お迎え棒(臨月の性行為)について知っておきたいこと

お迎え棒(臨月の性行為)について知っておきたいこと 妊娠後期

お迎え棒という言葉を聞いたことはありますか?出産予定日が近づいたころ性行為を行うと、その刺激により子宮が収縮し出産に至る、というのがお迎え棒の意味になります。

臨月の性行為は一般的には行わないほうがよいといわれています。行ってはいけないわけではありません。

これは性行為を行うことにより、膣や子宮に刺激が加わり、いきなり破水や陣痛が起こってしまう可能性があるからです。また膣を通して感染が起こるという恐れもあります。子宮口が開いているときに性行為を行うと、出血を起こしてしまい、緊急入院という事態にもなりかねません。

お迎え棒という軽い言葉とは反対に、臨月の性行為は軽く考えていると、重大な結果を招くことがあります。

臨月に入ってからの性行為についてぜひ知っておきたい情報を幅広くご紹介していきます。あともう少しで出産を迎えるというこの時期、どのような性行為であれば問題がないか、必ずきちんと把握しておくようにしましょう。

お迎え棒とは?

お迎え棒とは?

出産予定日が近づいたころに性行為を行うと、それがきっかけで陣痛が起こりやすくなり、出産に至る。臨月の性行為を指して「お迎え棒」と呼ぶのはこのことに由来しているようです。

お迎え棒とはかなり俗な言い方ですが、性行為により子宮への刺激が加わり、おなかの赤ちゃんが下に降りてくるきっかけになるということで、このような言い方が出来上がったようです。

産後はしばらく性行為はお休みになることもあり、出産前にパートナーの方との最後のスキンシップという意義付けで捉える方もいるようです。

臨月の性行為はお勧めできない

臨月の性行為はお勧めできない

妊婦さんの経験談として、臨月に入ってからお迎え棒で陣痛が始まった!という話を見聞きすることもありますが、基本的には臨月の性行為はあまり妊婦さんに勧められることではありません。

出産までの最後の大切な時期ですので、単なる経験談やうわさ話だけを鵜呑みにすると、困った事態を招きかねません。臨月に性行為を行う場合にはさまざまな制約があることを心得ておきましょう。

なぜお迎え棒で陣痛?うわさの真相

出産を早めるためのお迎え棒?

出産を早めるためのお迎え棒?

巷に出回っている話として、臨月に性行為を行うと出産を早められるというものがあります。

この話の根拠となるのは、精液に含まれる物質のひとつプロスタグランジンに子宮を収縮させる作用があること。

この物質以外にも、精液中には子宮収縮に加えて、子宮頚部を熱化させる作用もあることから、お迎え棒は出産を促すという話が出回っていると考えられます。

お迎え棒というジンクス

お迎え棒というジンクス

出産予定日を過ぎたのに陣痛が来ない、こんなときに性行為を行うと陣痛が促進される。これがお迎え棒のジンクスです。なんとなく根拠のあるような話ですが、もうすぐ破水が起きるかもしれないときに性行為を行うのはリスクを伴います。

分娩前には子宮口がどんどん開いてきますので、その状態で刺激の強い性行為を行うと、最悪の場合その場で破水してしまう、大出血が起こるなど、思わぬ事態に見舞われてしまうこともあります。お迎え棒というのはあくまでもジンクスと捉えておくのが賢明です。

産婦人科での子宮口の刺激

産婦人科での子宮口の刺激

37週目以降の産婦人科での検診の際に、子宮口に刺激を与え、陣痛が起きやすいように、子宮口が開きやすいようにと、卵膜剥離という子宮への刺激を行うことがあります。

これは卵膜の一部を子宮の壁から剥がすことにより、陣痛を促進するというもので、医師の指や器具を使って行われます。お迎え棒のジンクスはこれにならってのことといえるのではないでしょうか。

産婦人科での卵膜剥離は、各病院の方針や医師の考えにより、何週目から行うか、毎週の検診で行うのか、それとも予定日が来るまで待つかなど、行う時期や回数はそれぞれ異なります。

卵膜剥離を避けるため?

産婦人科の内診で子宮口をぐりぐりと刺激されるのは非常に痛いもので、陣痛よりも痛かったと形容するお母さんもいるほどです。

予定日前に性行為を行うことにより、うまく陣痛を促進できれば、この産婦人科での怖い卵膜剥離を避けられると考え、お迎え棒に臨む方もいるようです。

お迎え棒でおしるしが来る?

お迎え棒でおしるしが来る?

