの解消
少しでも早く妊娠したいと、あれこれ情報を集めたり、排卵日を計算し続けたりするのは精神的に辛くなってくる部分もあります。妊娠するにはメンタル面のバランスも必要ですので、ストレスを溜めこまないようにしましょう。
ストレスが溜まってしまうと、生理周期が乱れやすくなってしまいますし、男性も精子の量が減ってしまいます。妊娠するにはさまざまなステップをこなしていくことが大切ですが、無理のないペースで続けていくことが一番の近道です。
夫婦のコミュニケーションが大切
少しでも早く妊娠するには、夫婦の関係性が良好であることが重要です。早く妊娠したいからと義務のように性行為をすると、逆に妊娠しにくくなってしまうと言われています。
コミュニケーションがうまく取れている夫婦だと、性行為そのものを大切な営みとして捉えられますので、妊娠する確率は高くなるのです。
あまり思いつめない事
1ヶ月避妊しないで性交して妊娠するカップルは、全体の2・3割と非常に低いです。しかし1年間で妊娠するカップルは8割とぐんと増えるので、あまり焦らない事が大事です。
妊娠を望むあまり毎月生理が来るたびにがっくりしていては、それ自体がストレスとなって更に妊娠しづらい身体になってしまうので、妊娠するには多少の時間がかかるものと前もって心しておきましょう。
また男性は女性よりもストレスなどに弱いため、あまりプレッシャーを与え続けては性交自体が出来なくなってしまう可能性もあるので、パートナーと良く話合う事が大事です。
夫婦で不妊治療を考える
妊娠するには、さまざまな条件が整うことが大切ですが、自分たちではコントロールできないと感じることもあるでしょう。そんなときは、夫婦揃って不妊治療を受けることも大切です。
3回の生理周期でトライしても妊娠しない場合は、排卵が行われていなかったり、精子の量が少なかったり、排卵日がずれている可能性があります。
夫婦で受診することで、妊娠するには何が必要なのかを確認し、理解することができますし、その周期の排卵日も医師が計算して特定してくれます。確実に早く妊娠したいと望むのなら、まずは医師に相談するようにしましょう。
35歳以上の方は受診を
女性の年齢が35歳以上の場合は、婦人科を受診しましょう。妊娠しづらい状態となっているので、自己流で妊娠するには限界があるからです。
医師から的確なアドバイスをもらうことで、妊娠の確率が上がりやすくなりますし、妊娠してからの経過も不安なく過ごすことができるでしょう。男性が30代後半になっている場合も、同様のことが言えます。
まとめ
妊娠するには何が必要なのかについてご紹介しました。確実に妊娠するにはさまざまなステップを踏んでいく必要がありますが、正しく行っていけば必ず妊娠の確率は上がります。
二人の可愛い赤ちゃんに少しでも早く出会うためにも、今日からスタートしていきましょう。