お迎え棒によりおしるしが来るというのも、お迎え棒のジンクスの一つになります。

前の日の夜にお迎え棒を試したら、その直後におしるしにような出血があったとか、おなかに張りが感じられるようになり、陣痛が来てそのまま出産を迎えたなど、お迎え棒は出産につながるいうジンクスがかなり流布されているようです。

妊娠中やお迎え棒の性行為の注意点

妊娠中やお迎え棒の性行為の注意点

妊娠中の性行為に関しては、時期や妊婦さんの体調や子宮の状態により、避けたほうがよい場合もあれば、激しくない程度であれば差し支えない場合もあります。

性行為を行っても構わないとはいっても妊娠前と同じように性行為を行っていては、妊婦さんの体にもまた胎児にも悪影響を及ぼしてしまいます。

妊娠中の性行為に関しては、分からないことがあれば医師や助産婦さんに尋ねて、はっきりさせることが大切です。性行為に関することですので、尋ねるのは少し恥ずかしい気もしますが、大切なおなかの赤ちゃんに害を与えないように、疑問なことや分からないことはきちんと最初に聞いておくようにしましょう。

膣や子宮への刺激による子宮の収縮

膣や子宮への刺激による子宮の収縮

膣や子宮口に対して強い刺激が与えられると、それが引き金になり脳内から子宮を収縮させるホルモンが分泌されます。子宮の収縮は早産を引き起こす可能性がありますので、妊娠初期や臨月にはとくに注意しなければなりません。

早く出産できればいい、という軽い気持ちから、出産予定日近くになり性行為に及んだ結果、いきなり破水や陣痛が起こり、焦ってしまった、ということがないように、臨月に入ってからの性行為は妊婦さんの体に負担を与えないようなソフトなものでなければなりません。

絨毛膜羊膜炎の危険性

早産のリスクがあるとされる絨毛膜羊膜炎。膣内の細菌により起こる感染病ですが、これは精液内の細菌により引き起こされることもあります。

精液中には他に子宮の収縮を起こす物質も含まれていますので、妊娠中は時期に関わらなく、性行為を行う際には必ずコンドームを用いるようにしましょう。

乳頭への刺激も子宮を収縮させる

膣および子宮への刺激だけでなく、乳頭への刺激も子宮を収縮させますので注意しましょう。臨月だけでなく、妊娠中はとにかくソフトな性行為を心がけるようにしてください。

強すぎる性的刺激は流産や早産の原因の一つ、妊婦さんの体に負担をかけないよう、優しい刺激に留めておくことが大切です。

感染を防ぐ安全な性行為

感染を防ぐ安全な性行為を

膣内に雑菌が繁殖してしまい感染症にかかると、流産や早産などさまざまなリスクが生じてしまいます。臨月の性行為に関しても、この点を疎かにしないよう、性行為を行う前にはきちんと体や手を洗い、避妊具を使い、妊婦さんの膣内に細菌や雑菌が侵入しないように気を配るようにしてください。

膣を傷つけないように注意する

妊娠中は膣や子宮の血管が拡張しています。このためちょっとした刺激により膣に傷がつきやすくなっています。また妊娠後期は分娩に備えて、膣が徐々に柔らかくなっていきますので、ほんの少しの刺激にも弱く、細菌により炎症を起こしやすくなっています。性行為を行う際には、膣を傷つけないように注意することが重要です。

おなかを考えて体位を工夫

おなかを考えて体位を工夫

妊娠後期はおなかが大きくなっていますので、妊娠中は体位にも十分に気を配る必要があります。

おなかに圧力がかかるような体位は厳禁。パートナーの方には、おなかに重みをかけないように配慮してもらわなければなりません。

体を冷やさないように注意が必要

妊娠後期の妊婦さんは絶対に体を冷やさないようにしなければなりません。

妊婦さんは免疫力が低くなり、風邪やインフルエンザのウイルスにかかりやすくなっています。妊娠中に性行為を行う際にはこの点に十分注意するようにしましょう。

絶対に無理をしない

絶対に無理をしない

妊婦さんの体調が安定している妊娠中期に比べると、妊娠後期は体調が変動しやすく、大きくなったおなかのせいで、妊婦さんの体力や集中力はどうしても落ちてしまいます。

性行為を行う際には無理をせず、ゆっくり行うようにしましょう。おなかに痛みや張りを感じたときにはいったん中断し、様子を見るほうが無難です。膣や子宮に対して刺激がかかりますので、おなかは張りやすくなりますが、しばらく安静にしているとおなかの張りは次第におさまってくるはずです。

反対にしばらく安静にしても、おなかの張りがなおらない、痛みが強くなってくるなどの場合には念のため病院に連絡するようにしましょう。

性行為後出血があった場合

性行為後出血があった場合

性行為後に出血があった場合、とりあえず横になり安静にするようにしてください。妊娠中は膣や子宮が充血しており、ちょっとした刺激で出血してしまうことがあります。どの部分から出血しているのか、自分では判断できないときは、必ず病院に連絡し、医師の判断を仰ぐようにしましょう。

妊娠中の出血は、前置胎盤早期剥離や切迫流産、切迫早産の可能性もあります。出血とともにおなかの張りや痛みを伴う場合には注意が必要です。臨月であればおしるしという可能性もあります。

医師の指示に必ず従う

医師の指示に必ず従う

定期健診の際に医師から性行為に関する注意があった場合には、それを必ず遵守するようにしてください。性行為を控えるようにという注意があったからには、切迫早産の可能性があることを意味しています。

このくらいなら大丈夫だろう、一回くらい大丈夫だろうという自己判断を下すのは絶対にやめるようにしましょう。臨月の性行為は場合によっては、自分の体だけでなく、おなかの赤ちゃんに対しても悪影響を及ぼす恐れがあることを自覚してください。

予定日を過ぎても焦らない

予定日が過ぎても陣痛やおしるしがなかなか来ない、と焦ってしまう妊婦さんも多いようですが、出産予定日とはあくまでも予定日、この日に必ず出産するというわけではありません。

正産期は妊娠41週までですので、予定日を少し過ぎてしまっても問題ありません。予定日はあくまでも予定。正産期は37週から41週まで5週間ありますので、この期間内であればいつ生まれても問題ないと考えるようにすると気持ちも楽になります。

口コミやうわさを鵜呑みにしない

口コミやうわさを鵜呑みにしない

お迎え棒に関してはとかく口コミや経験談、うわさなどが先行してしまい、なかなか正確な知識が得られないのが実情です。陣痛がなかなか来ないのでお迎え棒を試してみたら、おしるしがあったといった経験談は多く聞かれますが、これは誰にでも当てはまる話ではなさそうです。

出産予定日を控えて、陣痛やおしるし、破水など出産の兆候が気になるのは当たり前ですが、だからといって陣痛につながるといわれていることを手当たり次第に行ってみるというのも考え物です。

陣痛を促進する方法は他にもあります。適度な運動や散歩なども陣痛を促進するはたらきがあるといわれています。

出産はお母さんの体と赤ちゃんの両方の準備が出来てはじめて行われるものですので、やたら焦らずに、自然に陣痛が来るのを待ってみましょう。臨月に入ったら毎週検診が行われますので、予定日にあまり神経質にならずに、ゆったりと落ち着いて予定日を迎える努力をしましょう。

パートナーとのスキンシップを大切に

パートナーとのスキンシップを大切に

妊娠中の性行為に関してはパートナーの方の協力が欠かせません。妊婦さんだけでなく、パートナーの方も妊娠や出産に関しての知識を備えていると、妊婦さんも心強いはずです。パートナーの方に妊娠についての知識を養ってもらえるよう、父親教室に通ってもらうのもいいでしょう。

臨月に入ったら無理な性行為を行うことは絶対に勧められません。出産後は最低でも一ヶ月間は性行為は行うことが出来ないので、パートナーの方からすると少し不満なことも出てくるかもしれません。

妊婦さんは臨月になると出産のことで頭がいっぱいになってしまい、パートナーの精神状態まではとても思いやれる気持ちになれないかもしれません。しかしこんなときだからこそパートナーの方とのスキンシップを大切にするべきといえるでしょう。

いよいよ出産を前にして激しい性行為は禁物ですが、ソフトなスキンシップでお互いの絆を確かめ合うのも大切ではないでしょうか。

陣痛を早める他の方法は? 体を動かす

陣痛を早める他の方法は? 体を動かす

出産予定日近くの焼肉やカフェイン飲料は陣痛につながるという迷信がありますが、根拠はありませんから確実な方法を取るのが一番です。最も効果的なのが運動で、赤ちゃんがまだ骨盤内に降りていないお母さんはウォーキングがお勧めです。

歩くことで赤ちゃんに重力がかかって、少しずつ降りてくるようになります。また最後の体力づくり・体重コントロールの点でも効果がありますから、無理のないように毎日続けましょう。

それから子宮口を広げる痛みが陣痛で、早く全開大になれば分娩時間も抑えられますが、そのサポートをするのがスクワットです。毎日続ければ股関節の柔軟性を高めて、骨盤が開く時の痛さを軽減できるでしょう。

最後は赤ちゃんがタイミングを決める

最後は赤ちゃんがタイミングを決める

「誕生日は赤ちゃんが決める」という言葉を聞いた方も多いと思いますが、これは、外に出る準備が整った赤ちゃんの脳からホルモンが分泌されたり、完成した肺から出る物質が子宮内膜に浸透して陣痛発生のきっかけを作ることから言われたものです。

ですからお母さんが早く産みたいからとお迎え棒を試しても、赤ちゃんが出たいと思うタイミングに合わなければ効果は得られないでしょう。このように考えると、お迎え棒をして陣痛が来たという方は、赤ちゃんが出たい時期と重なっただけなのかもしれません。

ここで、お母さんが様々な陣痛が来る方法を試すよりは、赤ちゃんにお任せしてあせらず待つのが一番なのかもしれません。

まとめ

お迎え棒とは何かに始まり、お迎え棒のジンクスなど、臨月に気になる性行為の情報をご紹介しました。いよいよ予定日が近づき、長かった妊娠生活もあとわずか。あとは出産の兆候があらわれるのを待つだけになりました!予定日はあくまでも予定日と考え、焦らず赤ちゃんと対面できる日を待ちましょう!